たぶん最初から行くべき場所だったのかもしれない。
ぴぃが不登校になって少したち、私は乱れた自分を整えることに目を向けた。
その頃、近所にアロマとリフレクソロジーのお店ができた。
お店といっても、おしゃれな自宅サロン。
その店の名は「整える」。
もう、ピンとくるしかなかった。
でも、まだぴぃを家に残してそこへ行くタイミングがつかめず、もたもたしていた。
いや、
あまりにも近所だし、小学生のお子さんがいるような気配があったから、同じ学校のぴぃのことを知られるのが怖いとか、聞かれたくないとか、余計なことを思って、行けなかった。
そのうち、私の友達がアロママッサージの勉強を始めて、私もだんだん外出できるようになって、練習台として友達に癒やしてもらえるようになった。
それ以外にも、いろんなことに手を出して、私はどんどん整っていった。
気づくと、ぴぃのことを話すのも、聞かれるのも、それほど嫌だなとか思わなくなっていた。
ただ、少しずつ整ってきたことで、とてもとても気になっているのに、いつでも来れるとか思ってたら、どんどん「整える」から遠のいていった。
そんな時、近所に住む、ぴぃと同級生の女の子がいるママから久しぶりに連絡がきた。
そのお家の子とぴぃは、同じクラスになったことはなかったけど、ママとは小学校に入る前から会えば会話をする仲だった。
入学前にはたまに連絡をくれていたけど、うちは共働き、彼女は専業主婦、子供達は保育園と幼稚園、生活リズムが違いすぎて、一度も遊ぶことなく小学校に入学した。
たぶん、連絡くれたのは入学前以来だと思う。
ぴぃの不登校を最近知ったという内容だった。
今まで知らなかったことで、何もできずにごめんって。
いやいやいや、むしろ、こんなに近くにいて知らなかったんかい。
でも、なんか、ホッとしてる自分もいた。
意外と、風の知らせってそんなに広まらないものなんだな。
ぴぃの小学校はなかなかのマンモス校だから、ぴぃのことなんて、ほんとに小粒中の小粒の話なんだな。
全然ごめんなんかじゃない、むしろそんなもんだと思ったらホッとしたと、正直に胸の内を伝えた。
強迫性障害とまでは言えなかったけど、持病があり、4年生の途中から行けてないこと、調子が良い時はお友達とも遊べていることをやんわり伝える。
すごく久しぶりだし、まだちゃんと信頼関係が構築できてない相手だから、なんだか慎重になっている自分がいた。
なんとなく彼女も空気を読んで、それきりになるかな?なんて思っていたら、思わぬお誘いがきた。
「整える」でアロマの親子ワークショップがあるから、一緒にどうか?というものだった。
なんとなくそれきりにしようと思った相手だけど、まさか「整える」に行くキッカケをつくってくれるとは思わず、すぐに行くと答えた。
何か、ご縁を感じたのだ。
「整える」「つながる」私自身のテーマが一つになる感覚もあった。
まだどんな時間が待ってるかはわからないけど、なんだか楽しみ。