自分が弱い?とザワザワするけど、言えないってとき
身体と心・両面からのアプローチで「生きづらさ」から「働きやすさ」へ。「そういう個と。」プログラム、主宰の皆川公美子です。
この4日間は長崎に出張しておりました。
ちょうど去年の今頃、長崎県でHSP啓発活動として諫早市や大村市で市の子育て事業や婚活事業を手掛ける(株)ルノンさん招致の講演会で登壇させていただいていました。
今年は「HSPは大体わかった!でもその次どうすれば?」を伝えるために来てほしいという(株)ルノンさんのご要望をいただき、もう少し少人数で深くいきましょう!と伺わせていただいたのが今年でした。
HSPなら誰でも「自分は弱い」と思うことがあるはず。少数派=マイノリティなので。
トークショーのあと、セッションを6名の方と行わせていただいたのですが、なかに「あの講演会から1年間考えてセッションに来たんです」という方がいらっしゃいました。
物理的にセッションはオンラインで受けられるけれども、どうしようかな、どうしようかなと、なかなか来れなかったと。
主催の神戸さんが、そんなに迷っているのだったらもう行きなよというふうに背中を押してくださったから来た、そして終わったときには
「決心ができました!」と明るい顔でセッションルームから戻っていらしたと、あとで聞きました。
このことにとてもとても深く思うことがありました。
その悩んでいた1年間、さぞ苦しかったのではと思います。
もやもやしたまま、
自分の人生の中で出口が見つからずにぐるぐるするというのは、人間誰でもめちゃくちゃ苦しいですね。
苦しいとか大変だとか、例えばブラックな働き方をしているとかでも、
その期限が「いつまでだ」って分かっていたら、人間って頑張れるんですよね。
けれども出口がどこか分からない、
出口がいつか分からないことに対して悩むというのは、
人間にとって一番負担の大きいことではないでしょうか。
どうしてそんなに長いこと来られないんだろうということについて、今回はずっと考えていました。
一つは、もちろん私というコンサルタントまたはカウンセラーの信用性。
この人が信用に足る人物かということが分からないときは、それは来れないですよね。ご自身が一番心の柔らかいところに、痛みや悩みがあるというときに、信用できない人間にそんなのを話すなんて、誰でもできません。
そこは私の信用や技術力の発信不足だなあと反省しました。
そして二つ目は、
自分は弱い(と思うこと)のなんとはなしの、でも深いタブー感
かもしれません。
セッションを受けるときは、自分の強さも弱さもあけすけに話さねばなりません。そこに対する嫌悪感というか、怖さもあったかな。
普通、お金を払って誰かに相談するなんて、緊張しますよね。
自分が弱い人間かもしれないということに向き合うということは誰でも怖いです。
忙しいし、面倒でもあります。
でもそれはもしかしたら「弱さ」 なるものを
治さなければならないものだと社会から?刷り込まれているからかもしれません。
それは誤解です。
気分やのアップダウンや落ち込みや
まわりの人との人間関係〜自分はうまくやっていけるのか?
マルチタスクの苦手さ
この職場で足をひっぱっているのではないか
などなど
変えられないのかも
自分はどうしたらいいのか?
そういう思いがわくことがあるかもしれませんが
それは変えられることであります。(自律神経のパターンなので)
弱いということへの✖️がつく傾向が日本では強い。
あの人は、揺らがない、影響を受けない。
いつも同じように強く明るい。
そういう人間のことを、日本では「強い」と認識するし、賞賛することが多いかもしれません。
でも本当にそうなのでしょうか。
揺らがない、影響をうけないのではなくて
強そうに見えている人は揺らいでいるところを見せていないだけで
(SNSなどでは特に)
人として悩みや迷いがない人は実際は多分いない。
あの、イチロー選手でも大企業の社長さんでも
悩みは必ずあります。
私たちは成績表で学生の間じゅう、
バッテンがつくという経験にヒヤッとしてきました。
それは体感に染み込み刻まれています。
クラスでは成績のいい子は一目おかれたし、
お母さんは5がつけば喜ぶ、
でも2がつけば悲しむというそういう普通の構図が明らかにあります。
(成績をつけるのって良くないと判断したフィンランドは、テスト自体を辞めてPISAランキングで学力ナンバーワンになったと言われます。)
逆に
クラスの中でなんとなくあの子変わってるよね、とか
ダメじゃない?っていう落言を押された時の怖さ、
これっていうのは頭じゃなくて身体に記憶されます。
自分がもしかしたら弱い人間?って思うと、誰でも
ざわっと身体から怖さがあがってきます。
けれども
アップもあれば
ダウンもある
それを人に言えない「弱み」だと思っているとしたら
誤解です。
感情のアップダウンを扱えるものにして、どちらも内包していける人は
