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スクワット警察に正しさはあるのか?-スクワットの深さの正しさとは-

スクワット警察

しゃがみが浅いと通報される昨今。スクワット警察の活動が活発です。

堂々と謎トレを提供するトレーナーやコーチ陣。発信力あるとすぐ炎上します。「有名になるとは馬鹿に見つかること」とは有吉の談。みんな余裕なくてストレス溜まってんだなと思わせるクソリプ欄。ひでえのなんの。

正義を振りかざす人々

まあスクワット警察にはじまり、トレーニング警察が言っていることも一定正しいと思います。だからといって、寄ってたかって叩くのは何とも言えない気持ちになる。個人的にはこういうスタイルのいじめは好きじゃありません。わざわざ「おーい、変なやつ見つけたぞー!!」なんてみんなに知らせる意味はなでしょう。石投げて反撃されねえと思ってるようなやつ。

悪はどこにあるのか

正しくない、目的に対して適切でないトレーニングは存在します。でも、あなたも私も無知だった時もあるでしょう?他者に対して寛容になりましょうよ。

そう思うけど、一方で善意であれ悪意であれ発信力のある人間がクソトレを撒き散らす事で、若者の怪我したりでキャリアが奪われたりちゃんとしたものが広まらないのも見過ごせません。悪意が無いから許されるわけではありません。

どっちやねん。

情報を拾う側もピュア過ぎるだろとも思いますが、まあ初心者からするとフォロワーが多かったり肩書あったりやらで信用してしまうのは分かります。

叩くやつも正しい方向に導いてやれよとも思う。そこまでしてやる義理も義務もないですけどね。

という事で、とりあえず浅くしゃがんでる人にアドバイス。

届かなくても私は叫び続けます。

スクワットは本当に深いほうがいいのか?

深くしゃがむ事でトレーニング効果が高まる

決して浅いスクワットに全く意味がないと言っているのではありません。ただ、筋肉は最大限に伸ばして縮めると筋肥大や筋力向上に対して効果が高い。そして使っている範囲しか鍛えられないのです。なので浅いスクワットだとその少ない可動範囲しか鍛えられないのです。

ただし骨格的に深くしゃがめないこともあるのであくまで無理のない範囲で。

レンジが狭いと高重量が扱える?

たしかに、浅い(レンジが狭い)スクワットでは深くしゃがむ場合よりも高重量を扱うことができます。ただし、その分脊柱や関節に対して不要なストレスが高まります。これは明確に怪我の要因となりえます。

しっかり深くしゃがむ事で重量が適正化され、結果として関節にも優しいエクササイズとなります。

競技特異性があるから"あえて"浅いスクワットなんだ!

スクワットの深さの話になると必ず競技との関連から、「必ずしも深いスクワットである必要はない」と主張する人が出てきます。

競技動作(仮に走る動作)で使う関節角度はフルスクワットほど深くないから使う範囲だけ鍛えてる。競技特異性を考慮しろ!という主張。

なるほど、一理あるようにも思えます。

走りを考えた時に貢献度が大きいのは股関節周辺の筋群。そこを鍛えるためには浅いスクワットより深いスクワットか効果的です。

いやでも、走る動作で使うレンジはこれくらいなんだから股関節の可動範囲も十分では?競技で使う範囲は鍛えられるでしょ。

動作にしっかり貢献させるためには、股関節周辺の強さが必要です。前述の通り筋肉を効果的に鍛えるためには最大伸長、最大収縮が必要です。そのためにはトレーニングで大きく動かす必要があるのです。

浅いスクワットでは関与する動作に関与する筋群が大腿部がメインになります。一方、深くしゃがむと股関節の関与が高まります。

したがって、浅いスクワットでは大腿部は鍛えられても股関節周辺の筋群を鍛えることはできません。

この状態で意識的に股関節を使おうとしても相対的に大腿部の筋力発揮が強いので、走動作のパフォーマンス向上にはなかなか繋がらないでしょう。金が無いと何か思い立っても出来ることって限られるじゃないですか。筋力も一緒。股関節周辺の筋力を養わないと股関節は適切に使えないのです。

動かすイコール貢献じゃないんです。

実はモビリティが低くてしゃがめない

なるほど。しゃがみたくてもしゃがめなかったと。

スクワットのしゃがみは柔軟性だけでなく動作の問題や重心の制御なんかもあるのですが、足首の可動がネックになっていることも多いので足関節のモビリティを紹介します。

帯を使用した腓腹筋のストレッチ

ヒラメ筋ストレッチ

後は股関節周辺、体幹部のストレッチも行いましょう。別noteで紹介しています。

これを読んで人類皆深いスクワットができることを願います。

こちらもよろしければご参考に!


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