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【TOKYO真夜中散歩 第十三夜】一周年企画!映画「オーバーナイトウォーク」の聖地巡礼しつつ下北沢から新宿まで歩く


2023年の10月に東京夜散歩を趣味で始めてから今月でちょうど1年、記事の更新はだいぶ止まってしまっているけれども散歩自体は月1で行っている。


理由は単に時間がないからだ。

こんな駄文でも私なりに真剣に書いている為、1日や2日ではとても終わらないし、強引に終わらせようとするとやっつけ仕事になってしまう。

趣味でやっているものがやっつけ仕事になっては本末転倒だ。

その為

「落ち着いたらしっかり腰を据えて書こう」

そんな風に思っていたらどんどんと遅れてしまった。

ああそうだ、私は小学校の頃もそんな感じで8月31日を迎え毎年大慌てしていたのだった。むしろ小学校5・6年生辺りは親に中学受験の塾に通わせられていて夏期講習がびっちり入っていたのを言い訳に夏休みの宿題は最初からやる事すら放棄していたようにも思う。

三つ子の魂100までなんて言うけれども、あの頃から私はまるで成長していない、安西先生が私の人生の道程を見たらさぞかしガッカリする事だろう。

しかも書くのが遅れている間にどんどん散歩当時の記憶は薄れていき、大量に撮った写真を眺めながら少しずつ記憶を掘り起こしつつ書くような状態なってしまったため、余計に時間がかかってしまうし書いていても筆が乗らずに書いていても楽しくない。

書いてる私が面白く無いのだから他人が読んでも文面白いはずもない、私なんてもともと文章書く才能がないのだから余計にだ。

そんな悪循環を断ち切るべく、溜まってしまった分は後で消化するとして取り急ぎ2024年10月に行った1周年記念の散歩をまだ記憶と熱量があるうちに書くことにした。




23時58分 下北沢駅

今回の散歩のテーマは「原点回帰」

もともと深夜散歩を始めるきっかけになったのは映画「オーバーナイトウォーク」を観た友人に同じことをやってみたいって言われたのがきっかけ。

映画内では下北沢から新宿まで歩いているのだけれども、私たちがその時歩いたのは千歳船橋から新宿までで、さらには映画で歩いたルートと間違っていた。

こちらがその時の記事。


記事の中でも記載しているけれども、千歳船橋から歩くことになったのは発案者の友人が以前そこら辺に住んでいたのでついでに昔住んでいたところを見て回りたいと言ったからである。

しかし友人にとっては映画と全く違うルートを歩いてしまったのか心残りだったらしく

「一度映画と同じルートで歩いてみたい」

との提案があり、今回ちょうど1周年記念なのでそれを実行することにしたのだ。


前回と違い今回はスタートが下北沢でゴールは前回と同様に新宿。

多少時間が余るだろうと思ったので30分ほどではあるが前回は通り過ぎるだけだった下北沢の駅前を少し散策することに。


この日は暑くもなく寒くもなくちょうどいい気温だったのもあり、駅前には路上に座り込む若者たちがたくさんいた。

ネットによくいる見えない何かといつも戦ってそうな中高年の方々が見たらこぞって誹謗中傷しそうな光景だなあ。

とか、そんな事を考えてしまう自分自身も年なんだけど。


落書きだらけのシャッターに下北沢らしさを感じる。

とは言っても建物のオーナーやテナントのオーナーからしたら、下北らしさなんて言葉で済ませられるようなものではないだろう。

落書きの中のエビチリと書いてある奴、確か前にも見たことがある気がする。

今年2月の散歩で高円寺あたりを歩いた時に目にしたのかな。

こうやって認知されてこの手の人たちは名を上げていくのだろう。

エビチリの方にもぜひとも有名になってほしい、そしてメディアに素性公開したあたりでビルのオーナーとかに訴えられて欲しい。

下北沢カレーフェスティバル2024のポスター、そういえば1年前に下北沢に来た時もカレーフェスティバルのポスターを見かけたなぁと、ほんとに1年経ったんだなぁとポスターを眺めていたらしみじみとした感情が湧いた。

