ベンチプレス100キロを挙げる road to 100kg benchpress
「ベンチプレス何キロ挙がりますか?」
ここ10年ほどでトレーニング人口は明らかに増えました。筋トレはもはやマニアな趣味ではなく市民権を獲得できたと言ってよいでしょう。
男なら強さに憧れるものです。例外なく誰でも。
強さの基準や指標は多々あります。経済力、学力、包容力、忍耐力etc.
そんな中でも単純な腕っぷしは問答無用。
といっても実際に殴り合ったり取っ組み合いをするわけにはいきません。飲みの席で突如始まる腕相撲くらいです。
平和的な中でのマウント合戦として、力自慢の物差しとなることが多いのがベンチプレス。
「ベンチプレス何キロ挙がりますか?」
私も何回聞かれたか分かりません。
男ならとりあえず3桁(=100kg)
100kgってすごい。子どもにも伝わる大きい数字です。
思い浮かぶ知り合いの中で100kgでベンチプレスをしている人はどれくらいいるでしょうか?数えるほどではないでしょうか?
ベンチプレス100kgは東大卒より価値がある?
ベンチプレスで100kgが上がる日本男性は東大卒より少ないというエビデンス不明な情報があります。
↑これだと1000人に2人(=0.2%)と言ってますが、体感的にはそんなもんかもしれません。ジムに行ってる人の割合がそもそもそこまで高くないのでね。
ただ、私は職業柄割とマッチョの知り合いが多いので、仲いい人で100kgが挙がらない人が思い浮かばないかも。
一方でこの記事によると東大、京大に行くのは同学年の1%、超ざっくり東大は0.5%くらい?だとすると、、、
0.2%(ベンチ100kg) < 0.5%(東大卒)
ベンチプレス100kgは東大卒より価値がある!(そんなわけねえだろ)
そんなこと言い出して、東大卒にベンチプレス100kg挙げられたら生きてる価値が無くなりそうです。実際私の知る東大卒はベンチプレス100kgは挙げられる人ばかりでした。。ということはシンプルに考えると彼らは0.001%のレアさとなります。やば。
ベンチプレス100kgは誰でも挙がる
東大に入るのは誰にでもできるとは言えませんが、ベンチプレスで100kgを挙げるのはほぼ誰でも到達可能な目標設定です。
じゃあ何でみんな挙がらないの?
それはベンチプレスを、ひいてはトレーニングで重量を伸ばす方法論が知られていない、又はそれが実践されていないからです。
トレーニングに関しての無駄な努力
誰しも否定されるのはいい気分はしません。特にそこに時間なり割いた場合だと尚更。
頑張るのは前提。結果が伴うには正しい努力が必要。不適切な努力が結果に繋がるわけではありません。虚仮の一念岩をも通す、それくらいの覚悟を持って行うとしたら可能かもしれませんが、基本は正しい方法で行いましょう。
自身で試行錯誤したい
攻略本は読まずにゲームに取り組むタイプ。お気持ちは分かります。
ただこの記事の内容は取り扱い説明書みたいなもの。チュートリアルくらいです。それすらも読みたくない方はお閉じください。
本当にベンチプレス100kgを挙げたいのか?
100kgは共通単位のただの数字です。努力するに見合う価値があるものなのでしょうか。目的はそれぞれですが、下記に挙げるようなものがだいたいの理由ではないでしょうか。
力を強くしたくてその指標として100kgという数字を使っている
ベンチプレス100kgを到達する過程で得られる筋肉量の獲得など、付随するものを本当の目的としている。(いい体になりたい)
100kg上がりそうな見た目の体が欲しい
スポーツパフォーマンスを高める上で目安となりそうなイメージで言ってみた
力持ちの初級ラインがベンチプレス100kg
知ってる単語と数字がそれだけだった
とにかく100kg
何がなんでも100kg(挙げないと死ぬ)
潜在的なニーズというか実際の思いと100kgを挙げるという目標に乖離があるとなかなか達成しないわけです。実際は数字じゃなくて審美的な問題だとアプローチが違うかもしれません。
例えば、沢山食べて重いものを持ち上げていたらベンチプレスで100kgはすぐに到達できるかもですが、到達するところは本来目指していた理想の姿ではないかもしれないということですね。
また、一般の人が思っているほどにベンチプレス100kgが挙がるカラダというのは筋骨隆々ではありません。
脚が速いことに価値を感じないという友人
脚が速いことは凄いと思います。
世界一速い人間を決めるオリンピックの100m走って花形種目じゃないですか。分かりやすいし、時間も掛からないし。おそらく誰でも走った事はあるでしょうしタイムを把握してる。だからこそ凄さが伝わりやすいですよね。
でも友人曰く
「どれだけ速くなっても車より遅いじゃん」
いや、まぁそうなんだけどさ…。物差しや価値観なんて人それぞれです。
でも、ベンチプレス100kgも似たようなものだと思うのです。
挙げたいと願ってエネルギーを割けば難しくはない。
これが200kgを挙げることが目標となると色々犠牲にする必要があったり、両親を選ぶ必要があるかもしれません。
強くなるためには食え!
