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【妖珈琲物語】第37話「コニカル30・たらちねドリッパーの秘密」
【妖珈琲物語】
おは妖ございます。妖店長です。
第一章(第1話~第13話)では
コーヒーが飲めるようになって「半年」で、自家焙煎・販売までたどり着いた「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長の珈琲物語を連載致しました。
第二章からは、現在の心境を綴ったり、気になったことをまとめたりしていきたいなと思っております。
宜しくお願い致します。
Conical 30 Single Coffee Dripper
2025年01月25日
妖店長が苗木のオーナーをしている『ヤチフォルニア農園公国(国産珈琲農園)』のコーヒーヌーボーイベントがあり行って参りました!
※上記の農園レポートは、また後日まとめます。
イベント内で希少な国産珈琲12gを抽出した際に使われていたドリッパーが「Conical 30 Single Coffee Dripper」でした。
↑ネルフィルターも発売されています!!
購入した際に、「Tarachine(たらちね)」という名前であることも分かりました。
コニカル30=円錐30度のドリッパーは分かるけれども…垂乳根?
今回は、通称「Conical 30 Tarachine(たらちね)ドリッパー」の秘密をまとめていきたいと思います(≧◇≦)
※公式様から掲載許可頂いております。
Conical 30の概要
![](https://assets.st-note.com/img/1738541080-DbxQVIJFtNnMmXYAPiZOEr58.png?width=1200)
1杯でもコクのある おいしいコーヒーが淹れられる
Conical 30 Single Coffee Dripperは、
円錐の角度が30度に設計されたコーヒードリッパーです。
一般的なコーヒードリッパーの角度は60度で設計されており、
1杯のコーヒーを淹れるとコーヒー粉の高さが低くなり、
コクのあるコーヒーにならないという問題がありました。
そこで、ドリッパーの角度を半分の30度にすることで
1杯分のコーヒー粉でも十分な高さが確保され
コクのある美味しいコーヒーが淹れられるようになります。
![](https://assets.st-note.com/img/1738583815-SAxQ56st4lgU3iu7D8nVcJz9.png?width=1200)
Q.専用ペーパーフィルターが今後発売されることはありますか?
A.ペーパーフィルターは市販のV60.02タイプを半折してお使いください!30°専用ペーパーフィルターは、単価が上がり、
市場に出回るまでには長い時間がかかるので、
あらかじめ、手に入りやすい汎用のV60フィルターで抽出出来る様に設計しました♪
↑2023年07月末よりドリッパーの通販を開始しているようです。
※V60-02フィルター半分折り推奨ですが…
私は、ダイソーの円錐フィルターを使用し、ピッタリ入りました♪
一般的なコーヒードリッパーの角度は何故60度設計なのか。
HARIOのHPに答えが書かれておりました!
V60の概要
1921年、理化学品の製造・販売からスタートしたHARIO 。
社内で身近にある三角ロートとろ紙を四つ折りにしてコーヒーを淹れたことが「V60」のはじまりです。
円すい型(Y=X2の放物線)が、
モノをろ過=濾すのに一番自然で良い形であることに気づき、
1980年に一人用の円すい形ドリッパー「珈琲狂時代」を発売。
この形を進化させ、ペーパーフィルターでネルドリップの味を手軽に再現できるようにと現在の「V60透過ドリッパー」が誕生しました。
やはり珈琲は科学の延長ですね~( *´艸`)
今後判明するV60とコニカル30との「本当の関係性」がまた面白いのです…
実際に使ってみました♪
Conical 30のパッケージ
![](https://assets.st-note.com/img/1738585154-HzRbonVMEUaSuPerCFkdyQ3I.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738585168-rvoy9CJRjkbmzSKaIwqTeNEW.png?width=1200)
![](https://assets.st-note.com/img/1738585180-oSXQmyMLnDWGI8KkurH9xl4C.png?width=1200)
少量できちんとコクあり、かつクリアな印象の珈琲が淹れられました!!