しなやかで本当の強さがある。
それは神経の耐性領域が広い(限界がくるのが遅い)ということでもあります。
プロセスの体感と迷いと悩みについて
例えばこのコンサルタントという役目をさせていただいている私、にしてもです、もっともっと今より耐性領域が狭かった時期がありました。
HSPである自分が周りから浮いているとか、弱いんだなと思った時期、そういう逆境体験のせいで身体不調もたくさん経験しましたし、
客観的に見て私が「強い」人間かと聞かれたら、
一般的な感覚ではノーだと思うんですね。
刺激量が多すぎないかはいつも気をつけているHSPです。
でも神経系を自分で見ていくプロセスをへて
「しなやかさ」が出たとは思います。
うまくいかなかったトライアルも含め、経験したプロセスっていうのが私にとっては宝で、
ネガティブなことをたくさん経験するほど
いろいろな局面で誰かのことを理解しやすくなるし、
その悩みがどのくらいの時間や労力で解決するかが大体わかるようにもなっています。
トライアルがあるほど、実は耐性領域はあがりますよね。
困りごとや悩みを
誰かにまず
「今さ、こんな感じなんで困ってるんだよね」
と口に出してみると
意外に周りが優しかったりします。
弱いものはダメだ、という現代社会は
とってもとっても厳しいですが
まず自分の弱さを「自分で見てあげる。わかってあげる」作業はとても大事です。
不思議なことに、
そういう自分を正しく理解していくと
張り詰めていた緊張はゆるみ
いろんなことが解消していくのは
自律神経の癒しのワークでもあります。
困っている時間を短くするコツ
コツは、
やっぱり自分が弱いかも治さなきゃいけないという見方から離れて
自分の過去や自分の今の神経系を
好奇心を持って見てあげるっていうこと。
バッテン(減点)社会の中にいると、
バッテン(減点)社会のメンタリティに巻き込まれた状態でいると、自分の強みを発揮して成果を取るのが難しくなっちゃいます。
それよりも、とっとと自分と向き合って、自分のことを大切に理解してあげることが、必要です。
ここに人間の神秘があるのですが
自分のことを大切に見て、きちんと理解することができると
神経の耐性領域は広がっていくのです。
自分のことを理解し、ぐるぐるから抜ける方法について
①自分のこういうことが起きてるんだなっていうことを自分が自分の親の視点をもってわかってあげることこそが必要で、
わかってあげる作業をきちんと順番にしていくと
「弱さがダメだ」と思うメンタルから抜けていく人が多いです。
②もうひとつ
同じように感じてきた仲間がいるとわかると、
いや、もっと深〜〜〜く実感すると、
ラクになっていく人が多いです。
それはただ単にアタマでわかった、のではなくて
マイノリティの怖さや心ボソさを凌駕して
「なんだ〜そうだったのか、わたしは一人ではなかったのか」という感覚、
身体反応が起こっています(副交感神経優位な状態を身体が体験している)
。
頭で思っていることとか
意志でできることとは違う、
体の中のニューロセプションという身体の外界の判定機能システムがあります。(ポリヴェーガル理論ポージェス博士による)
ニューロセプションがNOって言っているときは頭でいくらこっちが正しい、こっちをやるべきだと思ってても
体が動かないときがあります。
それが最初の冒頭の話に戻りますけれども、1年ぐらいかかってもいけないとか体が動かないっていう、
さっと行動できないっていうのは身体の反応だからなんですよね。
判断や意志の反応ではない。
今日のまとめです。
弱いか強いかという視点、
自分ができてるのかできてないのかみたいな視点、まずはここから出ていきましょう。
もっと言うと、え、私大丈夫?っていうザワッとした気持ちがあっても平気、丁寧に自分の過去や現在の反応を見ていきます。
自分はなにに反応しているのか。
その作業が、神経の耐性領域を広げていくので
感情の波もマイルドになったり
楽観的な受け取り方になったり
他人に同調しすぎることがなくなったり
いろいろなことが起こります。
自分自身の評価に関する視点
子ども時代には成績で大人からジャッジされる世界から逃れることはできませんでした。
けれども大人になった今、社会からそんなジャッジを受ける必要あるでしょうか?
いつどこまでいっても自分を見てあげるのは自分であって、
自分の評価を下すのは自分です💌
エジソンは99回失敗した後に100回目に成功したとき
99回の失敗というのは1回の成功のためのステップだと言いました。
今日もお読みくださりありがとうございました。
(身体反応と神経系の耐性領域を文章にするのは、ほんとうに骨が折れます笑 もっとうまく表現できるようにがんばります!)
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