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鍼灸専門学校に入ってまず感じたこと

僕は資格取得後は訪問マッサージの方へ進みたいと思っていたので、鍼灸と併せてあん摩マッサージ指圧師も取得できる学校に入学することが条件で、関西で3校しかないその専門学校に無事に入学することができました。

今回は、入学して3ヶ月ぐらいまでで感じたことをよかったこととヤバいなと思ったことに分けて書こうと思います。
実技に関しては生徒同士のペアで行うことが多いと思いますが、常識的な行いを外れない限りは大丈夫だと思いますので、学科の方をメインで書きたいと思います。

まず、入ってみてよかった点は


・37歳での入学でしたが、年齢の近い方も多く、高校卒業1年目の方から僕より年上の方まで色んな世代の方がおり、色々な世代と交流を持てたところ。

・教員の先生も生徒は大人の方という認識で接していただき、自由度が高かった(勉強のペースややり方、授業中のタブレットやノートPCの使用など)ところ。

・独立開業できる資格であるため、他の医療系資格(柔道整復師、看護師、理学療法士など)を既に持っている方も多く、色々な医療系の業界の話を聞けたところ。

入ってヤバいなと思った点は(個人的見解です!)


・想像していたより習う知識が専門的で医学的(解剖学、生理学など)であり、しっかり勉強は頑張らないといけないと焦ったところ。

・東洋医学がかなりディープであり、こんなところまで習うの?というところが国家試験に出るところ

自身のバックボーンについて


あくまで個人的見解によるのですが、最初の3ヶ月はこんな感じでした。

読むとお分かりの通り、僕には東洋医学的なバックボーンはなかったのです。僕にとって日本のオフィシャルな医学といえば西洋医学であり、鍼もこの理論に基づいて施術をするものと勝手に思ってました。
鍼灸そのものは世間的には東洋医学という位置付けだと思いますが、鍼灸施術の中でも現代医学的解釈で行う場合と東洋医学的解釈で行う場合があったのです。東洋医学の存在はもちろん知っていましたが、ここまで国家試験の最重要科目として多くの時間数を習い、多くの治療法を学ぶというのは衝撃でした。
僕は以前、訪問治療院の運営として働いていた(前記事参照)のですが、訪問の分野は介護関係の方や、ドクターや看護師、PTと連携を取りながら行うことが多かったため、どうしても西洋医学的になっていました。

勉強について感じたこと〜余談(現代医学と東洋医学の違いにとまどう)


あとは授業をちゃんと聞いてさえいれば国家試験は合格するのだろうと甘くみていた部分は最初の3ヶ月で粉砕されました。
授業はもちろん、自分で勉強する時間をしっかり確保しないと学内の定期試験も落ちるという現実を知りました。
しかも、暗記が多く、その量も多いです。
僕の学校では定期試験で8割以上を取れていれば国家試験も安全圏だろうという感覚です。

余談ですが、入学して間もない頃、先生の勧めで「鍼灸フェスタOSAKA」という色んな鍼灸の流派の先生が一同に集まって、話を聞かせていただいたり、実技を受けたり見学できるというイベントに参加しました。
すごく勉強になったのですが、その時に初めて東洋医学的な臨床方法を見たのです。やはり、その当時は効果については疑問(こんなんでほんまに効くんかな?)を持ちました。
今(現在3年生)では東洋医学に非常に興味があり、学校以外でも色々経験や体験させていただいて、効果があることや、救われている患者さんが数多くいらっしゃること、現代医学にはない未知の面白さがあることを学びました。

僕の感性が正しいのかはわかりませんが、僕が初めて東洋医学に触れた時の疑問は忘れずにいたいとも思います。
僕が将来臨床に出て、東洋医学的な施術を行った時、僕と同じようにこれで効くのかな?と疑問に思う方もいらっしゃると思うので、
科学的な証明がなくても説明ができること
納得していただける技術や雰囲気を持つこと
を目指して頑張りたいと思ってます。

ハリトヒト。さんのインタビュー記事を読んでいて、「現代の医学で診られないものは現代的な鍼灸で勝負できない」という言葉が腑に落ちたんです。しかも、大学病院で鍼灸を行なっている先生の言葉でした。
また、西洋医学では説明しきれない、治療効果が出ない場合の「余地」が東洋医学にはあるとおっしゃられています。


余談が長くなりましたが、受療率5%と言われる鍼灸治療はやはり世間的に浸透しているとは言い難く、在学中に知れば知るほど、その素晴らしさと新たな価値観に出会うと思います。
僕もあと1年で色々と変化はあるかもしれませんが、それを楽しむようになりたいと思います。

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