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【お料理】 ビスク (調理時間:30分)
・西洋のスープの基本が詰まったお料理。
・さまざまな食材の旨味が爆発したスープ。
ビスクってご存知ですか?
私はちょっとよいお料理屋さんや有名なスープ専門店で食べられるイメージがありました。
調べてみると、フランスでは小さなビストロなどでも供される、素朴な海鮮のスープのようです。
市場で売り物にならない甲殻類や調理中で出た殻で作る、まさにリサイクル料理。
日本の家庭で昆布や鰹節の出汁ガラを佃煮にする、なんとなくそんなシンパシーを感じます。
材料を揃えてみて思ったのは、食材全てが旨味の強いものだということ。
日本の出汁料理とは少しニュアンスは違いますが、このビスクのような、出汁が主役になる旨さ爆発スープを飲むと一気に元気になるような気がします。
☆材料はこちら
・甲殻類の殻(身が入っていてもOK)
・トマト缶
・マッシュルーム
・玉ねぎ
・セロリ
・にんにく
・バター
・生クリーム
・白ワイン
・オリーブオイル
・塩
・ホワイトペッパー
・ローリエ
・水
書き出してみると、材料たくさんありますね。
全て揃えずとも、「これは欲しいかな」と思うものを各々で取捨選択されてくださいね。
お野菜たちを切り分けます。切り方は適当です。
オリーブオイルにスライスしたにんにくを入れ、殻を炒めていきます。
今回は身の入ったエビも少しあったので、それも一緒に炒めています。
殻が赤くなってきたら、お野菜たちを入れてさらに炒めます。
この時に軽く塩をしておきます。
玉ねぎがしんなりしてきたら、バターを入れて軽く合わせます。
初めからバターで炒めないのは、バターは長く火を通すとせっかくの風味がなくなってしまうからです。
バターが合わさったら、煮込みます。
上の材料の写真では、けっこうエビの量が多いのでお水を500ml、白ワインを100mlくらい入れました。
そこにトマト缶を半分量、ローリエ(あれば)を入れて、もう少しお野菜が柔らかくなるまで煮込んでいきます。
アクが出てきたら、丁寧にすくってください。
お野菜が煮込まれたころ、エビから「これでもか!」というほど美味しい出汁が出ているので、ローリエを取り出してミキサーなどで潰します。
ざるで濾します。
旨味を絞りきるようなイメージで、伸ばしながら濾していきます。
綺麗なオレンジ色のスープができました。
ここに生クリームを少し入れて、とろ火で温めていきます。
だいたい上の量に対して、50〜100mlぐらいでしょうか。
味見をしながら、塩と胡椒で味を整えていきます。
旨味の王様のような食材をふんだんに使っていることと、少し冷めると味が一気に濃くなるので、丁寧に味見をしながら整えます。
少し薄いかな、ぐらいで大丈夫かもしれません。
味見をするたびに、脳幹に直接届くような旨味の電気信号が走り、「うわー!」を連発してしまいました。
パセリとかを散らすと、ちょっとお洒落かもしれません。
味付けの調味料は、ほぼ塩しか使っていないのに、身体がぞくぞくするようなギルティな美味しさに驚きます。
バケットのような、少し堅めのパン浸しながら頂くと、フランスの小さなビストロにいるような気分です。
ちょっと手間はかかりますが、時間がある時など、たまにはこういうのもよいですね。