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本当の自分の気持ちは「理解してほしい」ってことだった。

ちょっと前の私、パパとの話し合いでおさめた気持ちがあった。

残念だけどパパとの話し合いはいつも平行線。

私の気持ちを理解してもらえなくても、知っておいてもらうだけで十分だった。

・・・はずだった。

スクールカウンセラーさんとの面談が、ほとんど意味をなさないものと改めて感じた時、私の迷いやモヤモヤはどこで解消すべきなのかわからなくなった。

先日、仕事に行く直前のパパについつボヤいてしまう。

パパ「どうせ市に雇われて来てる人間なんてそんなもんだよ。俺にもわからん。」

自分でも思った以上にダメージを受けていた私は、パパの言葉すら突き放されてしまったように感じる。

私「そう言われると、選択するのも、決断するのも、全部私1人でしないといけないってことが、不安だし孤独を感じる。」

と、ボヤキの標的をパパにすり替えてしまった。

パパはその後すぐに出勤するが、ずっと、それが引っかかっていたらしい。


昨日、最近のぴぃの不安定な様子を話していると、パパは難しい顔をしなが言った。

パパ「俺から口を出せば制され、ママに一任するから何も言わないと言えば、孤独だからほっとくなと言うママに、もうどうしたらいいかわからない。」

言われてみればそうだな、私もその辺、少しブレていたように感じる。

それでも会話の中で、一任するとは言いながら「それはこうした方がいい」と言うパパ。

孤独と言いながら、パパの言葉を制し、認めない私。

話し合いはやっぱり平行線。


ただ、行ったり来たりの会話をしながら、少しずつ見えてきたことがあった。

『男と女は、そもそもの考え方や捉え方が違うんだからパパに求めない。』

と、思っていたはずが、真逆の気持ちでいた自分に。

私はパパと、気持ちの共有をしていたいんだと気づく。

そして、選択の相談や、決断するときに背中を押してくれる人が欲しいんだ。

それが、パパであってほしかったと。

『ママの気持ちは理解してあげられないけど、いつもぴぃと一緒にいてぴぃに寄り添えてるのはママだから、俺はママに一任する。』

パパのその姿勢は、私が求めているのとはやっぱり違うんだと。


それがどこからきているか、それがわかった。

私はこれまで、今の生活と向き合うために、自分を整えるために、不登校児にまつわる不安や親子関係のメカニズムを学んできたからだ。

私はその学びをパパに押し付けるつもりはないと言いながら、やっぱり理解してほしかった。

そこが理解できていれば、なぜパパの言葉を制し、認めないのかもわかってもらえるから。

そして、時々ブレて不安になる自分を、一任するという言葉で突き放さず、話を聞いて「それで大丈夫」と言う言葉で支えて欲しかった。

パパ「俺には理解できない・・・俺はそんな人間じゃない・・・俺にもいろんな思いがあって、今はそれを一生懸命に抑えてる。」

私「パパの気持ちはわかってる。もともと私もパパ側の解釈しかできなかった。でも変わりたくて学んできた。ただパパと私は違う人間だから、求めちゃいけないんだと思ってきた。」

パパ「他の父親はどうしているんだろう。」

頭を抱えながら、パパがそう言った瞬間にうっすらと見えた。

それだ。

これまで、我が子の問題を見て見ぬふりしている父親や、孤軍奮闘している母親をたくさん知る機会があった。

そしてそれが、私はどこか腑に落ちていなかった。

どうしてどこを見ても、お母さんだけが悩んで答えを探して、子育てと対峙しているんだろうと。


私たちは、揉め事の少ないただの3人家族だった。

楽しい、嬉しいはもちろん、寂しい、苦しいも何でも言葉にして3人で共有してきた。

それは私にとってささやかだけど幸せな日々だった。

それが、ぴぃが強迫症を発症し、不登校になり、私とぴぃだけの時間が増えたことで、家族のバランスは崩れた。

私はぴぃと自分を整えることに没頭し、パパは自分の思いを押し殺し、お互いにそれぞれができることだけに注力した。

それはそれでよかったこともあったけど、そこに気持ちの共有はほとんどなかった。

私がどう思ってどう取り組んでいるのか、パパがどう感じて日々を過ごしているのか、聞かれなかったし、私も聞いてこなかった。

世のお母さんはみんな頑張ってる、自分も頑張ろう、それでいいんだと言い聞かせてきた。

でも、こんな生活をずっと続けていたら、パパは、理解できない私と、不登校なぴぃを置いて、いつかどこかへ行ってしまうんではないか。

考えすぎる私は、ふと、そんな思いすらよぎる時もあった。

その思いが、理解してほしいって気持ちを捨てきれなかったんだと気づいたとパパに伝える。

パパ「俺は見捨てるつもりはないよ。思うところはあっても、それだけはない。」

ママ「パパを信頼している。でも信頼できるパパだからこそ理解してもらえると諦めきれない私がいた。ぴぃの心の動きも、私の気持ちの落とし所も理解してもらえれば、バランスを取り戻せると思った。」

前の家族のカタチにこだわりすぎていた私に気づけた。


話し合いはそこで終わった。

じゃぁどうしていくべきか、そこまでは話せていない。

でも、何が引っかかっていたのか、私はどう言う気持ちでいたのかは分かった。

そして、ゆえにパパへの態度に矛盾があったことがパパに伝わった。

気持ちを伝えることはやっぱり怠っちゃいけないと思った。

求めている部分は理解しあうことだけど、相手が自分の本当の気持ちを知らないでいることの方が怖い。

最初からごまかしちゃいけなかったんだ、本当に思ってることを。

無理におさめようとしないで、そこは今までの自分らしくさらけ出すところから始めればよかったんだな。


たぶんまたぶつかってしまうだろう。

まだ平行線だし、分かり合えない部分はたくさんある。

ただ、話し合いの後に、妙にお互いスッキリして引きずることはなかっただけで、意味のある時間だったとも思う。

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