自販機も落書きだらけ、ただテナントのシャッターとかに書かれている落書きに比べると、雑魚な感じがする。


駅構内にはレストラン街があった、さすがにここには落書きは無い。

というかここら辺はガチガチに監視カメラがあるだろうから落書きなんてしようものなら即警備員がすっ飛んできて捕まるだろうし、奇跡的に捕まらずに落書きを残せたとしても速攻で消されるだろうからリスクとリターンが見合わないといった感じなのだろう。


次に次下北沢南口の商店街を歩く。

ここら辺は飲み屋も多く、ガラの悪い酔っ払いや飲み屋の客引きがたくさんいらっしゃったのであまり写真を撮る事はできなかった。


下北沢と言えば古着なイメージを持っている人もいるだろう、久しぶりに下北沢の駅前を歩いてみたら私がちょくちょく下北沢に行っていた20歳前後の頃よりも古着屋がかなり増えたように感じた。

しかも昔はRAGTAGみたいなブランド古着屋さんが結構あったのだけれども、現在その手のお店はほとんど見かけずスタンダードなヴィンテージ系の古着屋さんばかりだった。

多分ヤフオクとかメルカリ、後はセカンドストリートなどの影響で個人のブランド古着屋は廃れたんだと思う。

ちなみに私は若いころにRAGTAGの契約社員の面接を受けたけど、テストが全然わからず(「コムデギャルソンの2002年AWのコンセプトは何か?」みたい問題がたくさん出た)普通に落ちた経験がある。


ゲームセンターもどこか下北ナイズされている。


私が下北沢にちょくちょく行っていたような頃はもっとゴミゴミした街だった。

もちろん今もゴミゴミしてはいるんだけれども、あの頃はなんというか普通の商店街と古着屋が混然となったカオスな感じがあった。 

ただ今思い出してみても、多分下北沢に行く主な目的は洋服を見る為だったと思うのだけれど、下北沢で洋服を買った記憶は殆どない。

いつも下北沢のブランド古着屋を見て回るも「これは買いだ」みたいな物は見当たらずに何も買わず、折角来たんだからとヴィレヴァンでどうでも良い雑貨とかお菓子とかを買って帰宅するみたいなパターンが多かった気がする。


そんな私にとって「下北沢と言えば」な場所の1つ、ヴィレッジヴァンガード下北沢店。

私がヴィレッジヴァンガードを知った頃、都内にはお台場と下北沢ぐらいにしか店舗がなかった。

あの頃はヴィレッジヴァンガードに行くのが1つの目的になる位だったけれど今はどこにでもある。特にお台場店の手書きポップのネタのクオリティーが高く、それを眺めに行くのが楽しみだった。

店舗数が増えるのに伴って当然ながら個々の手書きポップのネタのクオリティーはどうしても下がってしまうため、徐々に手書きポップに着目してみることも減っていき今では全く興味が無くなってしまった。


ヴィレッジヴァンガード下北沢が入っている本多劇場。

古の時代より下北沢のランドマーク的な立ち位置として存在感を放っており、私自身も下北沢と聞いて思い浮かべる物のベスト5にはランクインする。

ただし、私はヴィレッジヴァンガードに行くために寄ったことがあるだけで本多劇場その物には入ったことが無い為、ヴィレヴァンが入ってる建物と言う認識になってしまうのだけど。


