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(音楽レビュー)喝采/ちあきなおみ〜1970年代の素敵な音楽〜

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〜はじめに〜

クレヨンしんちゃんの映画で、
「嵐を呼ぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲」
という映画があるんです。
昔の匂いがするテーマパークに大人がハマるんです。
親はノスタルジーにはまり、こどもの元から離れていきます。
過去を懐かしむ大人と、現在から未来に生きる子供。
この2つの対立軸でどちらが勝つかという話です。
「現代は汚いことばかりだ」と嘆き、
「昔は良かっただろう」と言う敵。
「醜いことがもしあろうとも今と未来を生きる」必要性を説くしんちゃん。

この世界観が子供に本当に伝わるのか?
と疑問を感じましたが、数々の賞を取り、
その後のクレヨンしんちゃんの映画ブームの礎を作った
映画となりました。

映画では
「ケンとメリー 〜愛と風のように〜」
「白い色は恋人の色」
「聖なる泉」
「今日までそして明日から」
と60年代~70年代にかけての名曲が挿入歌として登場します。
その後、ザ・ピーナッツやベッツィー&クリスのCDを買った記憶があります。
流行歌にはその時代の匂いを感じさせます。
私の生まれる以前にもカッコイイ歌は沢山ありました。
そんな歌を紹介します。

~喝采/ちあきなおみ~

私の妻がキッチンで「あれは三年前~!!」と楽しそうに歌っていたんです。
そうしたら妻のお母さんが「あんた、その曲はそんなに楽しそうに歌う曲じゃないわよ。」と怒っていました。
私は笑ってしまいました。
発売は1972年。
亡くなってしまった恋人を思いつつ、ステージで歌っている歌姫のお話です。
歌詞を受け取ったちあきなおみは自分の実体験と類似していることから、
当時この歌を歌いたくないと吐露したそうです。
9月に発売されたこの曲は1972年の『第14回日本レコード大賞』で大賞を受賞しました。これはレコード大賞の中でも史上最短の記録だそうです。

~Down Town/Sugar Babe~

発売は1975年4月。
「時代の匂いを」とか言っておきながら、この歌は今聞いても
「新譜か」と思わせる音楽です。というのも当時はそんなに売れていなかったとか。。
シュガー・ベイブは山下達郎、大貫妙子が所属していたバンドで、流行歌からかけ離れた音楽を奏でていました。
まあ、それでもやはり名曲は後からでも注目をされます。
この曲はその後、様々なアーティストにカバーされ続けています。
日本のアーティストに限らず、海外のアーティストまで。

大貫さんは私の好きなアーティストと沢山コラボされています。
もう一曲坂本龍一との曲もご紹介。

~木綿のハンカチーフ/太田裕美~

発売は1975年12月。
こち亀を読んでいた時に大原部長が太田裕美のファンって言っていた場面があったような。。
まー、今見ても可愛いよね。
地方と東京の対比する歌は多かった気がします。
この歌も色々な方がカバーされています。
個人的には椎名林檎がカバーしていたのが嬉しかったなー。
ここ最近聞いたので、良かったのが、朝倉さやさんのカバー。
民謡日本一の民謡歌手が様々なジャンルを歌う歌手として
youtubeやテレビでご活躍されています。
その中の一つがこの歌のカバー。
訛りって一つのアイデンティティだと思うんですよ。
その土地の愛情表現の一つと言いますか。
だからこそ、歌には地方の言葉はとても良いアクセントの一つになります。
この方の歌を聴くと本当にそう思えます。

~スローバラード/RCサクセッション~

発売は1976年1月。
アーティストに愛されるアーティスト。
RCサクセッション、そして忌野清志郎。
本当に多くの人がカバーしています。
渋谷すばる、槇原敬之、銀杏BOYZ、奥田民生、Bank Band、Superfly、エレファントカシマシ
この曲だけとっても数え切れません。

最近、清志郎の歌がテレビから一番聴こえてくるのは
この「ひとつだけ」でしょうか?

この世の中からいなくなったとしても存在感が強いのはやはり素晴らしい楽曲を沢山残しているということなのでしょう。

~おわりに~

当時、陽の当たる歌もそうでない曲もありました。
ただ、
1975年4月にダウンタウン、
1975年12月に木綿のハンカチーフ、
1976年1月にスローバラード
がリリースされています。
現代社会のように情報の流通性が確立されているとは言えない時代に
私にはこういうリリースの歴史があったという歴史がこそが
アーティスト・レコード会社が
「音楽文化を創造したい!」
という意欲が見えてきます。
そう思えるだけでオラわくわくすっぞ!
今の朝ドラ「エール」は私の楽しみです。
音楽文化は過去から隆々と築き上げていくものです。
決して一日では成り立ちません。
イギリスのパンクロック、アメリカのブラックミュージック
全てはその国の生活まで関与してきます。
もちろん、クラシックだってそう。
今のアーティストにも私は意欲を凄く感じます。
LDHや米津玄師などの活動を見ると「創作」というものに
とても文化性を感じます。

音楽は身近にある世の中。
そうであって欲しいですね。

それでは本日も皆様頑張っていきましょう!
いってらっしゃいませ~!