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世の中無駄なことはひとつもない

スペイン生活 169日目

有名なスティーブ・ジョブズのスピーチで、私も好きなものがある。
2005年にスタンフォード大学の卒業生に向けられたCommencement Speech.
そのスピーチの中で一番好きな部分がここ↓

Again, you can’t connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward. So you have to trust that the dots will somehow connect in your future. You have to trust in something — your gut, destiny, life, karma, whatever. This approach has never let me down, and it has made all the difference in my life.

私の人生は他人から見たら無駄と言うか、失敗?だらけかもしれない。

専門学校を卒業して、新卒で入社するはずだった会社を入社日の4/1に辞めた。
入社前研修と言うのがあって、既に配属先でアルバイトをしていたけど、4/1に支店長に呼ばれて、契約書にサインをしてくださいって言われた時に、すみません、辞めます。と言う言葉が口から出た。

先生にはめっちゃ怒られた。お前は故郷に錦を飾りたくないとか言われて、はぁ?って思ったのを覚えている。
今思えば、あの時の私はほぼ鬱だったと思う。
毎日泣いてばかりいたし、何も楽しいと思えなかった。
当時付き合っていた彼氏は仕事が忙しくて、一緒に住んでいたけど帰ってくるのもいつも遅かったし。
結局、3/31付で内定辞退と言う扱いになって、実家に帰った。
その時の事は今となってはもうあまり思い出せないけれど、会社の制服をクリーニングしなきゃと思ったことぐらい。
その後、2か月くらいはニートってやつだった。家でふさぎこみがちだった私を母や妹が外に連れ出してくれた気がする。
ハウステンボスのアジサイ祭りに行った記憶しか残ってないけど。
それからも色々あったけど、結局6月には地元の旅行会社で働くことになり、色々大変だったけど、仕事を教えてくれた先輩がすごく良い人で、社会人の基礎をきっちり教えてくれた。

そしてもう一つ、やらかした事件がある。
↑の通り地元の企業で働いた後、カナダ留学して東京の別の会社で勤務。
しかしその時、私の中でむくむくと芽生え始めていたのは”海外で働いてみたい”と言う気持ちだった。
そして転職活動をしたところ、某大手旅行会社のニューヨーク支店のオファーをもらう。
しかし、その前にも不動産会社の英文事務でオファーをもらっていて、返事を待ってもらっていた。
結局、私はニューヨークではなく、不動産会社を選んだ。
単純に給料が良かったし、違う業界を経験してみたいと思ったから。
アメリカビザを取るのに弁護士費用が自己負担で30万近くかかるけど、ビザが取れるかどうかはわからないと言われたから。
しかし海外で働きたい気持ちはその後もむくむくと成長を続ける。

不動産会社で約3年近く働いた後、シリコンバレーにあるリロケーションの会社からオファーをもらう。
よし、今度こそ海外へ行こう!って事で、お世話になった不動産会社に別れを告げ、サンフランシスコへひとっ飛び。
しかしこの会社がやばかった。
そもそも給料や条件が書いたオファーレターをちっとも送ってこない。
更にフライトはこちらで手配しますので…って言ってたのに、結局自分でフライトを手配して、お金は後で支払いますとなり。(最終的に払ってもらえなかった)
アメリカビザの申請って弁護士必要だったよね・・・と思いつつ、ビザに関する話がちっとも出てこない。
極めつけは、私と一緒に採用されて、先にアメリカへ渡った人が、2週間で辞めて帰国した。
行く前からにじみ出るやばい感。でも今さら戻れないしってことで、とりあえずシリコンバレーへ飛んだ。
でも行ってみてやはりやばい会社だったと気付き、結局私も辞めることになる。
最終的にアメリカには1ヶ月しかいなかった。
しかしこの1ヶ月しかいなかった間に重大な事件が起きる。3.11の地震だ。
アメリカにいたおかげで、私はこの地震にあわずに済んだ。しかし帰ってきた時は東京は電力供給の制限をしていて、どこも暗くてびっくりした記憶。

アメリカから帰ってきた後は不動産会社にまた雇ってもらえないか聞いてみたけど、断られてしまったので、その後、私は中国語を習っていて、留学の問い合わせをしたことがあったので、台湾へワーホリに行くことに。サンフランシスコの空港いた時は、これからどうしようかなぁと結構途方にくれていたような。

台湾から帰ってきた後は、4か月派遣社員をやった後、シンガポールへ就職することになる。
さすがにシンガポール就職の時はビザや給料などの条件をきっちり確認した。まともな会社でホントに良かった。
その後、私はこの会社に約9年勤めることになる。

振り返ってみれば、あっち行ったりこっち行ったり大変だったけど、今となってはこういうことがあったから、今に繋がっているのだなーと感じる。
ジョブズが言うように、振り返ってみないとドットは繋げられない。

4/1の入社日に会社を辞める --->実家へ帰って就職
地元の企業で働いている時に外国人のお客さんが来て、私も英語話せるようになりたいと思う ---->カナダに引っ越す ---->東京へ転職
英語を使って違う業界で仕事がしたい ---->旅行業界から不動産業界に転職
海外で働きたい ---->不動産会社を辞めてアメリカへ
アメリカで挫折 --->前の不動産会社にも戻れないし、いっそのこと中国語勉強しちゃえ!で台湾へワーホリ
台湾から帰国した --->とりあえず派遣で貿易事務
派遣ではどうにもならん --->英語と中国語が両方使えるシンガポールへ転職

バラバラに見えるようで、何だかんだ繋がっているのかも。
4/1に会社を辞めたのは私が人生でした決断の中で一番最初の、一番大きな決断だったと思う。そのおかげで私は今こうしてスペインにいて、英語と中国語を話し、世界中に友達がいる。

今のスペイン語もいつかどこかでドットを繋げられるかもしれない。

世の中には無駄なことは一つもない。
世界中に友達ができて、多様な価値観を知ることが出来たし、色んな場所を訪れる事が出来て、振り返って話したくなる思い出ばかり。

どうせ転ぶなら前のめりに転びたい。
失敗からちゃんと学んで、前に進めるように、
転んでもタダでは起き上がりたくない。
あー、これからの人生も何が起こるか楽しみ!

今日のトップ写真は授業で訪れた修道院。修道院内にもお金持ちと貧乏な人と奴隷のヒエラルキーがあったらしいと言う。。。

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