思春期と脳
かつてはみんな子供だった
「どうしてうちの子は...」
「なぜ言うことを聞かないのかしら...」
「すぐに反抗して困る...」
それはあたりまえのことなんです。
思春期を経験している子供たち
みんな、こう思っている。
「あんたたち親も昔はそうだったでしょ!」
思春期とは
思春期学において、思春期とは、
大体12~20歳までを指すようです。
思っていたよりも長いですよね。
この時期に、脳は、
子供から大人になるために
最後の大きな成長をします。
その後の人生を、
自分らしくまっすぐ
社会の一員として生きていくために
本人にとっても、
まわりの人にとっても
社会全体にとっても、大切な時期です。
思春期の脳に何が起こってる?
ヒトの脳は、
産まれた時はまだ未完成です。
赤ちゃんは
誰かの助けがなければ何も出来ません。
体の成長とともに、
脳も大人へと発達していきます。
乳幼児期、児童期では、まず、
生命体として生き延びるに必要な脳から
発達させていきます。
そして思春期では、
脳の最終仕上げ
人間として自立し生きていくための
脳を創り上げます。
その脳は、前頭連合野という部分で、
思考する、
創造する、
取り組む意欲を起こす、
人とのコミュニケーションをうまく行う、
自己顕示欲や感情のコントロールを行う、
など、高次な判断を行う脳です。
いわゆる「大人脳」です。
そして思春期は、
体の成長の最終仕上げも一緒に行われます。
性ホルモンの分泌が増え、
大人の体へと成長します。
これが思春期の子供たちが
ややこしいことになる発端です。
性ホルモンが多く分泌されると
全身を巡ります。そして、
大脳辺縁系という
最も古い脳にも作用します。
この部分は、
太古からの人間の本能をつかさどり
敵から身を守るための攻撃性を高め、
反抗的な行動をつくります。
そうなんです。
全ては脳の仕業です。
大人脳の成長が終われば、
攻撃的な言動、反抗的な態度が
収まっていくのです。
体の成長と脳の成長のクライマックスが
同時に行われることが、問題の発端です。
体と脳の急激な成長は、
思春期に必要不可欠なのですが
子供たちの心は、
急激には成長できない
それが、もどかしさの原因です。
子供たちは
大人への最終段階を戦っています。
思春期は、
ヒトが人間になるための大事な通過点です。
この通過点を
スムーズに健康的に過ごすかが
その後の人生において
自分らしく真っすぐに前に進み、
持っている能力を最大限に発揮する
かどうか決めるのだと感じています。
成長過程にいる子供たちの事を
周りの大人たちが常に考え、
見守り、導く、温かい目と心が大切です。
思春期を見守る
思春期を経験している子供たちは
大人にはできない
挑戦する力と心を持っています。
この力が
今までにない新しい未来を創ります。
大人がその力を抑え込もうとするので
子供たちは反発します。
当然のことですよね。
だから、子供が反発した時は、
「ああ、この子も大人へと成長している~」
「なにかやってくれるんじゃないかしら~」
と喜びましょう。
そして、子供たちの新しいチャレンジを
応援し、見守りましょう。
もう思春期の親子ケンカはやめにして。
親子ともども健康な心で自分らしい毎日を!
参考文献 :
「思春期学」 監修 長谷川寿一
思春期の脳のための インテリアファブリック
そういうことで、
思春期の子供たちが
健康的に成長して欲しいと願いを込めて
デザインしたファブリックがこちらです。
激しい思いに同調し、一緒に怒ってくれる
トラをモチーフにデザインしました。
子供たちが欲しいのは
大人の目線での常識ではなく
自分達と同じ目線で
励まし応援してくれる存在です。
トラのモチーフのファブリック
"Talk about YOU!"