登校しぶりをなくしたひとつの質問
新学期が始まり2カ月が経とうとしています。
学校に慣れてきたからこそ生じるいろいろなことで、学校に行きたくないと訴えるお子さんもいるのではないでしょうか。
中にはその理由が明確でなかったり、大人からするとそれほど深刻なものではない(もちろん、本人にとっては重大に違いないのですが…)としても、登校しぶりというのは起こりがちだと思います。
我が家の小2次女もまさにそのパターンでした。
今日は、そんな次女の登校しぶりの変化について書きとめようと思います。
なお、この方法が登校しぶりをなくすたった一つの方法ではないし、例えば仲間外れやいじめ、勉強の遅れなど、別のアプローチが必要な場合もあると思うので、あくまで登校しぶりへの対応の考え方のひとつと思って読んでいただけたら幸いです。
我が家の次女は現在小学2年生。
小学校1年目は、かなりの高確率で「学校行きたくない」と毎朝申し立てていました。
実際、気持ちが限界点に達して「有休」を取った日も何度かありました。
(学校には有休なんて存在しませんが、体調不良以外の理由で休む時は我が家ではこう呼んでます。ちなみに私は大人でもいろんな意味でしんどい時は有休取ってもいいと思ってる派です)
学校に行きたくない理由を何度か聞きましたが、大きくまとめると理由はこんな感じ。
・なんとなくお友達と調和しない
→図書室行こうとお友達を誘っても断られたり(断ったその子は別の子と図書室行っていたらしい)、縄跳びを一緒にしていたお友達が他のことやろうと切り替わっても自分は縄跳び続けたくて友達には合わせられない、等
・授業で自分のペースを乱されるのが嫌
→ 声を揃えて音読する時合わない子がいるのがイヤ、板書が間に合ってないのに授業が進んでしまうのがイヤ、等
次女は思考固定型と言いますか、
「こうと思ったら簡単にはそれを変えない」
傾向があります。
本人や先生の話の限りでは仲間はずれやいじめがあるわけでもなさそうだし、「学校行きたくない」は本人の気持ち次第なのかなぁという印象的でした。
2年生になる際にクラス替えがあるので、友達が変わったら気持ちも変わるかも、という親の考えは甘く、2年目の4月も「学校行きたくない」とごねておりました。
やはり決定的な理由があるわけではなく、「気分が乗らない、気が向かない」ことが原因のように思われました。
ある時、次女の行動パターンを思い返してみました。
するとあることに気付きました。
次女が登校しぶりを著しく発揮するのは、決まって「朝」でした。
学校から帰ってきた時は、特に暗い顔をしていたり嫌なことがあったと訴えることはなく、元気なのです。
寝る時も大丈夫なのに、朝起きた時が最も機嫌が悪く、「学校行きたくない!」とわめき泣き、大暴れして、家を出発する頃に大嵐が何とか小雨に変わる…そんな流れが定番でした。(毎朝これに対処するだけでかなり疲弊していました 涙)
これはもしかして、朝にヒントがあるのではないか。
今までは行きたくない理由があるのだと思って「どうして、学校行きたくないの?」と聞いたり、「イヤだよね分かるよ、今日1日だけ頑張ってみない?」と励ましてやんわりとごまかしたりしていたのですが、次女への質問の仕方を変えてみました。
「いつも朝、機嫌が悪くなっちゃうみたいだけど、どうしたら朝気分良く過ごせると思う?」
この質問がこの後の流れを変えました。
次女は、毎朝、機嫌が悪い理由について、こう答えました。
「もうちょっと寝たいって思うのに起こされるのギリギリなのがヤダ」
なるほど。
親としては寝ていられるだけ寝かせてあげようという気持ちで支度時間まで起こさなかったのだけれど、起こされた後少しボーッとしたり軽く二度寝する余裕もなしに、すぐに動かなければならないとなると、確かにしんどいよね。
学校が「なんとなく嫌」レベルに感じることは、割と誰にでもあることなのではないかと思うのです。お友達とうまくいかなかったとか、授業が面倒くさいとか。
大人だってブルーマンデーがあったり、仕事で失敗したときは翌日会社に行きたくないって思うじゃないですか。
そういった気持ちは、当然ながら自分で選んでいるわけではないけれど、予期せずその大きさも分からずにやってきてしまう波のような感情です。
だから、その波にのまれずに済むコンディションを日頃から作っておくようにするのはとても大事なこと。
次女の訴えを聞いて、朝、家から学校へ気持ちを切り替えていくシフトタイムにもっと余裕があればいいのかもと思い、本人の希望も聞いて、目覚まし時計をセットする時間を早めることにしました。
目覚まし時計で起きることに慣れていないので、しばらくは私が時間になったら次女を起こしにいくという約束もしました。
それから一か月ほど経ち、次女がどうなったか。
自分で目覚まし時計で起きれるようになり、余裕のある朝の時間に進研ゼミのテキストを解いています。
最初の頃は朝起きれず、私が起こしに行く日々でした。
ですが、早起きの習慣ができてくると、自分で起きれるように。
今では、目覚まし時計より早く起きれる日も増えてきました。
そして、勉強については、私は一切促しておらず自主的にやっています。
おそらく、学校から帰ってきてからやるよりも、朝こなしてしまうほうが次女には合っているようです。
「学校行きたくない」と泣きわめく姿は、久しく見ていません。
次女にとっては、朝の自由タイムがあることで、切り替えがうまくいくということが分かりました。
勉強をすることがほとんどですが、時には前日の夜に描き上げられなかった絵を描いたり、図書館で借りてきた本を読んだりと、自由に過ごしています。
私自身、こんなにうまくいくとは思っておらず驚いていますが、質問を変えるきっかけとなった出来事も実は前段階でありました。
泣きわめく朝、なんとか気持ちの方向を変えようと思い「朝の卵料理、何なら元気出そう?」と聞いたのでした。
その瞬間は、何を言われようと嫌だ!というリアクションだったのですが、少しして「チーズの入ったスクランブルエッグがいい」と言ってきました。
質問を投げられたことで、思考がその質問の答えを考え始め、その結果ちょっと気が逸れたのです。
「なんとなく嫌」への対処法として、家で機嫌良く過ごす時間があるといいのかもしれません。
それが何なのか、いつがいいのか、といったことは、各ご家庭で変わってくると思います。
それを見つけ出せるのが「質問」の力だと感じた出来事でした。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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