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【R5建設部門:河川、砂防及び海岸・海洋】Ⅱ-1-2「再現論文」/技術士第二次試験

【問題文】
 重力式コンクリートダムの構造設計において、予想される荷重に対し確保すべき3つの条件について説明せよ。また、ダムコンクリートの配合強度の算出までの流れについて、「圧縮応力」及び「設計基準強度」を用いて説明せよ。

(復元論文は、受講生さんの了解を得て、ここに掲載します)

本復元論文の受講生さんは、問題Ⅱにおいて「C」評価とされました。
当論文について、私は文章表現や構成に問題はないと思います。

しかし、最後の1文がひっかかりました。
この1文に対して、コンクリートダム設計専門家のご意見をいただきたいところです。

本受講生さんは、最後の1文にこだわり過ぎたか、と後悔されていますが、実はこれはこれで問題ないかもしれませんし、問題Ⅱ-2の評価が悪影響を及ぼした可能性もあると思います。

しかし、私なりに調べてみた結果、ダムコンクリートの配合強度の算出までの流れについて「圧縮応力」を用いて説明した資料がありました。したがって、本復元論文はC評価で妥当と判断します。

(注)noteの表示上、項目名を下線で表示できないので、太字で表示させます。また、最後の1文も太字で表示させます。

【復元論文】
1.予想される荷重に対し確保すべき条件
➀転倒に対する安全性
:ダムの堤体が転倒しないように、ダムの重心が堤体の中心線上に位置するように設計する。
②滑動に対する安全性:ダムの堤体が滑動しないように、ダムの基礎部分に十分な摩擦力を確保する。
③圧縮破壊に対する安全性:ダムの堤体が圧縮破壊しないように、ダムの堤体内の任意の点に生じる圧縮応力に4以上の安全率を乗じた値を設計基準強度として定める。
2.ダムコンクリートの配合強度算出までの流れ
➀「設計基準強度」の決定
:コンクリート部材の設計において基準とした圧縮強度を設定する。
②配合強度の決定:コンクリートの配合を定める場合に目標とする圧縮強度を設定する。
③強度の割増し:強度の変動を考慮して、配合強度を算出するために「設計基準強度」に割増し係数をかける。
④配合計算:配合強度を算出するために水セメント比を算出し、単位セメント量を定める。
 なお「圧縮応力」は配合強度を算出するために必要な情報ではなく、コンクリートが受ける圧縮力に対する応力である。
                               以上

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小泉士郎&H|技術士(建設・総監部門)|口頭試験対策|セルフケア
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