グッとこらえた思いをしっかりこぼしておくこと。
中学生になり、なんとか毎日登校を続けるぴぃ。
友達のこと、入りたい部活のこと、楽しかった話は最初の3日程度で終わった。
2週目ともなると帰宅後のぴぃは抜け殻で、口から出てくる言葉は文句か悪口。
「もう疲れた、学校行きたくない。」
もはやこれが口癖で、私が話しかけると、その返事より先に「学校に行きたくない」と言うほど。
朝起こすと割とすんなり起きてくるが、「行きたくない」と言いながら行く。
ぴぃ「ママが作ってくれたお弁当が学校へ行くモチベーションなの。楽しみがお弁当しかない。」
行きたくないけど行く理由として、必ずこう添えるぴぃ。
嬉しいよりも、逆にそれだけでよく行けてるなと思う。
学校の給食は学校弁当と持参弁当との選択制だった。
大半が学校弁当を選ぶ中、いつ行けなくなるか分からないからと、持参のお弁当を選択したのはぴぃだった。
先生もクラスメイトも「毎日お弁当を作ってくれて、お母さん優しいね。」と言ってくれるんだとか。
『ほんとは学校弁当にしてほしいんだけどね。』という思いをグッとこらえ、「ぴぃのためならえんやこら」と微笑む私。
ただ、あまりにも毎日続く文句と悪口に、こちらの心も擦り減っていく。
『だったら休めばいいのに、むしろ休み休み行こうよ。』という思いをグッとこらえ、「疲れたよね、頑張ってるもんね。」と言いながら聴く私。
聴けば聴くほど文句は派生し、SNSに散らばる誰かが描いた絵が下手だと思うととことんいちゃもんをつけるぴぃ。
『絵は上手い下手じゃないと思うよ。ママは描けるだけすごいなって思うけど。』という思いをグッとこらえ、「へぇ〜そっかぁ、ぴぃはそんな風に思うんだね。」と受け止める私。
ここ最近、グッとこらえることが多すぎて疲れた私は、今日も帰宅早々に学校へ行きたくないと言い続けるぴぃに口走る。
私「ママのお弁当は家でも食べれるよ。」
ぴぃ「それを言ったらおしまいじゃん。『学校に行かなきゃママのお弁当食べれないよ』ってならないと!ママのお弁当は切り札なんだから。」
私「そ、そ、そうなのね、そっかそっか。」
なんだかぴぃのほうが一枚うわてというかなんというか…
あぁ、もう・・・お弁当なんて作りたくて作ってるわけじゃないよ。でもぴぃが楽しみというなら喜んで作るよ。でもそんなに学校に行きたくないなら行かないでいいよ。そしたらお弁当だって作らなくて済むし!
と、この場を借りて私も文句を言っておこう。
こうでもしておかないと、いけない気がする。
私にこのnoteがあるように、ヘドロのようにぴぃの口から出てくる文句と悪口は、ぴぃなりにバランスをとっているということでおさめよう。
出しとかなければいけない思い。
出させてあげる場所になりたいって思ったんだから私。
ぴぃは学校に行けるようになりたかった。
でも学校に行きたいからというわけではない。
そんなことはとっくにわかっていたはず。
私ができることは『頑張らなくていい』『行かなくていい』という思いをグッとこらえて口にしないこと。
でも、思っちゃいけないわけではないのだ。
ぴぃが出すもの出して、休むタイミングを自分で見つけられるよう、グッとこらえて踏ん張って、お弁当を作ろう。
不思議だな・・・
学校に行ってくれると嬉しくて、休んでる姿を見てソワソワした気持ちが、おもしろいほどに逆転している今。