なぜ、組織は発酵させる必要があるのか?
企業の人材育成に携わって20年弱。
色々な組織の状態や課題を見て、そして成長や変化を見てきた。
「とにかく研修が必要なんです!」
という”実施することが目的”となっているようなケースもあれば
「この課題を解決するために必要なんです!」
と目的や過程が明確になっているケースもありました。
ただ、どの状態、もしくはどんな企画をもってしても、どうしても「人を変える」というスタンス・ねらい、いや、、、企業側の魂胆(笑)が強くにじみ出ているものでした。
当然、企業は営利組織なので、投資に対するリターンは考えられるべきですし、重要な視点です。「社員を変えたい!」という想い自体は否定できません。それは、私もこの業界で、仕事をさせていただく中で、その会社側の想いに応えるべく、奮闘し、微力ながらお手伝いさせていただいておりました。それがビジネスとなり、私はご飯を食べられていた、といえます。
しかし!
しかし、なのでございます
「変えようとすると、変わらない」ことも多くの現場から見てきた。
人は、そんなに素直じゃない、簡単じゃない
あまのじゃくだったり、変われない理由が人それぞれある
そもそも、人は変化を避けるように作られている(ホメオスタシスの話だが、以下を参照ください)
会社は変えようとするのに、社員は変わりたくない
なんだか無駄だな・・・と
あるいは、変化を提供する側としては、無力感にさいなまれる・・
でも、一方で、成長して見違えるようになった社員、組織のチーム力が補完し合って、柔軟で強いチームになったケース。そんなケース、場面、お客様も見てきた
この違いは何か?
そこに、生物の発酵と同じ様な培養、変化するステップ
もっというと、既存の人材育成の方法ではたどり着けなかった
過激に言うと、通説を覆すようなアプローチにヒントがあるのでは?
そう感じたのが、キッカケです。
1つお伝えすると
「発酵と腐敗は紙一重」なんです
人にとって有益だと「発酵」
人にとって有害だと「腐敗」
あれ?組織でも、何かの基準でハイパフォーマーやローパフォーマーって決めているけど、それって本当なの?ずっとハイパフォーマーなの?上司や環境で変わらないの?
だとすると「変える」って何?必要なの?
結果として「変わったね、成長したね」が自然だし、皆も望んでいるはず。
とすれば、人が育つ環境、自発的に学びたく成る風土、キッカケ、これこそが大事なのではないか?とある人が自分で気づき成長し、それを見ていた周囲も影響を受けて自発的に始める、成長を受けて仕事の領域や頂く仕事のスケールも大きくなっていく。。。
これこそが、人と組織の成長なのではないか?
こういった考えから、『組織を発酵させる』
という考えに至ったのです。
このブログでは、そんな組織の発酵について
・私が実際に目にしてきた、とある企業の「発酵実例」
・発酵のプロから聞いた、発酵と人材育成ってちかーい!話
・発酵と同じ様に人材育成したらどうなった?
といったお話を綴ってまいります。
★2020年7月21日 一粒万倍日の今日からnoteスタート★
組織発酵学 プロデューサー
Brew株式会社
代表取締役
原 佳弘