第24話:ゲーム社会の変革と私たちの馬、競馬観念の変容(2.24革命以後の世界)
「ウマ娘」の登場は現代社会における馬・競馬概念と私たちの馬・競馬の観念を変えてしまった。
今や競馬場の中を人が走っても何も違和感はない・・・笑
(2000年代にそれをやったらお笑い芸人のコント、罰ゲームなり!)
またゲームの登場によって、ダメージを食らってしまった分野もある。
既存のアイドル育成ゲームや競馬ゲームなどだ。
(これについては以前も触れた。)
特に競馬ゲームは多大な被害を受けることになった。
アイドル育成ゲームと「ウマ娘」の両立は比較的容易い。
しかし、競馬ゲームと「ウマ娘」は全く別の価値観でできている。
競馬好き、かつ萌え系アニメ・ゲーム好きが「ウマ娘」にハマってしまったら最後。
新しい「名馬」、競馬イメージに絶えず翻弄され続けることになる。
移動しなければ問題ないのだけれども・・・
ところが、この層は結構な数居る(笑)
2021年2月24日から私たちの競馬ゲームの観念はまるで変わってしまった。
否、変えさせられた(笑)
またアイドル育成(追っかけ)の観念も変わってしまった。
可愛ければ人間でなくてもいい。
むしろ、「ウマ娘」の方が人間よりずっと可愛い。
(もともと人間嫌いな人がますます人間嫌いにならないことを強く祈る!)
すでに2016年3月から私たちの馬・競馬の観念は変わりつつあったが、
それは昨年、より現実的なものとなった。
ゲゲゲの鬼太郎の猫娘ほどの微力なチカラであれば、このような変容も素直に受け入れられる。
だが、今や「名馬(競走馬、モデルとなった馬)」の項目にまで「ウマ娘」の画像が掲載されてしまっている(あふれている、場合によって超えている、笑)。
これには既存の競馬ファンもびっくり仰天!
もし(故)競馬の神様・大川慶次郎先生が居たら、これも競馬ですね。
と言うのであろうか・・・笑
「ヤフー検索」、「グーグル検索」画像にしても同じだ。
またツイッター上では名馬のカタカナ語が流行語となっていた場合、
競走馬の話題の方か、「ウマ娘」の話題の方か、容易に区別がつかない。
既に亡くなってしまった馬の「ウマ娘」化も多い。
歴代の名馬がまるで現役で走っているかのような(=蘇ったかのような)現象が起きている。
競馬ファンかつウマ娘ファンは流行語を直観で区別できるが・・・
馬だと思って調べてみたら女の子が出てきた。
なんてことがザラに起きてしまっているのだ!
昨年は、(実馬の方に詳しい)競馬ファンがウマ娘画像(美少女)のクイズ当てゲームに参加させられるという滑稽な企画もあった。
367万回再生!!
(この手の企画は芸人や競馬関係者を中心に多々あるので、興味のある方は検索どうぞ!笑)
また、今年秋に発売された「Number」と「ウマ娘」のコラボでは実馬とウマ娘(画像)の関係図が(競馬雑誌において)初めて披露された。
正式に「名馬図鑑」と「ウマ娘図鑑」が一致した(笑)
全くとんでもない事態が起きてしまった。
さらに別の視点もある。
ミスターシービー、シンボリルドルフ、ナリタブライアン、スペシャルウィーク、トウカイテイオー、メジロマックイーン、サイレンススズカ、ライスシャワー等が
黄泉の淵あるいは異世界から転生して戻ってきたという考え方。
転生したらウマ娘になった件
ゼロから始めるウマ娘生活
ウマ娘転生
この手の企画は数え上げたら切りがない(笑)
それが(まさしく)現実のものとなっている!
実のところ私たちは異世界生活を現実で日々体験しているのである。
(アニメでは異世界や転生を絶対ありえない話として夢を描いている。滑稽なことにウマ娘はそれを実現させてしまっているのだ。)
異世界生活による現実社会の浸食
サイゲームスによる
「トレーナー補完計画」である。
(例えば、リゼロの場合は異世界であると分かっていて、現実社会にあまり影響を与えていない。)
ウマ娘のゲームが配信されてから「ウィキペディア」に実馬の画像と美少女ウマ娘(異世界、転生娘)の画像が並列されるようになった。
これが超スピードで巻き起こったのが2021年2月24日以降のことであった。
今日のSNS上では、ウマ娘化された馬は間違いなく実馬の情報を上回っている。
もう後戻りはできない。
今後10年以上はこの現象は続く(であろう)。
(私は数10年は続くと思っている・・・)
今、10代前半のウマ娘プレイヤー=トレーナー(女子中学生、ところがどっこい10歳未満で「ウマ娘」にハマっている人もいる、お菓子やグッズ、特典等もあるから仕方がない。CMもコラボもたーくさん、笑)は、
競走馬のみの世界をほとんど知らない(まま過ごしている。けれども何らかの形で知ることになる!図鑑が出来てしまっているのだから・・・)。
これから生まれてくる赤ん坊は実馬とウマ娘のある世界を体験することになる。
現実世界で異世界生活が同時進行している。
進撃のウマ娘は本物の巨人である。
戦前と戦後を分け隔てるのが1945年8月15日であったとすれば、
私たちの馬・競馬観念、アイドル観念が変わってしまったのが2021年2月24日以降のことであった。
追記)
ウマ娘は異世界であるが、他の異世界とは明らかに違う。
画像検索、辞典、図鑑
ウマ娘の方のサイレンススズカ、ライスシャワーが実馬を超えるのも時間の問題である。
なぜならウマ娘はサービスが終わらない限り不死身なのだから。
ゲーム社会の動向を長く見守ってきた私は5年、10年でこのブームが去るとは考えていない。
元のウィキペディアに戻ることは今後10年間は訪れない。
50年、100年後の未来ではなく、10年後の日本について今回は考えてみた。
さて、どうなるのか。
未来はまだ分からない・・・
(文章校正中)
(2022.12.21)
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