妖珈琲店のミルは「みるっこ(フジローヤル製)」を使用しています。
今回は、目盛りを「2」に合わせて挽きました。
↓みるっこ購入経緯については、こちらを参照下さい。
※TDS(濃度)計を持っていないので数値でのレポートができなくて申し訳ないです…
ただ、確定的に言えるのは、
湯の温度が高い/珈琲の粒度が細かくなれば濃度も濃くなりますが…
粒度が均一に挽けるミルを使用することも濃度に重要なポイントかと思います。
MUGEN・一投流卒業?
妖店長、今まではHARIOの「MUGENドリッパー」をメインで使用していました。
しかし、公式推奨レシピが、
蒸らし不要の1投式であることと引き換えに
豆20g(中細挽き):湯240ml=1:12(本来の黄金比率は1:16)と結構珈琲の量が必要になり淹れる珈琲が高価になるほど悩んでいました。
少ない量の珈琲で濃度がしっかり出せ、かつ簡単に抽出できる「コニカル30」は、まさに救世主です!
妖店長は家では、1杯分が少なめが好みなのでコニカル30を。
しっかり量を取りたい場合は、MUGENを今後使用しようかちょ考えています。
公式にメールしてみました!
と、いうことで超行動派の妖店長。
「コニカル30」が気に入り過ぎたため、
製作会社である(株)シェリト・リンド様へメールで問い合わせを致しました。
以下まとめていきますね。
たらちねの意味と開発者の秘密
たらちね、
これはV60をハリオで開発した村上元専務が退職後に設計したものです。
V30にしてもよかったのですが、古巣に慮ってコニカル30にしました。
お尋ねの「たらちね」は、母のおっぱいにたいする畏敬と
懐かしさから名付けました。
もう一つは、ドリッパーにお湯を注ぐときに
おっぱいを吸うようにお湯を注ぐという思いがあったようです。
要はおっぱいなのですが、最近の風潮からセクハラになるかもということ
さらりと表現しました。
ちなみに、この開発者の淹れ方を添付します。
あとは参考までにポスターも添付します。
私自身が焼き物、とりわけ有田焼が好きなので
さくら、北斎の富嶽三十六景神奈川沖浪裏を
ドリッパーにしました。
今月中に通称「赤富士」が完成します。
いずれもインバウンド、輸出用にと・・・・・
(株)シェリト・リンド 代表 加藤三郎
なんと、V60の開発者がコニカル30の生みの親でした!!( ゚Д゚)
母のおっぱいにたいする畏敬と懐かしさ
ドリッパーにお湯を注ぐときにおっぱいを吸うようにお湯を注ぐ
…「たらちね」の意味もやはり「おっぱい」が由来。
おっぱいドリッパー………ですね
(自分で何を書いているのか途中で意味がわからなくなってきました)
公式推奨の淹れ方
![](https://assets.st-note.com/img/1738583957-ENxnXUk5RITQMh67cfZ31CSO.png?width=1200)
開発者推奨の淹れ方
そして村上達夫様(元HARIO マーケティング本部 専務取締役)の推奨の淹れ方がこちらです!