0時36分 鈴なり横丁「オーバーナイトウォーク開始」

ひとしきり駅周辺を歩きまわり、本日の深夜散歩スタート地である鈴なり横丁にやってきた私達。

映画ではここでお姉ちゃんが唐突に「新宿まで歩いて行こう」と、妹に言い出すシーンで使われた。


しかし、最初から全く映画の通りのルートをなぞる訳にはいかなかった。

と言うのもオーバーナイトウォークは2019年公開の映画で、撮影時期は2017年から2018年頃。

今よりも6年から7年前である。それに伴い下北沢の周辺の道路状況も変わっている。

映画内ではまだ工事中だった遊歩道も既に完成しており、ご覧のようなおしゃれ空間へと変わっていた。


小田急線沿いの道 タイトル回収シーン

なんで歩かないといけないんだと姉に抗議する妹に対し、姉が子供の頃の思い出を語り「そのリベンジって事で」と、妹に散歩の動機付けを試みるシーンで映ったのがこの場所。

さらにはここで映画タイトル「オーバーナイトウォーク」の回収が行われたりと割と重要なシーンの1つでもある。


左側はおしゃれテナント施設だけれども右側に少し目をやるとフェンスを境界線として、その先は普通の住宅街である。

そんなところが下北沢らしいと言えばらしいのだけれども。

そういえば去年ここら辺を歩いた時も、世田谷代田から下北沢までの間もこんな感じだった。

通りに少し大きめの建物があった、何かと思ったらこちらはホテル。

なんとなくだけれども、建物の雰囲気から国内客よりも海外からの旅行客を見込んで建てられた施設のような感じがする。

このベンチを通り掛かったときに「あれ?確か去年も見かけたような…?」と既視感を覚えた。

去年はスズナリの横の道を入って進み、途中左折しなければいけない道で間違って右折してしまい、井の頭線の池ノ上駅を通過したあたりで道を間違えたのに気が付き、引き返して北上。

そして東北沢駅に向かうために、多分こちらの道へと入ったんだと思う。


歩き始めて15分弱で次の駅へと到着。

前回東北沢に到着したのは1時43分だった為、この時点では新宿到着後に始発まで大分時間が余るだろうと思っていた。


0時53分 渋谷区大山町「手旗信号のシーン」

東北沢駅から少し進んだ所で次の映画ロケ地、姉がここを歩きながら妹に手旗信号を見せ「これはなんだ?」とちょっとしたクイズを行っていた。

映画だと車通りは余り無いが、私達がここを歩いた時は割と交通量が多かった。もしかしたら撮影したのは私達が通ったよりも後、もっと深夜だったのかもしれない。


場所はコチラ



1時2分 渋谷区上原 姉から唐突な報告をされるシーン

妹の彼氏について歩きながら話すシーン、その後「お姉ちゃん彼氏とかいるの?」等と問う妹に対し、姉が唐突にびっくりするよな報告をする。

そんなシーンのロケ地がコチラ。

ロケ地を点と点で繋ぐ形で間のルートは基本Googleマップ任せなのだけれど、多分映画内でも大体同じルートを歩いてるのだろう。


場所はコチラ



1時4分 上原公園 姉と口論になるシーン

次のロケ地がコチラの上原公園。


場所はコチラ


この後色々あって怒った妹が一人でスタスタ歩き出すも行き止まりになってしまう。

追いついた姉が

「Google先生に聞く?」

等と話しかけてもまた無視して歩き出してしまう妹。

そして再び上原公園へと戻ってくる。


行き止まりの場所を私達は見つけられなかったのだけれども、こちらの写真の奥の方を良く見たら小さくだが行き止まりの道が映っていた。

こんなに近くだったのに何故気が付かなかったんだと気が付いた瞬間少し落ち込んだ。


1時5分 行き倒れるオッサンとの出会いのシーン

再び上原公園へと戻ってきた二人、会話を交わすうちに無事仲直り。

しかし唐突に「寒い…」と言う声が聞こえてきて、声のする方を見てみると路上に寝転びながらうめく恐らくは酔っ払いであろうオッサンを発見する。

関わり合いにならぬようなるべく見ないようにしながらスマホで新宿までのルートを検索する二人。


その後、公園内にある自動販売機で「なんか飲むやんな?」と姉がミルクティーを購入するシーンがある。

私達も同じ自販機でミルクティーを買おうとしたのだけれども、映画当時とは大分商品のラインナップが変わっており、残念ながら現在ミルクティーは売っていなかった。

仕方が無いので私はこの後のエネルギー補給の意味を込めリアルゴールドを購入。

友人はブラックコーヒー。


公園の向かいには上原中学校。

校門前のここの場所が、劇中で妹にミルクティーを差し出すも「紅茶無理」と言われてしまい、紅茶の処分に困った姉が先ほどの行き倒れたオッサンに紅茶を手渡すシーンで使われている。


