六人の赤ずきんは今夜食べられる。
森には不思議な秘薬を作る赤ずきんが何人も住んでいる。しかし毎年赤い月の夜に現れるオオカミの化け物によって多くの赤ずきんは喰い殺されてきた。今宵も赤い月の夜が訪れて…という話。圧倒的な身体能力と人間以上の頭脳を兼ね備えたオオカミvs魔法のような特殊な効果を持った秘薬を操る六人の赤ずきん+謎の猟師。夜明けを迎えるのは果たして。
設定には惹かれたけど何せラノベに抵抗があるもんで躊躇した。台詞の掛け合いとかキャラクター造形とかイラストとか、邪魔しない程度なラノベ感で、ただただ頭も体も使うバトル小説って印象。肝となるのは赤ずきんの秘薬でこれのルール説明は下手にエピソードとか挟まずに箇条書きで潔いと感じた。
んで、ぶっちゃけ「秘薬を如何に予想外に転がすか」という結末なんだろうなと思っていたけど、赤ずきんの秘密、黒幕、裏切り者、など、謎の緩急が絶妙でついついページを進めてしまった。緻密な伏線や予測不能な二転三転するストーリーなど、ミステリー的な要素も豊富で面白かった。
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