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着物で紀尾井町ランチ

思いのほかすぐにまた着物でお出掛けする機会がめぐってきた。機会というものは、願っていれば向こうからやってくるものなのかもしれない。

友人とランチに行くことになった。予約が取れたという店の名前を教えてもらった瞬間、その店の格式ならば和装でも浮かないなと思った。すぐに一緒に行く友人に断って、和服で行くことにしたのだった。

早速名古屋で買ったリサイクル着物を着たかったので、その短い袖丈に合わせて長襦袢の調整をした。袂を折って縫い留めた。裄も短いので、二の腕辺りを少し摘んで二三針縫い、袖からはみ出さないようにした。

長襦袢のサイズが合っていなくても、表からは見えないところだから、ざくざくっと縫えば帳尻を合わせられるのが助かる。

友人と訪れたのは、紀尾井町の東京ガーデンテラスにあるLa Maison Kioi。建物外観は眺めたことがあったが、中にこんなに素敵なレストランがあるとは知らなかった。

このチューダー様式の洋館は、1930年に建てられた旧李王家の邸宅。2015年から1年以上かけて改修をし、赤坂プリンス クラシックハウスとして新たにオープンしたのだそうだ。

重厚な木の意匠がそこかしこに施されていて、とても落ち着く空間だった。

たとえ小紋と名古屋帯であっても、和服だと丁寧に扱ってもらえて嬉しい。格式の高い場所でも無敵な気分になる。武器はいつでも使えるように、定期的に訓練しておきたい。これからも着物を着る機会をちょこちょこ作っていこうと思う。

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