私達も公園で飲み物を頂きながら小休止した後、次の目的地を目指した。


前回この付近を通った時には巨大モスク「東京ジャーミィ」の前を通ったのだけれど、それよりも少し手前の横断歩道が次のロケ地。


1時22分 お父さんは既に亡くなってるらしい事が分かるシーン

作中では恐らく中央分離帯から撮影したのだと思われる。

こちらの横断歩道を渡りながら姉妹が「さっきのオッサンお父ちゃんに似てたな」等と笑いながら話すシーン。

お母さんについて語ってる話等からも含めると彼女達の父親は既に他界されているのだろう。


場所はコチラ



横断歩道を渡り道なりに進み、小田急線の高架手前で左に曲がる。

代々木上原駅に到着。

代々木上原駅前のこの案内板付近では、お母さんが直近にやらかした仰天エピソードを姉が妹に話していた。

その内容から察するにお母さんの現状がなんとなく想像出来る。


駅はまだ煌々と灯りがついていた。   


返金ポートに返却される事もなく、駅前に乗り捨てられていたLUUP。

ネットでは馬鹿の乗り物等と揶揄される事もしばしばで、そういう書き込みを見かける度に嫌な気持ちになっているのだけど、こういうのを見ると否定は出来ないなとも思ってしまう。

と、言うかこの乗り捨てられたLUUPは最終的にどうなるのだろう?


作中で登場する歩道橋、実は歩道橋の下のシーンと歩道橋の上のシーンは別の歩道橋なのだ。

歩道橋下のシーンはセブン-イレブン 元代々木町店の前あたりにある歩道橋で、実際に二人が登った歩道橋は先程の歩道橋よりも1つ代々木上原駅よりにある歩道橋なのだ。

別々の場所にした正確な理由は不明だけども、予想するならば信号がある方が絵的にサマになったからか、もしくは実際に登った歩道橋は手前に深夜でもガヤガヤと賑わっているバーがある為、喧騒が邪魔して映画撮影に不向きだったから。

上記のどちらかかもしくはその両方の理由だろう。



1時55分 姉妹で東京タワーを眺めるシーン

コチラが作中の歩道橋下シーンで使われた場所で、道路を挟んだ向かいにセブンイレブンがあった。


場所はコチラ


こうして見るとこちらを使いたくなるのも分かる。

と、言うのもコチラが実際に登った歩道橋なのだけど撮影するには横のバーの前辺りでカメラを構える必要があり、多分そうなると色々不都合が生じるであろう事は想像に難く無い。

1つ代々木上原川の歩道橋が歩道橋上のシーンで使われた歩道橋。


作中の画角はこんな感じだった。

ここで姉が遠くに東京タワーらしき物を発見、長身の姉は背伸びをし歩道橋の柵の上から眺める。

妹は背伸びしても届かなかった為に、しゃがんで柵の下の隙間から眺める。

そんな姉妹の対比がとても印象的なシーンだった。


こちらが姉視点(とは言ってもその後姉妹仲良くしゃがんで眺める事になるのだけれど)

写真だと分かりづらいかもしれないが、遠くに確かに東京タワーが見える。


こっちが妹視点。

こちらからでもやはり遠くに東京タワーは見られる。

姉妹はここで東京タワーを眺めながら、姉の結婚や旦那についてとりとめない会話をするのだけれど、私は去年の散歩で東京タワーに行った時の事を思い出していた。


場所はコチラ


今回の散歩に出発する前に、家で映画を見ながらグーグルマップで調べると言った作業をしてたんだけれども、歩道橋の上まで見られるのは本当に有難かった。


1時44分 妹が姉に手旗信号を披露しながら歩くシーン

見出しの時系列が先ほどの歩道橋のシーンよりも巻き戻ってしまっているのに気が付いた方もいるだろう。

写真は映画のシーンで登場した順番に紹介しているのだが、こちらの場所は代々木上原の駅前なので上の歩道橋のシーンよりもルート的に手前にあった為、先に回ったからである。