![](https://assets.st-note.com/img/1738541169-rEeF89RgIkvmlcBLpaS24fh1.png?width=1200)
HARIOのV60フィルターを半分にして使用することも考え設計されたドリッパーということが改めて分かります。
※私はダイソーの円錐フィルターで淹れたのですがピッタリはまりました。
画像の内容を以下にまとめました。
※☆部分は個人的な解釈/解説です。
~V60-02フィルターを半分にする場合~
珈琲粉の量:8g〜13g(中細挽き)
お湯の温度:93℃
☆なるべく細く挽く+高温で抽出することで湯に溶けやすくなりますね。
コク:ゆっくりと湯を置く
ライト:勢いよく撹拌
☆粉1:湯16が珈琲の黄金比率☆
粉08 g✕16≒公式推奨総湯量135mL(本来128g)
粉13g✕16≒公式推奨総湯量公式200mL(本来208g)
➔キリのいいレシピになっていますね。
■粉08gで淹れる場合
①粉の2倍量で蒸らす(00:00-00:30)
08g✕2=16mL
②湯総量の半分まで淹れる
135÷2=67.5mL
③残りの湯半分淹れる
08 gの場合、67.5÷2=33.75
67.5+33.75=101.25ml
④残りの湯半分淹れる
08 gの場合、
101.25+33.75mL=135ml(総湯量)
01:50で淹れ切りが理想。
※スタートの蒸らし時間とゴールの時間以外は、特に推奨指定がないそうです(メールより)
■粉13gで淹れる場合
①粉の2倍量で蒸らす(00:00-00:30)
13g✕2=26mL
②湯総量の半分まで淹れる
200÷2=100mL
③残りの湯半分淹れる
13gの場合、100÷2=50
100+50=150ml
④残りの湯半分淹れる
13gの場合、
150ml+50mL=200ml(総湯量)
02:40で淹れ切りが理想。
※スタートの蒸らし時間とゴールの時間以外は、特に推奨指定がないそうです(メールより)
コーヒー2050年問題
慣れてくると8gでも美味しいコーヒーが淹れることが可能ですので
ぜひ、お試しください。
コーヒー豆の節約になり、sdgsに貢献できます。
(株)シェリト・リンド 代表 加藤三郎
「コーヒー2050年問題」というのを皆様はご存じでしょうか?
地球温暖化による気候変動が進めば、コーヒー栽培に適した土地が大幅に減ることも予想されています。(略)
現在と2050年の地図を比べると、
「気温の上昇」のほか「湿度の上昇」や「降雨量の減少」などさまざまな変化が起こることが表れています。(略)
このまま影響を受け続ければ
2050年にはアラビカ種のコーヒー栽培に適した土地は、
1950年~2000年の平均値と比較し半減すると報告されているのです。
地球温暖化の影響により2050年にはアラビカ種のコーヒー栽培できる土地が現在の約半分になる可能性があります。
コーヒーチェリー自体が収穫できなければ、生豆に精製→焙煎も不可能。
少量の珈琲で、しっかりしたコクのあるコーヒーを入れられるコニカル30ドリッパーは救世主になるのではないでしょうか(≧◇≦)
DEEP27との関係
「フラワードリッパー DEEP27」は、三洋産業様が開発した27度の円錐ドリッパーです。
「なぜ27度?」
①1杯分のコーヒー粉でも十分な濾過層が形成できる
②上からお湯を注ぐスピードと、
サーバーに溜まるコーヒーの抽出されるスピードがほぼ同じになるようにコントロールしやすくなる、
というCAFECが理想とする抽出スピードを維持できる
「どのようなコーヒーが楽しめる?」
よりコクや旨味・甘味のあるコーヒーが楽しめます。
それぞれのコーヒー豆が持つ特徴を最大限に引き出し、
本当に良い、美味しいところだけを抽出します。
2023年09月01日に「DEEP27」が発売。
2023年07月末に発売された「コニカル30」とほぼ同時期になりますね。
2つのドリッパーの関係性は?
シェリト・リンド様からのメールでのコメントを一部抜粋します。
・「コニカル30」は工業所有権があり、実用新案も獲得してある。
・「DEEP27」の三洋産業 中塚茂次社長は、1年以上前から「コニカル30」を知っていた。
……とのことで…関係性については…お察し下さい。
…はい、結構踏み込んだ内容になりました。
次回は、ヤチフォルニア農園公国(珈琲農園)の現在をまとめます!
今日はここまで!お読み頂き、ありがとうございました。
2025年02月04日
「自家成分焙煎 妖珈琲店」店長:外堀 妖