#009 ひとっぱしり付き合えよ
エピソード
はいはいお久しぶりでーす。
いやぁもこれ、4本撮りなんで1ヶ月ぶりの収録と言うことで、はい。
いやぁ久々やね。
あの一ヶ月の間にさぁ。。めっちゃお便り来た。
今回は、すこし趣向を変えて特撮ヒーローの名言を紹介しようと思います。
「ひとっぱしり付き合えよ」です。
これは、テレビ朝日系で2014年10月から約1年間放映されていた「仮面ライダードライブ」の主人公「泊進之介」の決め台詞です。
主人公「泊進之介」役を「竹内涼真」さんが演じられていて、仮面ライダーなのに初めて、主人公がバイクに乗らないライダーということで、当時界隈では話題になりました。
また、主人公が刑事ということで、それ以前の主人公の職業や、無職や学生、何をしているか分からない人が多かったので、その点も話題になりました。キャッチコピーは「この男、刑事で仮面ライダー!!」でした。
安心してください、2号ライダー、「仮面ライダーマッハ」はちゃんとバイクに乗ってます。
ちなみに、この2号ライダーというのは、最初に登場する主人公のライダーの次に登場するライダーの通称です。主人公のライダーは通称1号ライダーです。平成から新たに始まった仮面ライダーシリーズは基本的に、ライダーが複数人出てくるので、こんな感じで呼ばれています。
「ひとっぱしり付き合えよ」は、第一話から敵の怪人に言うんです。
車に乗るライダーだからって、怪人とレースやカーチェースをするわけでもないし、一緒にドライブにいこうぜ!ってことでもなくて、「俺と勝負しろよ!」みたいなニュアンスなんですね。普通に格闘するんです。
この、ちょっと変な台詞「ひとっぱしり付き合えよ」が妙に格好いいんですよ。
ストーリも敵の怪人が苦悩したり、怪人と友情が芽生えたり、完全に大人向けのお話で、面白い仮面ライダーでした。
仮面ライダーと言えば、日曜朝の特撮ヒーロータイムです。仮面ライダーと戦隊ヒーローの二本立てで、若い方なら子供の頃みられた、すこしアダルトな方はお子さんが見てるのを一緒にみられていたんではないでしょうか?
私は、子供と一緒に見ていた方です。
実は、私、特撮ヒーローに全然興味がなかったんです。
というより、幼いころのトラウマがあって、高校生ぐらいになるまで怖くて見れなかったんです。
私、本当に幼い頃、テレビの映像って、全て作り物だと思ってたんです。
アニメと同じように、当時そんな技術は無かったけど、ドラマやバラエティで登場する人も、今でいうところのCGみたいなもので作られた映像で、まさか実際の人間を撮影しているなんて思って無かった。
だって、刑事ドラマやサスペンス劇場だと、普通に人が死にますよね。実写だったら、写せるわけがないから、作りものだと思ってたんです。かわいいでしょ。
だから、当然特撮ヒーロも作り物、怪人も居ない、襲われる人もホントはいない。なので、まったく普通に見れてたんです。
でも、怪人や悪の組織は本当に存在したんです。
そうです。遊園地に。
忘れもしません、親と一緒に遊園地に初めて行った時のことです。
当時から、遊園地で戦隊ヒーローショーを結構やってたんですね。
ヒーローショーには実際に存在しないと思っていた悪の組織や怪人が、その場にいるんですよ。
はっきり覚えているんですが、悪の組織のボスが、カーキ色の軍服、マッカーサーみたいなグラサン、なぜか昔の笑福亭鶴瓶さんみたいなアフロの出で立ちです。
そいつが部下の戦闘員に命じて、その場にいる子供を攫って舞台に連れてこいって言うんです。で、戦闘員が3人の子供をさらって舞台に上げるんです。
子供の1人が、泣き叫んで「おとうさん!おかあさん!たすけて!」って言うんです。でも、その子の両親は助けようともせず、ニコニコ笑ってるんですよ。
ああ!人間って圧倒的な暴力の前には無力なんだ。自分の子供が攫われても、どうすることもできない、ただ笑うしかないんだ。当時の私は絶望しました。
うちの両親はというと、やっぱり笑ってるんです。私は思いました、この人たちも自分が攫われていたら、守ってくれない。あの子の親と同じなんだって。
で、隊長が舞台に上げた3人の子供を戦闘員にするって言うんです。
舞台に並べて、今日からお前たちは名前なんかない、番号で呼ばれるんだ。
俺が「番号!」っていったら、俺に続いて番号をいうんだぞ!
ボスが「番号!」というと、酷い嗚咽で鳴き声も上げれない子供が「番号」って言うんです。で、ボスが「おい!番号!っていわれて番号って言うやつがあるか!番号って言われたら1っていうのだー」って。
会場は大笑いです。
圧倒的な恐怖の前では、人間の感情は簡単に壊れてしまうんです。
この戦隊ショーの番号の鉄板ネタって随分昔からやってるんですね。
これ最初に考えた人、天才ですね。
その後なんやかんやで、戦隊ショーは、見世物。特撮ヒーローは役者の演技をカメラで撮影して作ってるって事は、すぐに知るんですがー、その時の衝撃が強すぎて、怪人が、一般市民を襲うシーンを見ると、胸がいたーくなって、すごく不安な気持ちになって嫌でした。
中学生になっても、テレビをザッピングしてて偶然戦隊ヒーローものが流れたら、ハッとして慌ててチャンネルを変えてました。
まともに見れるようになったのは高校生になってからです。
今回は、ついうっかり、幼少期のトラウマを吐露してしまいましたね。
ちなみにうちの母親は、幼いころ時代劇で切られて死ぬ人を、ほんとに切られて死んでいると思っていたようです。上には上がいますね。
番組の感想と一緒に、好きな仮面ライダーやその名言もお便りください。
はい、そんな感じです。ありがとうございました。
エピソードのメタ情報
第9回の台本です。
配信日は2024/06/01でした。
この回はちょっと趣向を変えて、仮面ライダーの名言を取り上げました。
それと私の、幼い頃のトラウマ。
きっかけはmikeさんというポッドキャスターが仮面ライダー好きということを知ったので、mikeさんに向けて作ったエピソードでした。
mikeさんはポッドキャスト「俺のラジオ」をされています。
最後の挨拶も当時の「俺のラジオ」の最後の挨拶でした。
もしよかったら、このエピソードのポッドキャストも聴いてみてください。
「和尚は逃げても寺は逃げない」はポッドキャストで配信していて以下プラットフォームで聴取可能です。