撮影当時、右側の建物には大勝軒が入っていたが、現在はワインバルみたいなお店になっていた。

右の建物を良く見ると大勝軒時代の看板の痕が壁に残っている。


グーグルマップを使い方向を調べているシーン

こちらも代々木上原駅前商店街の辺り。

散歩当時はハロウィンのお祭り直前だったのか商店街は提灯がいたるところに飾られていた。


姉がピアスを落としたことに気が付くシーン

写真の奥の方に郵便局があるのだけれども、その向かいには広末涼子さんとの不倫で有名になった鳥羽周作シェフのお店sioがある。

と言うか通った当時は深夜でシャッターが閉まっていたのもあって全く気が付かなかった。

鳥羽シェフはあの件で有名になる前からYoutubeチャンネルちょくちょく見てて料理の参考にさせて頂いてました。

鳥羽シェフからは根本的に食べる事自体が好きな人で、だから料理も上手くなったみたいなそういう雰囲気が感じられるので好きなんですよね。



上記数シーンの場所はここら辺



ピアスを探す最中にこちらの高架下も通過していた。


場所はコチラ


妹が携帯を持っていない事に姉が気が付くシーン

直前までのシーンは代々木上原駅付近だったのだが、こちらのシーンだけは東北沢駅付近で、いきなりロケーションが飛ぶ。

ピアスを探す為にここまで戻ったのだろう。

この後再びこれまでに映った代々木上原駅の場所を遡って戻るシーンがあり、結局ピアスを探すのを諦めて新宿へと向かう事になる。


2時20分 代々木大山公園 姉のスマホの電池が切れるシーン

お次に姉妹がやってきたのは代々木上原駅から北に1km程の場所にある代々木大山公園。

こちらの場所に来たところで姉のスマホの電池が切れてしまう。

「ジャングルジムに乗ればわかるやろ」

と姉はジャングルジムに上り、妹にも上っておいでと誘うが妹は登ろうとしない。

その後姉から妹へと

「なんで女優になったのか?」

等、恐らくはこの映画の根幹の1つであろう事柄へと触れる会話が交わされた。


上記のように私達が到着したのは深夜2時過ぎだが、映画内だと午後10時半位だった。

ロケ時間の都合上そうなってしまったのだろうけれども、だとしたら何故時間が映るような画角で時計台を入れてしまったのかとちょっともやもやした気持ちになった。


コチラが公園入口。


場所はコチラ


姉が上っていたジャングルジム。

ジャングルジムに上りながら姉は妹に「何故女優になったのか?」と問いかける。


その後、どうしたら売れるのか悩んでた妹に対し、姉が「Youtuberになったらええんちゃう?」と提案するシーンで妹が座っていたベンチ。

ベンチはホームレス対策なのか、しっかりと寝転がれない仕様になっていた。


二人が公園から歩き去るシーンで一瞬だけ画面の隅に映っていた遊具。


そんな訳で私達も公園を後にする。


大山公園から次のロケ地に向かうまでの道中は坂道だらけの住宅街だった。


私の暮らす越谷市は谷とつくだけあって市全体が本当に平坦でこの手の坂なんて皆無。

普段生活していると分からないけれども、こういう道を歩ているとその有難みが分かる。


特にキツかったのがここの道。

ちなみに私は坂道、友人は階段で上った。


上り終えた後の1枚。


2時49分 BGMと共に2人が淡々と歩くシーン

BGMと共に二人が無言で淡々と歩くシーンが撮影された場所。


歩いている時に後方に映っていたのがコチラのトヨタモビリティ東京 渋谷代々木公園店。


このシーンの最中に数秒ずつ幾つかの風景が挿入されるのだけれど

その中の1つが下記。


東北沢駅付近の高架沿いの道だった。

こういう風景が挿入されているのから察するに、多分女優さん達は実際にすべての道は歩いていないのだろうが、恐らくスタッフもしくは監督がロケハンで一度下北沢から新宿まで歩いてみたりはしたのだろう。



