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マハラシュトラのマンゴー

インドには実に多くの種類のマンゴーがあります。インドのマンゴーの種類はこちらのサイトによくまとめられています。

あるいはこちらのサイトもどうぞ。

マハラシュトラはマンゴーの一大産地でもあり、現地のマラティ語でマンゴーはAAMBAと呼ばれます。この果実の季節は通常3月末に始まり、6月初旬まで続きます。産地は主にRatnagiri, Devgarh, Raigad, それからKonkan で、これらの地で収穫できる主なマンゴーはアルフォンソ種のマンゴーで「アルフォンソ・マンゴー」(マラーティー語でHAPUS AAMBA)で知られています。アルフォンソ・マンゴーは、甘さ、コク、風味の点でインドで最も優れた種類のマンゴーの1つです。同じアルフォンソ種でも、栽培される場所で少しづつ味は違って、殊にRatnagiri産のアルフォンソ・マンゴー(Ratnagiri hapus)は美味と評判されています。

Ratnagiriでは、NeelumとAlphonsoを交配させたRatnaという多収穫を見込めるマンゴーの栽培も盛んで、美味しいマンゴーと評判されています。

アルフォンソ・マンゴーの名前は、ゴアを制圧しインド西岸を植民地化したポルトガルの将軍、Alfonso de Albuquerque の名から名付けられました。征服先で味わった滋味深いマンゴーを欧州に広めたことから彼の名が付くようになりました。

味の濃いアルフォンソに比べ、大粒で淡白な味わいで、生育に繊細な手間を要するために最近は栽培数が減ったマンゴーに、パヤリ・マンゴーがあります(PAYARI AAMBA)。アルフォンソは身の色も橙色で濃く、重さは大凡150~300グラムであるのに対し、パヤリは黄色い身色で重さは250-280gです。パヤリはその味わいを生かしてマハラシュトラの伝統的な家庭では、青マンゴーをさっぱりした飲み口のジュース(Kairiche Panhe, Aam Panna)に使用します。

当店のAam Pannaは、2021年5月の予約制ターリをお召し上がりのお客様にお出ししています。

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マンゴーの季節には専用のマンゴー市場ができます。人々は市場でマンゴーを購入したり、栽培元から直接販売を手がける地域のブローカーから購入します。購入単位は通常は1ダース(12個)で、価格は3−5月の走りから旬までは高く(Rs.1500-2000)、5月中旬頃から徐々に落ちていきます。

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マハラシュトラ州の人々はマンゴーをカットせずに(マンゴーに対する愛の故なのか)丸かじりします。またAAMRAS(英語で言うMango Pure)と呼ぶゲル状にミキサーして食べます。マハラシュトラではこの果物の王様を多くのデザート(AAMRAKHANDやMango Mastani)に使用します。青いマンゴーはKAIRIと呼ばれ、一般的には漬物(Kairi Lonche)に使います。

マスタニ大妃の愛したプネの飲み物「マンゴーマスタニ」↓

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