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マッチコラム 柏レイソルVS名古屋グランパス 2024年J1リーグ第4節

試合前

柏はアウェイ連勝で終え、名古屋は開幕から3連敗で勝利なし、と勢いや流れに関しては正反対な両チーム。

柏は調子の悪い名古屋を確実に叩きたい、名古屋はなんとしても勝って浮上のきっかけを掴みたい一戦だった。

先発

https://spaia.jp/football/jleague/j1/game/2024031604/process

審判

結果

内容について

しつこい名古屋(というか永井)

先制点を挙げ、今季名古屋初得点を記録した名古屋のFW永井。
私は見ていて終始永井が嫌だった。
とにかく抜け目ない。
先制点の場面もGKに処理させようとする高嶺の死角である背後から、するっと侵入してきた。
ロングボールが柏CBに飛んできた時は、一度バウンドしたボールがCBが処理できる足元に落ちてくるまでの間に一気に加速してボールを奪おうとしていた。
このようなプレーを、ユンカーと交代する76分あたりまでずっと狙い続けていた。

細部の質

今日のレイソルはあと少しのところがずれていた。

パスがちょっと短い、長い、弱い、強い。
GKとCBのコミュニケーションが合わない。

35分の関根のシュートがあとちょっと低かったら。
47分のサヴィオから山田に通ったボールのトラップが完璧だったら。
69分の細谷から山本へのパスがもう少し強かったら。

もうちょっとでチャンスだった、もうちょっとで得点だった、そんな場面がたくさんあった。

神は細部に宿るというが、勝敗もその細部を決め切れるかどうかに大きく左右されていた。解説の播戸竜二も「1,2メートルのコントロールをどうするかで色々変わってくる」と話していた。

試合外の部分ではあるが、柏の選手がやたらと滑っていた。グラウンドコンディションやグラウンドの調整はプロがやっているので問題はないのだと思いたいが、レイソルの選手に合っていなかったのかもしれない。ホームでそれは残念過ぎる。

高嶺の不在

21分に高嶺が相手選手との接触で負傷交代し、土屋が交代で出場した。
ここまで後半途中から白井と交代で入ることの多かった土屋だが、今日はちばぎんカップ以来の、白井&土屋でダブルボランチを組むことになった。

土屋が高嶺の代わりとして計算できるのかは正直わからない。
ただ、播戸は「1回で前を向けるかどうかで前線の動きも変わる。(タッチ数が多いと)ディフェンダーも対応できてしまう」と話していた。

意識して土屋のプレーを見ると確かに前を向くまでにタッチ数が多い。
白井の方が前を向くという点でかなりスムーズに見えた。

正直、ここまで高嶺ってそんなにいいのか?と疑問に感じていたが、一瞬で前を向ける高嶺が素晴らしのだと認識することができた。

怪我の状態がどの程度なのか現時点でははっきりしないが、もし離脱するようなら土屋の活躍は絶対に不可欠だ。

まだまだ成長中の選手でもあり、土屋には土屋の、高嶺にはない良さがあるはずだ。私の妻が今季一番推している選手でもあるので、ぜひ奮起してほしい。

また、ここまで出番のない戸嶋などの控え選手にも期待したい。

サヴィオの打開力

今節も相手に激しくマークされながらも存在感を示した10番。
37分のFKは名手ランゲラックにセーブされましたが、複数人に囲まれながらもテクニックと気合で突破したり、右サイドの関根に正確にボールを届けたりと見どころたっぷりだった。

スタジアムもサヴィオのプレーで何度も歓声が上がった。

「僕は柏レイソルで満足している」とサヴィオは思っているようだが、ぜひサヴィオの頑張りが報われる結果になってほしい。もちろん、サヴィオだけでなく全員努力しているのはわかっているのだが。

欲を言えば、勝利につながるゴールを決めてくれ!サヴィオ!

期待が高まる木下

ここまで途中出場が続いている木下。
神戸戦では決勝点を記録したが、ここまで4試合で の出場にとどまっている。

今節は73分に細谷と交代で出場した。83分、85分、87分、89分、90分と木下が攻撃に絡むプレーが続いていた。

特にボールを収めたり、ボールを落としたりすることでチャンスに繋げる木下の強みは他のFWにはない武器である。

加えて、今節はなんとしもゴールを決めてやるという気持ちの感じられるプレーが多かった印象だ。味方にボールを強く要求したり、身を投げ出してボールを折り返したり、気持ちが前面に出ていた。

レイソルはおとなしめの選手が多い印象なので、気持ちを出してくれる選手が多いのは嬉しい。

細谷は代表に招集されていたため昨シーズンが終わってから十分にオフを取れていないし、キャンプにも参加できなかった。細谷には休みが必要だと思うし、細谷のコンディションが整わないのであれば、木下の先発と活躍を期待したくなる。

良い雰囲気を作ったコールリーダー

多くの方がSNSで触れているが、コールリーダーの雰囲気の作り方がすばらしい。

柏ゴール付近で相手選手が倒れた時、ゴール裏からはブーイングや野次のような声が聞こえ始まった。

個人的には、神戸戦での汰木の件もあるのであまりブーイングしない方が良いのではと見ていてハラハラした。

そこでコールリーダーから「声はレイソルの選手を後押しするためにとっておきましょう」的なことを言った。

おそらくブーイングは止めようという言い方だと反感を覚える人もいたと思うが、非常に前向き、かつ配慮のある言葉えらびのおかげで会場の雰囲気はとても良くなったと思う。

ブーイングもサッカーの一部なのかもしれなが、私は相手を非難する声よりも味方を応援する声がたくさんでるレイソルのゴール裏が好きだと改めて感じた。

次節に向けて

ここから代表ウィークに入るため、次節は3月30日のアウェイ新潟戦。

連勝でいい流れのまま中断を迎えたかったが、逆に負けることで鮮明になった課題を修正する時間を得たとも言えるだろう。

昨年のレイソルも中断期間に守備を立て直したことで最終的に残留を掴み取ったのだから、時間さえあれば改善する力はあるのだと思っている。

U23の代表に細谷と関根は参加してしまうが、チームとしてこの中断期間を有効につかってほしい。

強いチームは連敗しない。
今季初の敗戦は、ここから立ち直ることができるのかを試す良いチャンスでもあると思う。

相手は新潟。良い準備をすれば良い戦いができるはずだ。

レイソルの改善に期待しつつ、代表戦を楽しみながら、次の新潟戦を待ちたい。


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