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ときどき偏ったり狂ったりしてしまうから、ちゃんと把握して、誰かが書いた文字列を読もう。

学生時代、とある雑誌の特集で「口福」という言葉を知った。

おいしいものを食べる、好きな人とおしゃべりする、恋人とキスをする。

幸福というのはつまり口福であり、健康やお金ももちろん大事だけど、食べる、喋る、接吻などなどが満たされていることがハッピーである。ドンウォーリー!みたいな内容だったと思う。

一理あるのだが、いま思うとずいぶんと浅い気もする。

📕

『持たない幸福論』by pha を読んだ。

『パーティーが終わって、中年が始まる』が面白かったので図書館で借りてきた。いま、読めてよかった。線を引きたいところがいくつもあったが、前半でふむふむと思ったところを引用。

生きるにおいて本当に大事なことは何かというと、「一人で孤立せずに社会や他人との繋がりを持ち続けること」と「自分が何を好きか、何をしているときに一番充実や幸せを感じられるかをちゃんと把握すること」の二つだと僕は思う。

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自分の考えていることを分かってくれるような人が周りにいないようなとき、遠くにいる顔も知らない誰かが書いた文字列が自分を支えてくれることがある。

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友人というのは適度な距離感で自分の話を聞いてくれて、自分と少し違う意見を言ってくれる人のことだ。人間は一人でいるとときどき偏ったり狂ったりしてしまうから、友人という自分の意見をチェックしてくれる機構が必要だ。

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