【お料理】 チキンライス (調理時間:20分)
・「これでいいんだよな」と思わせる、シンプルだけど奥深い味わい。
・美味しい仕掛けをたくさん散りばめて。
私が料理を作るときに心がけていることのひとつが、「そうそう、こういうのでいいんだよな」と思えるように作ることです。
牛丼や肉じゃがなど、ある程度、味の共通認識があるようなお料理の場合、いろいろと隠し味やアレンジをしたくなりますが、やっぱり自分が求めているのは、その「共通認識」の部分に訴えたいということ。
このチキンライスも、「そうそう、これこれ!」と言いたくなるようなシンプルなものですが、随所に美味しさの秘訣を散りばめています。
最近、かなり乱筆していましたが、この美味しさは是非知ってもらいたいので、よりポイントを押さえてわかりやすいように書いていこうと思います。
☆材料はこちら
・ごはん
・鶏もも肉細切れ
・マッシュルーム
・玉ねぎ
・にんにく
・ケチャップ
・バター
・みりん
・スキムミルク
・オリーブオイル
・塩
・胡椒
◯ 絶対に必須な食材「マッシュルーム」
私がレシピを書くときに心がけているのは、「絶対にこうしないといけない!」と言わないこと。
ですが、チキンライスを作ろうとする方には言いたいのです、、。「マッシュルーム」だけは外してはいけないです!
とにかくこれがあるのとないのでは、出来上がりの美味しさに大きな差が出てきます。
まずは、にんにく、玉ねぎ、マッシュルームをみじん切りにします。
これら全ての食材は、旨味の下地を作ってくれるものです。
鶏肉にも軽く塩と胡椒を振って下味をつけておきましょう。
油を敷いて、にんにくの香りを移していきます。
にんにくや唐辛子のような食材は、その風味や旨味が油に溶けますので、火をかける前から合わせておいて熱していくとよいのです。
油が温まってきたら、マッシュルームと玉ねぎを入れて炒めます。
焦がさないように、弱火〜中火でじっくりと炒めましょう。
鶏肉を入れて、火を通していきます。
◯ 最高に美味しいバターライスを作ること
チキンライスを美味しくするための秘訣は、ケチャップではなくその下地であるバターライスをしっかりと丁寧に美味しく作ることです。
料理研究家の土井善晴さんの「焼き飯」の手法を参考にします。
土井さんは家庭の焼き飯は弱火でじっくりと、お煎餅を焼くように、ごはんの一粒一粒を焼くようなイメージで作っていきます。
ごはんをフライパンに入れたら、ここでみりんとバターを入れます。
最初から玉ねぎなどをバターで炒めないのは、バターは熱が入りすぎると酸化してしまうので、できるだけ新鮮な状態でごはんをコーティングする方が風味がよくなるのです。
フライパンに広くご飯を広げて、具材と合わせながらじっくり弱火でご飯を焼きながら、水分を飛ばしていきます。
◯ 美味しさの鍵を握る「スキムミルク」
これはけっこう驚かれることがあるのですが、私のチキンライスの美味しさの秘訣はこの「スキムミルク」にあると思います。
チキンライスはケチャップで酸っぱくして食べる焼き飯ですが、その裏にミルキーな風味がちらっと覗いていることで、その美味しさがグンと上がります。
ですが、バターをこれ以上多くするとしつこくなりますし、以前は生クリームを少し入れていましたが、せっかく水分を飛ばしたのにまたべちゃっとなってしまうのが悩みの種でした。
そんなときに出会ったのがこの「スキムミルク」。いわゆる「脱脂粉乳」です。
これは、もう少しミルキーな風味にしたいけどしつこくしたくない、という時に使えて、他のお料理やお菓子作りにも応用できるのではないかと考えます。
スキムミルクを全体にふりかけ、さらにご飯を焼いていきます。
◯ ケチャップはしっかりと「焼き付ける」
ここでチキンライスの主役「ケチャップ」です。
「いい男は下着にこだわる」というワードを何かの広告で目にしたことがありますが、ここまで最高に美味しいバターライスという「いい下着」を着こなしましたので、あとはケチャップというスーツをビシッと着こなせば最高のチキンライスですね。
それから、これも私のレシピには普段書きたくないことなのですが、ここではそれを破って書いてしまいます。
この時のケチャップは、出来るだけ化学的な旨味を使っていないものがおすすめです。
今回のレシピは、「本当に美味しいチキンライス」を目指しているので、ちょっと厳しめかもしれませんがそこはご容赦ください。
せっかくこれまで、丁寧に美味しいバターライスを作ってきたのですから、ケチャップも添加物が少ないものの方が素材の旨味をしっかりと感じられると思います。
私が愛用しているのは、井上醤油店さんの「チキンライスが美味しくできるトマトミックスソース」ですが、そのほかにもヒカリケチャップや市販で手に入りやすいものだと、キッコーマンさんが出しているデルモンテのトマトケチャップが美味しいと思います。
ですが、最終的には作る方のお気に入りのケチャップを使っていただくことが、満足につながると思います。
そして、ここでビシッと決めるために、ケチャップを「焼き付け」ます。
これまで弱火だったのを、中火〜強火にし、素早くケチャップをご飯に絡ませながら、フライパンでしっかりと焼いていきます。
ケチャップはこの焼き付けをすることで、さらに旨味が増すので、これを行いながら水分をしっかり飛ばしていってください。
そうすることで、香ばしい香りがしてきて、パラパラになってきます。
この段階ではほとんど味がついていないので、塩で味を調整します。しっかり味がついたら、胡椒を振って出来上がりです。
これまでとは違って、かなり詳しく自分の思いの丈を書きました。
チキンライスって、シンプルなんですけど奥が深いごちそうだと思うのです。
なので、力が入ってしまいました。
ぜひ一度、この作り方を試してみて欲しいなと思います。
書いていたら、また食べたくなってしまいました、、。
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