希望が死んだ夜に。
川崎市で14歳の少女・冬野ネガが、同級生の春日井のぞみを殺害した疑いで逮捕された。犯行は認めたものの動機を語らない少女の送検までの猶予は48時間。困窮家庭の冬野と見るからにお嬢様育ちの春日井の意外な接点とは、という話。
貧困問題や少年犯罪など「現代社会の闇」などと紹介されているけど、接点の無い被疑者のホワイダニットに注力した絶妙なストーリーテリングを評価したい。読めば読むほど真相から遠ざかる感じ。
子供は弱いけど子供は強い、いややっぱり弱い、そんな感想。次から次に汚い大人が出てくるけど、いちいち善悪の境界線が揺さぶられる気がした。