変化の時代の心の救急箱
変化が早いですね
まだ肌寒いイギリスですが、外を歩くと昨日まで咲いていなかった花が満開になっていたり、早咲きの桜がもう花びらを散らしていたりします。
自然界だけでなく、ここ10年くらいものごとの変化が本当に早く、個人的には一日が24時間ではなく12時間くらい(またはそれ以下?)のような感覚です。特に昨年あたりからは、確かに思えていたことが、一日単位どころか時間単位で反転したり、というようなことを体験されている方も少なくないのでは、と思います。当てにしていたことが急にキャンセルになったり、逆に急にうれしいご縁で助けられたり、なんていうこともあるかもしれません。
個人的にも急に予想外の展開があったりして、柔軟であることや調整を余儀なくされることが多くなってきました。私の周囲でも急激で大きな出来事や病気に見舞われる人が続出。これまでなんとなく蓋をしてもやってこられたことが表面化するような時期でもあるようです。「今までのやり方を大きく変えたり新しい道を歩み始めた、そうせざるを得ない」「思い切ってやり方を変えたら案外うまくいった」というような言葉をよく耳にするようになりました。
人類いっせいに変化の時代のようです
大きな変化で大変な目に遭っているとき、なんで自分だけ、とか自分のせい、と思って疎外感や失敗感を抱くことがあるかもしれません。「人類全体に大きな変化の時期のようですね」みたいなことを友人とかカウンセリングのクライエントさんたちにお話しすると、「今は人類皆そういう時期なんだと思えたらちょっと気分が落ち着いた」と言われたりすることも多いです。(「別に普段通りで何も大きなことはないけどー」という方も多いと思いますが、その場合は読み流してください〜。)
心の救急箱も日頃から準備
穏やかな変化やほどよいチャレンジはかえって心身を強くしてくれるかと思いますが、急激に何かが起きると気持ち的にいっぱいいっぱいになってしまったり、ダメージから立ち直るのに時間がかかったりするかと思います。そんな場合に備えて怪我や病気用の救急箱だけでなく、「心の救急箱」にいくつか自分に合った対処法など入れて、日頃から備えておくとよいかと思います。
「考え方を切り替えるとよい」などとよく言われるのですが、「考えている主体の心身」が一時的にダメージを受けて歪んだ状態になっているとうまくいかないこともありますので、緊急の場合は体や心身のエネルギー(?)に直接働きかける方法がおすすめです。各種の体操、ヨガ、太極拳、気功、瞑想、呼吸法などの他に、
*聴くと気分がよくなったり、違うモードに入れる曲をいつでも聴ける状態にしておく(個人的には「バッハのG線上のアリア」432ヘルツバージョンとイタリアの曲を何曲かがお気に入りです)
*不安やパニックになったときに心身を落ち着かせるツボを知っておく。
*信頼できる友人や人間関係を大事にして、何かあったら相談する。
*何があってもとりあえず呼吸を忘れない。パニックのときには息が上がっていますので、まずはゆっくりふーっと吐いて、自然に空気が入る、というのを繰り返す感覚で。
ツボに関しては、私は片山洋次郎先生の本に大変お世話になっています。上記に関しては「腕ぐみをする格好でひじのあたりをふわっと触れる」というのが個人的にとても効果的でした。『自分にやさしくする整体』(ちくま文庫)に載っていたのですが、全体的に「体がそのときにとりたがっている姿勢というのが、実はそのときに一番心身が必要としていること」というようなことや、症状に合わせた自分でできる整体のことを、やさしい語り口で書いてある本です。
もしも状況的に許されるようなら、思い切って2、3日でも旅に出たり、というのもモードが切り替ってよいかもしれませんね。
その他、覚えておくとよいこと
一度に大きなショックが来る、または慢性的にずっと続くというのは心身の、特に「土台」や「殻」の部分への負担が大きく、その部分を意識したケアが必要となります。
以下に、災害や明らかに辛い出来事が起きたときも含めて、心身の土台が揺らいだ際に知っておくとよいことを、ホリスティック・ケアの立場から思いつくままに書いてみます。
⭐︎定期的な食事や就寝の時間、(できれば)軽い運動、歯磨き、着替え、なども含め、基本的な部分は日常の習慣やリズムを保つようにする。
⭐︎疲れ、体調の不調、イライラ、落ち込みなど自分にとって日常、正常ではない反応が出ているときには、無理に治そうとあせったり、症状があること自体を良くないことと思わない。(命の危険にかかわるような症状はそれに応じた対処が必要ですが)。「心身が変化に適応しようとしている、バランスを取り戻そうとしているときの正常な反応」と自分自身を暖かく見守る。
⭐︎とはいえ、からだの声には従う。たとえば
疲れた→休む
ため息やあくびが出る→意識的にもっとしてみる
目が重くて開けていられない→しっかりゆったりと閉じて暗さを味わう
などなど。。
自分に合ったものを
ホメオパシーやフラワーエッセンスというような心身のエネルギーに働きかけるようなものも、イギリスやフランスなどでは家庭の救急箱に入れている方たちも多く、日本でいうマツキヨのような薬局でも手軽に入手でき、一般に広まっています。こういうものを常備しておくと心が落ち着く、という方も多いようです。
私は心理療法にホメオパシーをたまに組み合わせていますが、ホメオパシーは各自の状況に合わせていくものですので、コンサルテーションが必要となります。ご興味がある方はこちらからお問い合わせください。
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とにかくピンときたもの、興味のあるもの、しっくりくるものを日頃から色々と試しておいて、「自分だけの心の救急箱」を作っていってはいかがでしょうか。
皆様の心身のご健康を心よりお祈りいたします。