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知的資産経営の進め方

2.知的資産経営の進め方

 現代の無形資産をベースとする経済社会において、従来の製造業型経済を背景とした財務諸表では、企業内で生成・醸成されるノウハウ、ブランド、特許、顧客の忠実性といった知的資産、無形財の価値を適切に反映しきれません。

 そのため、知的資産を経営に役立てるための進め方については、世界中の研究者がさまざまな角度から検討を加えています。

ここでは、小規模組織の知的資産経営支援を意識して取り組んでいる実務家として、知的資産経営の進め方を順にご紹介します。

・知的資産の把握
 (自分が把握あるいは利用可能な知的資産には何があるか。)
・知的資産の発見
 (どうすれば発見できるか、気付くスキルを高められるか。)
・知的資産の創造(新たに知的資産を生み出せないか。)
・知的資産の育成・強化(どのように取り組めば価値を高められるか。)
・知的資産の権利化(どのようにして具体的な権利にするか。)
・知的資産の価値化(どのようにして具体的な価値を実現するか。)
・知的資産の適正評価(どのようにして評価するのか。)
・知的資産の公表(どのような形で利害関係者に知らせるのか。)
・知的資産を活かした組織作り
 (リスクを低減し、事業を進める最適組織作り。)
・知的資産の資金化(知的資産をもとに資金調達を図る。)
・知的資産を活かした事業戦略
 (それぞれの取り組みとしての戦術と、ビジョンに向かう全体的行動を構築する。)

 これらは必ずしも明確に区分されているとは限らず、相互に関連性を持っています。項目ごとに具体的にどのように取り組むかについては、組織の状況と経営者(リーダー)の理念や戦略により変化することになります。


(追記)
上記は、特に印象に残らない羅列ですが、これが現在(2024年)以後の取組みにも意味を持ってくることになります。
それについては、後日掲載します。 

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この記事は、「知的資産経営の実践」大学教育出版 2014年初版から抜粋・追記して記載しています。データ等は当時のものです。

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