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気にすべき【考えすぎ】と気に留めなくていい【考えすぎ】

身体感覚からのアプローチで生きづらさを卒業し強みで働く
HSPのための自律神経ケア×強みプログラム
そういう個と。主宰の皆川公美子です。

対人援助職のための支援業務拡張のため、
第14期をもって開講を休止させていただきます。

講師皆川がおひとりおひとりに深く関わり
「感覚疲労や生きづらさから卒業していく」を目指せる第14期は現在ご参加を受付中です。
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日常の中で「考えすぎじゃない?」と何気なく言われることって
HSPあるあるですよね。
わたしももれなく、よく言われます(笑)

ひとつのモノゴトをどのくらい深く捉え、考えるのか。
どこまで深い情報を必要としているのか。
そこがHSPさんと非HSPさんの大きな違いです。

これはあくまで違いであってどちらがいい悪いではない、
というのはこの記事を通して大前提です。
非HSPさんに対して上から見てディスっているのではないということをご理解ください。
生物特性としての違いでどちらも場面によって
メリットデメリットがあるということを前提としています。

今日は、その「考えすぎ」についてお伝えしてみたいと思います。



解像度の違いが生む感覚のズレ

HSPの人たちは、
他の人に比べて非常に高い解像度で世界を感じ取っています。

もしもHSPの人が8Kのテレビを見ているとしたら、
HSPではない8割の人たちはブラウン管テレビを見ているような感覚かもしれません。
8Kのテレビは色鮮やかで、奥行きや陰影が美しく映し出されますが、
同時に女優さんのしみやしわといった、見たくないものまで細かく見えてしまいます。

それと同じように、HSPの人は緑が美しい木立の景色の中でも
枯れた木の葉や傷ついた幹、虫食いの葉までが見えてしまうのです。

もちろん、葉っぱの葉脈まで見える方が
臨場感があって良いと感じる人もいれば、
そんなに細かく見えなくても
緑がそよぐ気持ちよさが伝わればいいと感じる人もいます。

実際、人の気持ちがよくわかりすぎる=共感力が強すぎることを
やめたい、いやだという方もたくさんいます。

この解像度の違いが、HSPの特性”深い神経処理”であり
考えすぎと言われる原因のひとつです。


考えすぎは本当に問題か?

ここで「考えすぎ」と言われることについて考えてみましょう。
HSP側から見た世界として書きます。

HSPの考えすぎ・細やかさは、決して欠点ではなく
むしろ強みとして活かすべきだと思っています。
考えすぎだ、気付きすぎだ、神経質だ、など神経処理の特性をネガティブなものとして指摘してくる人は
OK、別世界で生きましょう、でいいわけです。

私自身も「なんでこんなに細かく考えるの?」と言われることがありますが
逆に「そんなアバウトな情報で満足でき・・・ますか?」と内心思ってしまうこともあります。

私にとっては、もっと深い情報が必要で、その細かさがないと結論を出すには不十分だと感じることが多いのです。

関係が浅い人とか、
今後もずっと一緒にいたいと思っているわけではない人なら
えーショック、なんて言いつつそんなに傷ついてはいない
なんてこともあると思います。

でも一方で、こういった感覚の違いが起こったとき、
なんなのそれ!と怒りが湧いたり
理解されなくてショックになることもあると思います。

特に信頼している人や大切に思っている人、
仲がいい人から「考えすぎだよ」と言われたとき。
これはショックが大きいかもしれません。

問題が起きるのは、そう、「考えすぎ」の言葉が心理的トリガー(何かの感情を引き起こす引き金)=愛着パターンに絡んできたときです。


考えすぎと愛着の問題

理解してほしい人に「理解されないんだ…」という気持ちが起こったとき、
どのぐらいショックを受けるかはサバイバルパターンのことが関わっています。

お母さんに「この服チクチクするんだよ・・」と言ったときに
「神経質ね!あなたってめんどくさいったらありゃしない!」と毎回言われたら
「ああ、わかってもらえない」と思ってあきらめるしか、子どもには生きる手段はありません。

「お友達にこんなこと言われたんだよ」と訴えたときに
「そっか〜それは悲しかったね」と言われるのじゃなく
「こう言えばよかったのよ」とか「あなたがしっかりしてないから」と言われたときも子どもは諦めるしかありません。

もし小さい時の親や大人との間に、日常化した傷つきがあると
大人になってからもその傷がトリガーとして反応して
大きなショックを味わうことになるんですよね。

子どもの頃に、意識には上がらなくてもなんとなく心や身体が感じていた「わかってもらえなかった」「繋がれなかった」という感覚。
安心できなかった、自分の生存自体が認められてないような感覚。
これは子どもの心が安心して育つことを阻害して、サバイバルなパターンを構築させることになります。

つながりは生き物としての安心感、
科学的に言うと自律神経の腹側迷走神経の機能育成になります。

例えばネグレクトや無視などが多かった人は
「自分がここに居ていいのか」という生存のところに結びついてます。

「自己肯定」より先に
「自己存在の肯定」=生きていていいのか
という大元の感覚につながります。


愛着の問題は、多岐にわたります。
その愛着が恥の感覚から生まれたのか、プライドの感覚から生まれたのか、とか。
人の数だけ愛着パターンがある、と言ってもいいかもしれません。

自分がどのように傷ついたのかを見つめることが、そこから抜け出すための第一歩です。
それを見てしまうと自分が壊れるような感覚がある人や
圧倒されすぎて自分が社会で普通に機能できなくなるんじゃないかという感覚がある人がいますが
そんなことありません♡

大事なのは自分に鞭打たないこと。

「どうしてこんなに考えすぎちゃうんだろう」
「こんなふうに考える自分は弱いんだ」
「みんな甘えたこと言わずにがんばっているんだから」

と責めるのではなく
「こうやって傷ついてきたんだからこう治せばいい、早く治さなくちゃ」という考えでもなく
「ああ、痛かったんだね」本当の意味で心から自分に共感してあげることが大切です。


自分を大切にすることの重要性

もし自分が転んでひざから血を流してるときに
「早くそれ直して向こうまで走っていけば早く到達できるじゃん」
なんて言われたらその人のことを殴りたくなりませんか?

同じことです。

考えすぎてしまう自分に対して、まずは優しく接してあげましょう。
小さかった自分が「人に認めてもらえるようにがんばった」ことを認め、抱きしめるように。

私たちの内側には、まだ納得していない「小さな子ども」がいることがあります。インナーチャイルドという言葉で言われることもありますね。
そういった自分を無理に早く直そうとするのではなく、その存在を認めて、抱きしめて、寄り添ってあげることが本当に大事です。

気にすべき考えすぎと気にしなくてもいい考えすぎについて
次の日には忘れてしまうような「考えすぎ」は、実際には大したことではありません。

ですが、愛着トリガーに引っかかるような考えすぎは、深い部分で傷ついた自分が関係しています。

がんばった小さかった自分に応答してあげることが、本当の意味での「考えすぎ」を解決するカギとなるのです。




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