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永遠に学生でいたかった気持ちと、大人って楽しいなって気持ちが半分ずつ。本が好き。言葉が…

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永遠に学生でいたかった気持ちと、大人って楽しいなって気持ちが半分ずつ。本が好き。言葉が好き。漫画が好き。映画と音楽も好き。文章を書くのも、絵を描くのも好き。好きなものが多い人生は少しだけ誇り。 ▼学生時代のnoteアカウント https://note.com/imyme030

マガジン

  • ひそやかな抵抗

    リハビリ的日記。 2024/7/1~

  • スピカのこと

    日々のこと。雑記。 『幸せは途切れながらも続くのです』 というスピッツのスピカという曲のように、なんだかお守りみたいになりそうな記憶たち。

  • 偏愛日記。

    好きなもの。愛するものたちとその記録。

最近の記事

次の季節を待つように

と、太宰治が書いていたなぁ、とふと思い出した。 ダンジョン飯のアニメ二期が決まったときだ。 ちいさな楽しみを積み重ねると生きていけるなぁ、と意識的に気づいたのは大人になってからだけれど、子どもの頃から本や漫画、アニメや映画、音楽などにずいぶん助けられてきたと思う。新刊が出る。気になっていた映画が公開される。好きな作者の最新作が出る。ライブのチケットが当たった。それまでは頑張ろう、と思う。 ねむれない夜に読み返す本のひとつがダンジョン飯だった。 家族でも恋人でも友だちでもな

    • ひそやかな抵抗

      お休みの日にだけ出すグラスがある。 土曜日の朝に出し、日曜日の夜にしまう。 薄い硝子で出来たそのグラスで飲むと、いつもの麦茶もカフェラテも、なんだか2割増しで美味しくなる気がする。 仕事が慌ただしくなると、体力のない私はみるみる私生活を侵食される。土日が体力回復のみに使われることもしばしば。体調を崩しては回復し、やりたいことがやりたかったことになり、春が過ぎて、気づけば夏が鼻先までやってきていた。夜の風がぬるい。そんな時にこのグラスを出した。 普段使いで傷をつけたくないと

      • 本屋さんアドレナリン分泌選手権

        本屋さんで「アドレナリン分泌選手権」が開催されるなら、ぜひ関東代表で出場したい。全国で苦戦しつつも、意外といい線行くんじゃなかろうか。 そんな妄想をしてしまうくらいには、本屋さんでアドレナリンが出るタイプだと自負している。心臓がドクドク動いて、自分自身が高揚していることがちゃんとわかる。私にとって特別な場所、本屋さん。   小さい頃から本という本に目がなかった私は、家族から「買い物に行くよ~」と声を掛けられるたびに、『その買い物先は本屋さんが店内にあるお店か、それともないお店

        • スピカのこと

          本が好きで活字が好きな自分にとって、言葉は何よりも価値のあるものだ。 たった一行に惹かれて好きになった本はいくつもあるし、活字中毒が今よりずっと顕著だった幼少期は、ごはん中に文字が読めないことすらもどかしくて、何か面白いことが書いていないかとパッケージの裏面表記をなめるように読んでいた。 ただ読むだけではなく、お守りみたいにしている言葉もいくつかある。 そのうちの一つが、スピッツの「スピカ」という曲の一説だ。   椎名林檎のカバー版で偶然聞いたその曲のサビは、「単調な曲だ

        次の季節を待つように

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        • ひそやかな抵抗
          2本
        • スピカのこと
          2本
        • 偏愛日記。
          1本

        記事

          偏愛日記。(まえがき、のようなもの)

          めっきり文章を書かなくなっていた。 書けなくなっていた、というのが正しいのかもしれない。不特定多数の誰かに向けた文章をかれこれ数年書けていない。 『不特定多数の誰かに向けた文章』という回りくどい言い方をしたのは、身近な知人宛の文章はなぜかたくさん書いていたからだ。 限られた、本当に近しい友人だけをフォローしたSNSには日々感じたことをぽつぽつとつぶやいていたし、新型コロナウイルスが流行りだしてからは手紙がマイブームになったので、何か用件を見つけては片っ端から友人に手紙を送

          偏愛日記。(まえがき、のようなもの)

          ひとりぼっちの夜の底

          仕事帰りに寄ったコンビニで、お酒と、おつまみと、何となく体のことを考えて野菜スティックと、デザートにプリンを選んでカゴに放り込んだ。店員さんはたった一人で品出しとレジの両方を受け持っていて、私がレジの前に立つと、走ってこちらへやってきた。品出しで忙しいところに買い物に来てしまったことに勝手に罪悪感を抱きながら、『お待たせしました!』とおじぎする店員さんに「いえ…」ともぞもぞ俯いた。 ピッ ピッ バーコードが読み取られ、液晶に映る金額が少しずつあがっていく。全部自分でカゴ

          ひとりぼっちの夜の底