沢山食べてトレーニングすることが100kgへのシンプルな道のり。単純に外見や体重を気にしないならガンガン食べてトレーニングすれば筋肉量は増えやすいです。おそらく筋力も筋量も少ないでしょうからまずはここから。食べてトレーニング。
そして胃腸も鍛える。食トレ。食べれないやつは弱い奴。
余剰カロリーを作らずリーンな体を維持したまま筋肉を増やしていこうとするのは非効率です。
ただ思ったほど筋肉が増えるスピードは早くないので急激に増やしても脂肪の割合が多くなってしまいます。体重増と筋肉量の増え方が見合っていない場合は摂取カロリーを増やしすぎないようにコントロールしましょう。
NG 糖質制限やダイエットをしながら行う
急激に難度がアップします。けっこうやりがちですが、ダイエットと重量を追うのは真逆のアプローチです。
体重が減るのは体内の脂肪や筋肉や水分などが減るということです。その中で筋肉を獲得するのは不可能では無いようですが、むちゃくちゃ非効率。ビギナーボーナスというか、過体重の方やトレーニング初心者の方では生じるようですが、微々たるもの。過剰にはならないようカロリーオーバーを作っていきましょう。
筋肉ガンガン増やしながら脂肪が削れるという人がいるのであれば、才能の塊なのでボディビルのコンテストにでも出るといいのではないでしょうか。基本的にはあり得ません。
筋肉があって脂肪が少ないカラダを作るためにはフェーズを分ける
ボディメイク目的で筋肉がありながらも脂肪が少ないカラダを作るのであれば、増量期→除脂肪期というようにフェーズを分けると良いでしょう。そのなかで計画的に負荷を伸ばしていきます。
そのためには回復も重要です。計画なしにがむしゃらにトレーニングをするのは効率が悪いです。
ベンチプレスを伸ばすためのトレーニング法は何が適切?
エブリベンチ、ピリオダイゼーション、分割法、全身法、VBTトレーニング、RPEを基準としたプログラム、SNSを見れば情報で溢れています。何が正しいのでしょうか?
才能のある強い人が選ぶ方法と弱い人が強くなる方法は違う
才能がある人間がベンチプレスを最短で伸ばすなら
仕事はやめる
エブリベンチ(負荷は変動させる)
パワーフォームの獲得(柔軟性、テクニック)
沢山食べてトレーニングする(体重を増やす
疲労回復に影響するので脚のトレーニングなどは行わない
睡眠の確保、ケアなどもしっかり行う
あたりでしょうか。
ベンチプレスのために一念発起して仕事を辞めようとしている方、お待ちください。上記はあくまで才能ある人間にのみ許された強化法です。
一般的な人間が上記アプローチを取ると下記のような問題点が出てきます。
怪我のリスクが高い(壊れる)
中高年には難しい部分がある
トレーニング頻度、時間捻出が現実的ではない
収入がなくなる
才能のない人間がやると普通に怪我します。ベンチプレス自体が出来なくなるような深刻な事態に至る可能性すらあります。
ベンチプレスだけじゃダメ、全身性の原則
トレーニングには三原理、五原則というものがあります。そのひとつに全身性の原則があります。
カンタンに言うと「全身をバランスよく鍛えましょう」という内容です。
トレーニングがベンチプレスに偏ると全身のバランスが崩れて怪我や痛みの原因になります。ベンチプレスだけでなくスクワットもやりましょう。
トレーニングの頻度
週2は行いたいですが、週1でも大丈夫です。
ベンチプレスのフォームの習得
フォームなどの獲得は頻度が多い方が身につきます。ベンチプレスはテクニックの要素は大きいので実技練習の比重は大切です
ベンチプレスは特殊な動作
スクワットやデッドリフトは自然な動作ですが、ベンチプレスは特殊な動作です。
寝る、という点とベンチ台を使う点がポイント。
多くのスポーツにおいて押す動作は肩甲骨と肩が連動して動きますが、ベンチプレスでは胸を張って肩甲骨を寄せたまま肘を伸ばすという動きです。エアーでやると簡単だけど寝ると途端に難しくなります。
なぜ胸を張る必要があるのか?
肩の怪我のリスクを減らすため
大胸筋を鍛えるために
バーの移動距離を短くするために
土台を作るために
アーチを作るように胸を張ります。これがベンチプレスにおける肝の部分です。
効かせるフォームと重量を挙げるためのフォームは一致しない
大胸筋に効かせるフォームのベンチプレスとパワーリフターのベンチプレス、全然違います。目的が違えば動作も変わるということの最たる例と言えるでしょう。
ベンチプレスといっても様々なわけです。
その場合だと高重量は不要!などというつまらない考えもあるにはありますが、生物は生まれた時から死に向かって進んでいるわけです。
高重量を扱うのはロマンなので生きるために必要
ベンチプレスで適切な手幅とは?
