話題になったSTAP細胞と小保方さんの話。なぜ日本の研究不正が減らないのか、その理由とは。
話題になったSTAP細胞と小保方さんの話。なぜ日本の研究不正が減らないのか、その理由とは。
研究不正大国日本
・捏造と改ざん、そして盗用
科学への信頼を損ねる研究不正が後は絶たない。日本で捏造などの悪質な不正が見つかる事例は減らず、増えたとする分析もあるそうだ。世間を騒がせた2014年の「STAP細胞」騒動から10年が経過。著名科学誌から「研究不正大国」と批判された汚名を返上できるのだろうか。
産業技術総合研究所は24年7月に42本の論文で捏造や改ざんを認定した亀田直弘上級主任研究員を懲戒解雇したと発表したそうだ。亀田氏は産総研の調査に『論文の数を稼ぎたい気持ちがあり、写真に写る物体の大きさをを示すスケールバーの改ざんなどをした」と証言したのだとか。実験データを記すノートの記載が不十分で、試科の多くも廃棄していたらしい。
論文の撤回監視を通じて研究不正を探るサイト「リトラクション・ウォッチ」によると、亀田氏は24年10月上旬時点で13本の論文を撤回したそうだ。9月には自治医科大学が、同大の准教授が実施していない実験データを捏造したと認定した。学内の賞罰委員会などで対応を検討しているようだ。
大学のトップを務めていた研究者が辞任に追い込まれる事態も起き、23年7月に会津大学の統治の理事賢学長が、自身の論文に記載した文章や図表を無断で別の論文に載せる二重投稿などが認定され辞任したこともあった。
・2014年STAP細胞
10年前に起きたSTAP細胞問題が、日本の科学史を汚す騒動に発展し、学術界の関係者は不正を起こさないと胸に誓ったはずだった。報道機関も事実確認の重要性を再認識することになる出来事だった。
14年1月、理化学研究所などが世界有数の科学史として知られる米ネイチャーに、皮膚の細胞などに刺激を与えるだけであらゆる細胞に育つ能力を持つSTAP細胞を作ったと発表した。ノーベル生理学・医学賞を受賞した京都大学の山中伸弥教授が開発したiPS細胞よりも簡単に作れ、傷ついた臓器や組織を治療する再生医療や創薬に使えるとして注目を集めたのだ。
だが、発表直後から論文の画像を切り貼りしたりなどの疑義が生じたそうだ。理研は同年12月、データ捏造を認定。研究を主導した若手研究者は懲戒解雇相当の処分を受け、指導役だった著名な研究者は自殺し。そして当時の理研理事長は辞任に追い込まれたのだ。
この騒動を契機に、国は大学や研究機関に研究倫理の教育や不正防止などの対策を求めるようになったようだ。文部科学省は14年、研究不正に対する指針を改訂した。データの捏造、改ざん、盗用を悪質な特定不正行為と位置付け、件数を公表するようになった。
文科省のまとめによると、明らかになった特定不正行為は年10件前後で横ばいが続くらしい。担当者は「大学に不正告発の窓口ができるなど指針が浸透してきた」と読み解いていた。だが有職者の見方は異なる。研究不正に詳しいお茶の水女子大学名誉教授の白楽ロックビル氏画各大学の資料などを基に集計すると、10年代前半に10件前後だった捏造、改ざんや盗用は14年に20件を超え、21年に45件に達したそうだ。白楽氏は22年以降も研究不正の件数は高止まりしていると分析する。
白楽氏は学術論文の問題点を研究者らが匿名で議論するサイト「パブピア」などが捏造や改ざんを指摘した論文を調査してきた。文科省の公表案件に含まれないものもあるのだとか。STAP細胞騒動が起きた14年には国内トップレベルの研究所の刷新に繋がる問題も起きた。東京大学分子細胞生物研究所は14年12月、所属する研究者らが論文を捏造改ざんした事案の報告書をまとめた。さらに不正が起き同研究所は改組されたようだ。
参考:日本経済新聞
感想
STAP細胞(刺激惹起性多能性獲得細胞)は、2014年に理化学研究所の小保方晴子氏らが発表した新たな多能性細胞の一種として注目を集めたのですが、その後の検証や調査により、論文の不正や再現性の欠如が指摘され、STAP細胞の存在自体が否定されるに至りました。
一方で、STAP細胞の存在を再評価する動きも見られる事を知っていますか?なんと2017年、ドイツのハイデルベルク大学の研究チームが、修正した条件下でSTAP現象に類似した現象を再現したとする論文を発表したのです。この研究では、ヒト急性T細胞白血病の細胞株であるJurkat T細胞に酸処理を施し、多能性マーカーの発現を確認しました。しかし、これらの結果が直接的にSTAP細胞の存在を証明するものではなく、依然として科学界でのコンセンサスは得られていないのですが…
さらに、STAP細胞論文の取り下げや特許に関する陰謀論も一部で取り沙汰されています。例えば、アメリカのハーバード大学附属病院がSTAP細胞に関連する特許を出願していることから、STAP細胞の研究が意図的に抑制されたのではないかとする意見も存在します。しかし、これらの主張にも確固たる証拠がなく、慎重な検証が必要とされています。
STAP細胞事件から約10年が経過しましたが、研究不正の問題は依然として科学界での課題として残っています。近年では、査読偽装や捕食学術誌の問題が新たな研究不正の温床となっており、科学研究の透明性と倫理性の確保が求められているようです。
総じて、STAP細胞に関する噂や再評価の動きは存在するものの、科学的な証拠に基づく確固たる結論には至っていません。科学研究においては、再現性と透明性が重要であり、今後も慎重な検証と議論が必要とされるでしょう。
真実か真実じゃないかという問題は本人にしか分からない事だと思いますし、仮に真実だったとしても闇に葬り去られる内容だったり利権が絡んでいたり、裏では沢山の力が動いているかもと思う事はあります。ただ、表に出ている事は真実になってしまう。これだけはどうしようもないことなんですよね。
新聞の記事では小保方さんの名前すら出てこないようになりましたが、あの事件の真相は一体どういったものなのか。亡くなった方は本当に自死なのかそれとも…
深く考え深く調査した結果何かが起きるなんてことは珍しくありません。国が真実だと言えば真実ですし、嘘だと言えば嘘になりますからね。このような恐ろしい世界に生きている私たちは常に正しい情報を取り入れないといけないのです。
自分で正しい物を正しいと確定できる力を身に付け、毎日情報を取り入れていきましょうね。
この記事は、読者の皆さまがSTAP細胞問題をより深く理解する助けとなれば幸いです。質問やご意見があれば、ぜひコメント欄でお聞かせください!SNSでのシェアもお待ちしています。