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小澤征爾さんの思い出⑤ オペラシティに引き続き水戸でのラストコンサート

オペラシティでの素晴らしいコンサートの同プログラムで、水戸室内管弦楽団の定期演奏会が開かれました。
残念ながら2公演のうち1公演は、東京の疲れが出て小澤さんが降板。指揮者なしでもすごい演奏を聞かせてくれました。
そしてその翌々日の2019年5月28日(火)、水戸では結果としてラストコンサートとなった、大事な演奏会が開かれました。興奮冷めやらぬ文章で、とっちらかっていますが、再掲します。

(以下再掲)

水戸芸術館で開催される水戸室内管弦楽団の第103回定期演奏会。
そう、私は日曜に聞きました。
そして、小澤さん降板の中とんでもない演奏を聞いてしまったのです。
大満足・・・したはずでした。
でもやっぱり、やっぱり、小澤さんと同じ空気が吸いたいのです。
その空間で繰り広げられる音楽を見聞きしたいのです。

てなわけで、本来ならばあっという間に売り切れるチケットが残っていると言う情報を見て、早速お電話。
なんと日曜の席の隣の隣をゲット。
これなら小澤さんの指揮をしっかりと堪能できます。

久々の高速バスで水戸へ。
芸術館の目の前まで連れて行ってくれるので、とても楽です。
ちょっと渋滞していたけど時間通りに到着。

芸術館は日曜はちょっと雰囲気が違っていて、やっぱり平日なので地元率高い感じ。
なんだかんだで20年以上通っているので、特に知り合いではないものの、よく見る顔の方がいらっしゃったりします。

【第1部】指揮者なし
 ハイドン:交響曲 第6番 ニ長調 Hob.I-6〈朝〉
 ウェーベルン:弦楽のための5つの楽章 作品5
【第2部】ピアノ:マルタ・アルゲリッチ 指揮:小澤征爾
 ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第2番 変ロ長調 作品19

前半のハイドンは、日曜の方が私は好きだったかも。私の耳が3度目にして慣れてしまったからかもしれませんが。
そしてウェーベルン。これは回を重ねるごとに尖ってくる感じでとても好きでした。
前半もう少し拍手が続くかなと思ったけど、案外さらりと終了。
水戸のファンは彼らの名演に慣れているので、さらっとしてますw

そして休憩中に指揮台と椅子が運ばれてきました。
この頃使っていた椅子ではなく、新宿の時にも使っていたふかふかのクッションを2つ使った特製の椅子です。小澤さん、間違いなくやってくれるんだという実感が湧きます。

後半は団員とともにあアルゲリッチ、小澤征爾登場。
拍手が一段と大きくなりました。
東京ではスタンディングオベーションになりましたが、ここも水戸の観客はオトナです。目一杯の拍手でお出迎え。

小澤さん、久々の気合の唸り声を発して手を振り下ろします。
やっぱり指揮者というのはすごいですね。
小澤さんが完全に楽団をコントロールしていきます。
往年の振り幅からすれば4分の1程度だと思うけど、まったく関係ありません。
小澤さんが音楽を引っ張って行ってくれるので、
楽団は演奏に集中できるのかもしれません。
やっぱり演奏がノリに乗っている感じがしました。
そして女王アルゲリッチ。最初の驚きは薄れましたが、アルゲリッチの遊びや走りを楽しんでいる感じが見えてきました。
天才というのはとんでもないものなんですね。
そのアルゲリッチにしっかりとしっかりと寄り添う指揮。
なるほど、指揮者って重要なんですね。
いなくてもできる、でもいると安心して演奏がしまる。
どちらの演奏もそれぞれの良さがあるので、比較はできませんが、なるほどって感じです。
特に第2楽章の終わりのピアノとの掛け合い。美しすぎました。
これは指揮者がいるのといないとでは全然違いました。

巨匠たちの共演の後は、もちろん大拍手とスタンディングオベーションです。
私は柄になく涙が溢れてしまいました。
幸せを噛み締めただけではないと思う涙でした。

アンコールは今日もシューマン。
でも趣向が違いました。
幻想小曲集から3つの曲を、ホルンの名手ラデク・バボラークとの共演でした。
10分以上の大サービス。
アルゲリッチと言う人は、ソリストとして奔放に弾く一面と、とてつもなく旨い伴奏者として寄り添う一面とがあるんですね。
なんて贅沢な。
しかも女王様は豊嶋さんに譜めくりをさせるという・・・
いやあ、すごいっす。こんなの見られないっす。

余韻冷めやらぬ中水戸駅へ移動してとんぼ返りです。
その興奮の中ブログを書いてみました。
はあ~、幸せです。

(以上再掲)

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