81センチラインを基準にして考えるのが一般的です。81センチラインより内側ならナロー、外側ならワイド。
スタンダードは81センチラインに中指が触れる位置。手幅を狭くすると肘の屈曲が大きくなります。つまり、上腕三頭筋の関与が大きくなる。手幅を広くすると大胸筋の貢献度が高まります。
ではどちらが正解でしょうか?
トレードオフになる部分があり、手幅を狭くすると肘の負担が増え広くすると肩と手首の負担が大きくなります。
※ワイドベンチでも三頭筋の貢献度は高い。押す力は左右への出力も摩擦により上方に転換されます。
とりあえず無難に81センチに中指からスタートしてみましょう。
ベンチプレスの基本
・肘を伸ばして胸を張る
ますはここから。
基本の姿勢を作るために必要な柔軟性の獲得
セットアップ
適切なラック位置を把握しておくこともベンチプレスを行ううえでは非常に大切です。ラックアップしやすい位置や正しいセーフティの位置などは把握しておきましょう。
ラック位置が高すぎるのも低すぎるのもNGです。高すぎるとラックアップの際に肩を入れるような動きが必要となる上に、セットの終わりに戻すことができなくなります。
頭の位置
頭部はバーの真下、イメージとしてはバーの真下に目がくる程度が理想です。極端に頭部がズレているとラックアップも難しいですし、ラックに戻す際にも危ないです。
セーフティーはマスト。低すぎるセーフティやセーフティセットなしでのベンチプレスは自殺行為です。また、セーフティの位置は高すぎても適切にストレッチがかかる前にセーフティにバーが当たって負荷が抜けてしまいます。
足の位置
ベンチプレスにおいて足の位置もポイントです。ベンチ台を挟むスタイルでは、内転筋に入って胸に効きやすくなります。また、尻も浮きにくくなります。
一方で脚を広げるスタイルは、左右に振れる人にはオススメです。ベンチ台を挟み込む場合とは違って腹筋はやや入りにくくなります。
ベンチプレスのバリエーション
尻上げベンチ
尻上げベンチの最大の特長は脚の力を伝えられる点にあります。また、ブリッジを高く組める(可動域を潰せる)ため、尻をベンチにつけた状態のベンチプレスよりも挙上重量は上がる傾向にあります。
パワーの大会ではもちろんダメですが、重量を扱う、身体の連動性を養うといった意味ではありかと思います。
なんとなくパワー準拠のルールで競い合いますし(SNSで)パトロールしてる方も多いです。スクワット警察はしゃがみに、ベンチプレスはバウンドや尻の浮きに厳しいけどデッドリフトは床引きであれば優しい世界。
別に普通の人なら胸に付けて肘伸ばし切ればよい気がします。※個人的見解
楽しく優しくやりましょう。他人と比較するなら公式ルールが基準として分かりやすいと思います!
足上げベンチ Leg up bench press
足上げベンチプレスを行う意義は腰の負担を減らして胸、肩、三頭筋を効果的に鍛えられることにあります。
普通のベンチプレスだけじゃ不十分なのでしょうか?脚を上げる事によって下半身の筋肉の動員を制限できること、ブリッジが組みにくくなるので可動域が広くなります。(仕事量を稼げる)
足で踏ん張れないため左右に振られやすく左右差を認識しやすいでしょう。おまけ的にスタビリティに関わる筋群も鍛えられます。
筋肉には繋がりがあり、大胸筋と腹筋は関係していて腹筋が入る姿勢の方が胸に効かせやすくなります。足の位置で腹筋が抜けやすくなったり入りやすくなったりします。脚を下ろすと股関節が伸展したポジションとなり背筋が優位となります。足上げベンチのポジションだと胸への刺激が入りやすくなります。
足上げのバリエーションにもいくつかありますが、
足(膝)を伸ばして床につけるスタイルLarsen Press
足伸ばして台に乗せるスタイル=パラベンチ
足浮かせ(リバースクランチ)
ベンチ足のせ
などが一般的でしょうか。ベンチ足のせに関してはベンチ台の上でブリッジを組んでデクライン気味に行う人もいます。方法としてはあり。(足上げではない)が、ベンチ台が痛むのでパンダジムでは禁止としています。
パラベンチのバリエーション例です。
ベンチプレスの補助種目として、バンドを用いた運動も紹介します。肩甲骨を内転させた状態でバーを上下させる感覚を掴むための運動です。バンドを一定幅に維持した状態で上下させましょう。
まずは100kg目指して頑張りましょう!
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