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出版不況の中で増え続ける電子書籍の限界

先日、ライターの古賀史健さんのブログで御著書である「嫌われる勇気」が国内300万部を突破したと記されていたので、スマホの中のKindleから引っ張り出してきて、自宅の風呂につかりながら2倍速で聞き返しています。

10年前に出版されたときはまだ目で読めていました。本屋で平積みになっていたヒット作を購入した本が本棚にあります。自宅の風呂の中で本を読む習慣があったので、もしかしたら当時も湯船につかって活字を追っていたのかもしれません。

今は、風呂の中だけでなく読書は全てKindleで購入して読み上げ機能を使った耳読です。

日本人は本を読まなくなったのか

出版不況と言われる中で、紙の本が減少しているとはよくきく話です。反して、電子書籍の発行作品は増え続けています。2013年に2,200万冊だった電子書籍の出版数は、2023年には6,500万冊と3倍です。原稿さえ入稿すればデジタル出版が可能なだという簡易さと、コストがかからないことが要因でしょう。

100万部を超える大ベストセラーはなかなか出現しなくなりましたが、意外なことに10万部を超えるベストセラーの本は、2013年は25作品からす2023年には55作品と増えています(出版科学研究所)

スマホでは画像や映像ばかりでなく、活字もしっかり読まれているのですね。

デジタル情報は永遠に残るのか

かつては、電子化によってあらゆる本は残り続けると言われていました。世界で最も蔵書数が多いのは米国議会図書館館で、蔵書数は1億7500万冊だそうです。因みに日本の国会図書館は1200万冊。これに対して、米国の非営利法人インターネットアーカイブが収蔵するwebページの数は8,350億もあるのだそうです。

しかし、もちろんそれでも世の中のデジタルデータが全て収録される訳ではないようです。

今から10年前の、世界のwebページの38%はさまざまな理由で削除され、喪失しているようです。いくらデジタルでも容量にも技術にも限界があるのでしょう。

さて、そんな自分も現在Kindle本の出版を目指して絶賛執筆中です。

おふろに関する本ですが、日本人にしかわからないおふろ文化を背景にしています。外国の方には理解されないかもしれませんが、我が国の人にとって価値のあるものにしたいです。

ベストセラーなんて夢にも思っていませんが、玉石混合のデジタル出版のなかで、せめて10年後でもwebの世界では漂うことのできるくらいのクオリティは確保したいものです。


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