次に姉妹は大通りを反対側に渡り


カトリック聖アルフォンソ初台教会の手前の道を右折した。


場所はコチラ


次に映ったのはパークハウス代々木公園のエントランス付近。

保育園入り口の看板は聖ヨゼフ幼稚園の入り口を案内する物で、こちらも映画撮影当時のままだった。



その次に映るのがこちらの変則交差点。

ここの交差点で立ち止まりキョロキョロする姉、しかし妹は姉を置いて迷わず左折しスタスタ行ってしまう。

姉は慌てて追いかける、そんなシーン。



この交差点に行くまでに静まり返った住宅街を抜けたのだが、途中道を1本間違えてしまった。

その結果、私にとっては衝撃レベルで思いもよらぬ物を不意に目にすることとなった。

何を目にしたのかについては伏せるのだけれども今年一番と言っても良い位にびっくりした。


場所はコチラ


作中でここを姉妹が通過する際にはすっかり夜が明けており、遠くに都庁が見えていたが、私たちが歩いている時間はまだ空は漆黒の闇で都庁は確認出来なかった。


次に通過した踏切、そのうちここも高架へと変わるのだろうか?



この後、少し道を間違えて参宮橋駅横の踏切に行ってしまい、少し戻る事になった。


参宮橋駅のホームは煌々と電気がついていた、あと1時間ちょっとで始発なのだからそれも当たり前か。


こちらは参宮橋駅前、前回の散歩では代々木公園側の通りを通過したのでこちら側に来るのは初めてである。



3時21分 ムラサキオバチャンと遭遇するシーン

姉が結婚後に母親と住むかどうするかを旦那に話した時の事などを会話しながら歩くシーンで使われていた場所。

さらにその後、これまでの道中で話されていた会話に関連するちょっとした伏線回収もあったりと最後のヤマ場でもあった。


場所はコチラ



新宿まではあと少し

映画同様に私達もゴール間近な気分で歩いているとそこらでは見かけないようなオシャレなデザインのトイレの前を通りがかった。


折角なので入って見る事にする。


手洗い場等もこんな感じでスタイリッシュ。

グーグルマップによると西参道公衆トイレ〈器・泉(うつわ・いずみ)〉と言う名称で、全部で17ヶ所ある「THE TOKYO TOILET」の内の1つらしい。

いつか散歩で17か所のトイレを巡って見るのも面白いかもしれない。


場所はコチラ



その次のシーンではもうほぼ新宿駅前。

姉妹達も

「どう?ゴールした感想は?」

「靴ずれが擦れてめっちゃ痛い」

なんて会話をしていた。


そんな会話の後

「ここでええよ」

と姉は速足で妹の前から歩き去ってしまう。


去り行く姉に妹が「お姉ちゃん」と呼び止めるシーン、妹の立ち位置は新宿駅南口前のこの辺り。



姉はコチラの横断歩道上の中央付近に立って手旗信号を妹に見せ、その後手を振って去っていった。


そんな訳で私たちのオーバーナイトウォークもここで本来ならゴールとなる。


しかし



私達には映画と違いゴール地点についてからもちょっとした目的があった。



エピローグ 散歩後のお楽しみ 

新宿に到着し本日の散歩を終了した私たちは

そのまま新宿ゴールデン街へと向かった。


目的は勿論


第一回目と同様

すごい煮干ラーメン凪 新宿ゴールデン街店本館

である。



お酒が全く飲めない私にとっては

「ゴールデン街と言えばこのお店」

なのだ。


こちらの凪はセントラルキッチンであるため、どこの店舗で食べても基本的には味は変わらない。


だけれど不思議と大宮店よりも本店で食べた時の方が不思議と美味しく感じる。

もっともそれは単にゴールデン街の中と言う普段埼玉県で暮らす私のような人間からすれば非日常なロケーションと、何より数時間歩いたあとに食べていると言うのが多いに関係しているのだろう。


