「長男のボキャブラリー力に驚くも…」
口から先に生まれてきたのでは、と思うほどおしゃべりな長男。彼は、時々親も感心するようなことを言っていた。3歳頃に風に揺れる数本の木々を見て、
「風が踊ってるね」
などと詩的なことを言って驚かせたが、他にもこんなことがあった。
当時年少さんの次男には幼稚園で好きな女の子がいたのだが、ある日その女の子のことで話をしていた。ただその日はいっしょに遊んでいないと言う。まったり親子三人の会話。
【登場人物:私・長男・次男】
【会話中の仮名:太郎……次男
二郎……一番仲のいい男の子友だち
花子……次男の好きな女の子】
母:「なんで花子ちゃんと遊ばなかったの?花子ちゃんのこと好きでしょ?」
次男:「僕、二郎君とお母さんが好き。」
母:「ちょっと、太郎ったらね、花子ちゃんのこと、もう好きじゃないみた いよ。花子ちゃんはまだ太郎のこと好きなのにね。」
長男:「太郎って幼稚園に入ってどの位?」
母:「まだ1年も経ってないよ。」
長男:「そっか。だからかぁ!太郎の心の時計はね、まだ動いてないんだよ!花子ちゃんの心の時計はぁ、もうとっくに動いてたのにね。」
へぇ…そうなのかぁ…女の子より次男の方がまだまだ幼いってこと、言いたいのかな?
妙に納得するとともに、長男の頭の中にはいったいどんな引き出しがあるんだろうと、驚く母であった。長男、小学一年生の時だった。
という風に、母親としてはよく言う「うちの子、天才!?」と勘違いしそうな勢いだったが、小学高学年になった後の長男は、国語が大の苦手となるのである。
世の中そうそう上手くいかない。