角打ちで一目惚れをしたが12時間後にはさめていた
タイトルが結論なので、
ここから下はすべて言い訳か妄想か幻です。
角打ち。お酒好きはその言葉を聞いただけで眼光が鋭くなる。
わたしが角打ちと聞いてすぐ思い浮かぶの3軒ほどあり、そのひとつ、M酒店は駅からすぐの好立地にある。レアな日本酒や焼酎を取り揃えているというわけではないが、いつもそこそこ賑わっている。
開店時刻の16:00になると、ご近所のおじいさま(定年退職後で時間だけはある皆さま)や、スーツ姿のサラリーマンが次々と吸い込まれていく。平均年齢は60歳以上、男女比は9:1という感じ。まぁどこの角打ちも似たようなものだろう。
わたしは年に3回くらい、仕事が早く片付いて、特に予定もなく、イライラモヤモヤしてまっすぐ帰りたくなく(←ここかなり重要)、ビールというよりは日本酒なんだよね気分の時に行っていた。
その日は、17:00くらいだったか、ごてごてとした見た目のわりには軽いドアをがちゃりと開けてMの角打ちに入ると、なんだかいつもとは違う「光」を感じた。
その光を放っていたのがSさんだった。場末の角打ちよりも、中目黒や代々木上原あたりが似合いそうな高身長、ととのった顔、そしてきっとブランドものの白いTシャツ。
うっわ!めちゃタイプ!
これはいわゆる一目惚れというやつかもしれない。とはいえ、ナンパをする勇気なんてない。そんなのしたことない。
はずだったのだが、日本酒のグラスを3杯あける頃にはお互いをニックネームで呼びあい、5杯でLINEを交換し、7杯か8杯か飲んだあと手を繋いで店を出た。向こうが何杯飲んでいたのかは知る由もない。
で、いま。
たしかに交換したはずのLINEも、19時以降の記憶も、きれいさっぱり消えているわけで。
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