前来た時も思ったけど、このお冷グラスがとっても可愛い。

公式で売ってないかつい調べてしまったけれど残念ながら非売のようだ。


深夜にも関わらず店内はほぼ満席だった。

しかしお客さんの回転は速く、並んだりすることも無くすぐに座れた。そしてラーメンも座って5分程で出てきた。

初めて凪を食べたのはサンリオピューロランドに行った帰りの多摩センター駅前店、ラーメンを食べて衝撃を受けたのは久しぶりだった。

それ以来お気に入りで、母の日などのプレゼントや弟へのちょっとした贈り物などにこちらのラーメンを送ったことも何度かある位。

「好きなラーメン店はどこ?」

もしも誰かからそんな質問をされたならば、恐らく私は真っ先に凪の名前を挙げるだろう。

上に乗ってるいったん麺も大好きなんですよね。

ネギが一般的なラーメンに入っている物より太めに切られてるのも好き。

今回も大変美味しく頂きました。


ただ1年前に来た時よりもさらに値上がりしており

普通のらーめんで1,350円、特製すごい煮干しらーめんは1,900円とさすがに特製の方はちょっと手を出すのに勇気が居る価格になっていた。


お店の階段も急だし狭いしで人が行き違うのはまず不可能だし、客席も隣同士がちょっと油断すると肩がぶつかってしまいそうな位に狭く店内環境は正直悪い。

ただそれを補って余りある位に私には魅力のあるラーメン店。

この環境に尻込みされてしまう方は、もしこちらのお店に興味があれば多摩センター店の方が断然ロケーションが良いのでそちらに行かれるのが良いと思う。

味も本店と変わらず美味しい。

大宮店は24時間やっており、さらにはレーンで自動的にラーメンが運ばれてくるシステムで面白いんだけれども、時間帯によっては客層が余り宜しくないのが難点。

後、多摩センター店やゴールデン街本店に比べると大宮店は少し味が落ちるように感じてしまう。


今回もとっても美味しかった

散歩のゴールが新宿だった時にはまた来よう。



あとがき

そんな訳で今回は一周年記念と言う事で、散歩企画のきっかけとなった映画作品「オーバーナイトウォーク」の聖地巡礼をさせて頂いた。


しかしあとがきを書いていてふと、まだ私はこの映画について感想等を述べた事が無いと気が付いた。

なので今更ながら、この映画の簡単なあらすじと感想を書かせて頂こうと思う。


あらすじはネタバレを省いて簡潔に紹介するならば

東京で彼氏と同棲しつつ、売れない女優として活動している妹の所に突如アポなしで姉が訪ねてくる。

妹はこの日、女優としてステップアップが望めるけれども条件的に即答しづらい内容の配役の話が舞い込んできて引き受けるかを悩んでいる。

そんな二人が深夜の下北沢で再開し、姉の唐突な提案で下北沢から新宿まで歩くことになるのだが、歩いている最中妹は姉に現在の自分の置かれている状況や悩みを相談し、姉からは今回東京にやってきた理由を聞かされる。


そんなお話。


一言で言えばこの映画は「雰囲気を楽しむ」類の作品。

深夜の静寂の中、下北沢から新宿までの都心に近いながらも、下町的な雰囲気もある街並みを、取り留めない会話を交わしながら歩く姉妹。

映画のストーリーは添え物みたいな物で、映画のメインはあくまで歩く彼女達そのもの。

歩いていて特に何か事件に巻き込まれるような事も無ければ、結末でどんでん返しが起こるような事も無い。

だからこそ深夜の散歩に現実味があり、そこに惹き付けられた私たちも歩いてみようと思ったのだ。


アマゾンプライムビデオでこちらの作品は配信されており、アマプラ会員ならば無料で観られるので興味のある方は一度ご覧になってみて頂きたい(その他U-NEXTでも調べてみたら配信されていた)


この企画を1年続けてみて改めて

深夜散歩は楽しい

そんな風に感じている。

ただし歩く場所の選定は割と重要で、余りにも繁華街過ぎても逆に余りにも田舎過ぎても楽しくない。第三回の王子まで向かうルートでは田端から王子の間が何もない上に坂道も多くてかなり苦痛だった。

そういう意味では映画の下北沢~新宿ルートと言うのは本当にベストチョイスなコース。

皆様も深夜のお散歩をされる際にはまずこのルートを歩いてみるのをオススメする。

通りを1本変えるだけでガラリと風景も変わるので、同じスタート地点とゴール地点でも少しルートを変えれば私達とは全く違う物を見ながら楽しくあるけるだろう。

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めるえむ@真夜中散歩人
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