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事業承継が進まない理由は○○だから!


4月は入学式、入社式、進級など「節目」の月。うちの子供も急に、自分で髪を乾かしたり、歯磨きしたり。
自分自身の中で何かの節目を感じたのかな、と思います。

節目ごとに成長する機会がある

大人になると、この「節目」は自分自身で意識しなければ、成長する機会を失ってしまいます。これは、会社も個人も同じかもしれませんね。


さて、今日は「親子の事業承継」について。

「なかなか先代が株を譲ってくれない」
「社長を譲ってくれない」
「税理士から親を説得してほしい!」

こんな相談は昔から本当に多いです。しかも、良い会社であればあるほど。

経済産業省も下記のようにアナウンスして、事業承継への取り組みを推奨しています。

今後10年の間に、70歳(平均引退年齢)を超える中小企業・小規模事業者の経営者は約245万人となり、うち約半数の127万(日本企業全体の約3割)が後継者未定。
現状を放置すると、中小企業廃業の急増により、2025年頃までの10年間累計で約650万人の雇用、約22兆円のGDPが失われる可能性。
引用:「中小企業・小規模事業者の生産性向上について」平成29年10月、経済産業省

しかし、事業承継税制が多少使いやすくなっても、様々な相手(金融機関、士業、家族など)から事業承継を勧められても、中小企業庁や商工会議所が音頭を取っても、親から子への事業承継は一向に進みません。

なぜ、事業承継が進まないのか。一番の理由はこれだと思います。

「本人が仕事をやめることが
嫌だから!!」
「仕事が好きだから!!」

創業者で、会社の基盤をしっかり作り上げて、人生の多くの部分を仕事に捧げてきて、自分のやりたい仕事をずっとやってきた。

そういった思いのがある方に「相続税が大変だから早く事業承継しましょう!」って言っても、心に響きません。

良い会社の創業者は潤沢な資金を持っています。仕事をすることは、お金が目的ではありません。
そして、相続税の節税も子供のため、であって、自分のため、ではない。

仕事が好きで、仕事をしていないと他にやることもない。
本当の目的や想いに辿り着かないと、いくら言っても進まないと思います。

では、どうすればいいか?

相続コンサルタントの川口宗治先生は、「事業承継に必要なことは目的である」(引用:「【Vol.123】大塚家具に学ぶ失敗しない事業承継に必要な○○とは?」相続マーケティング研究所YouTube)と仰っています。

なぜ、この会社を事業承継するのか
子供はどうしたいのか、どういう方向に会社を導きたいのか
その理念や想いはどこにあるか、
創業者が後継者に求める最も大切なことは何か

創業者と後継者には、お互いが仕事に対して大切にしてきた価値観と目的をしっかり共有し、自分達の会社の行く末を決めていく責任があります。

ご自身のご家族は勿論の事、従業員とその家族、取引先など、あなたの会社には多くの関係者の人生と生活が関係しているからです。

そして、その想いを共有する時間と機会をしっかり持つべきです!

そういう機会を持たないと、事業承継は進みません。
そして、その場合に事業承継が進むのは、何らかの不測の事態(認知症、相続)が発生した時です。

それは、創業者である親にとっても望ましいこととは思えません。

小さな子供は社会が勝手に「節目」を作ってくれます。
大人は自分達で作るしかありません。その「節目」を自分達で意識的に作り、事業承継について話し合う機会を持ち続けることが大切だと思います。

それでは皆さんにとって今日も最高の一日でありますように♬











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