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森へ行くこと

近くの自然公園にあるハイキングコースは、私にとっての充電場所です。
スピリチュアルが身近になってきた昨今、パワースポットや神社への参詣など、皆さんがいろいろと体験されていることでしょう。一人ひとりに合った場所や神さまとの出逢いを探すことは、本当に愉しいものです。私も、そんな特別な場所を見つけることに心を躍らせています。

私の場合、このハイキングコースとなっている小さな山や森が、その特別な場所です。森の中にいると、とても静かで深い時間が過ごせます。
それはまるで瞑想をしているかのような感覚です。そのため、できるだけ人気のない曜日や時間を選んで訪れるようにしています。

椿の森に行くと、私は「護り樹」と名付けた木に目を閉じて寄りかかります。樹に優しく包まれていると、自分が森に溶け込んでいるような、風に舞っているような不思議な感覚を覚えます。
紅葉の山では、目を閉じて太陽の光を呼吸し、その温かさを全身で感じます。目を開けると、周りの草花がきらめき、遠くの木々の葉まで見通せるのです。



ある日、池のあるシダの小道を歩いていると、古い杉の大木に差し掛かりました。その時、まるで森の木々が私に話しかけているかのように、ヴィブラートの利いた低い声が聞こえました。どの場所へ行くのかは、森の木々が決めてくれているかのようです。
数日続けて山頂までのコースを選んでいると、突然、椿の森のコースに呼ばれることもあります。呼ばれた先では、ちょうど紅葉が素晴らしかったり、椿が満開で小道が花道になっていたり、奇跡のような自然の美しさを体感させてもらえるのです。

森に呼ばれる時間もまちまちです。夏のある早朝、暗いうちに目が覚めて出かけた際、下山途中に遭遇した日の出に感動し、心が震えました。その瞬間、どこからかフルートの音色が流れてきたのです。
また、ある日は霧が深かったのですが、どうしても行きたい気分になり、恐る恐る運転して行くと、幻想的な霧の景色に出会うことができました。

これらの出来事から感じるのは、地球が美しさを見せてくれているということです。
遠い異国の大自然だけでなく、身近な草花たちが日々命を輝かせ、小鳥たちや虫が音色を奏でて地球の美しさを伝えてくれています。春の木漏れ日の光、初夏の風に揺れる葉、少しずつ紅葉する様子、秋の森の香り……冬の清々しさや春の芽吹きがどれほど温かいか、訪れる度に異なる表情を見せてくれる美しさには、いつも畏敬の念が広がります。
そして、まだ足を運んだことのない土地の自然、視たことのない景色や感じたことのない風を体験できたらどれほど素晴らしいことかと、いつも想いを馳せています。


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