議論をしない問題解決ツール 「SocialBooster」を開発しました
国会、メディア、インターネットの各地で繰り広げられている議論の多くが数程の働きをしていないと思った事はありませんか?
議論の大半は既に出た結論に至る過程を何度も何度もなぞっているだけです。
今、社会でやるべき事は、打ち付けられた問題の数々を延々と議論する事ではなく、既に出た結論に向けて努力する事ではないでしょうか。
SocialBoosterは、既に出た結論と人々が向き合えるようにし、その結論の目指すところへ進んでいくための非同期協調SNSです。
問題解決における議論の構造
問題解決は議論を経た行動によって達成されます。
多くの議論では問題提起を最初に、方向性を定め、何をやるべきか決め、具体的な計画を構想します。その計画を組織が行動に移す事で提起されていた問題が解決・緩和するのです。
この過程は政策や商品開発、非営利事業等の分野で共通したものです。
SBではそれぞれの過程に名前をつけ、扱いやすくしています。
問題提起はストレスと呼びます。ストレスの本来の意味は単なる圧力ですが、精神的な圧力、社会的な圧力のどちらも扱えるというところからこれを用いています。
方向性の決定はニーズと呼びます。”〇〇は問題である”という問題提起に対して、”〇〇してほしい”と要求が述べられる段階です。
何をやるべきか決める段階はアイデアと呼びます。"〇〇してほしい”という要求に対して、何をするのか”〇〇する”と述べ、要求を満たし、問題を解決する手段を明確にする段階です。
具体的な計画を構想する段階はプロジェクトと呼びます。アイデアの”〇〇する”は抽象的なものであり、実行できる程の情報量を持っていません。アイデアを具体化する段階がプロジェクトです。
プロジェクトを実行するための集団を組織する段階をコミュニティと呼びます。コミュニティはグループよりも意味が広く、企業や政党、非営利法人などにも応用できるためこれを用いています。
ストレスに対して「何を望むのか」に対しての答えがニーズであり、ニーズを「どう果たすのか」に対する答えがアイデアです。アイデアを「どうやって実現するか」の答えがプロジェクトで、プロジェクトを「誰がやるのか」に対する答えがコミュニティです。
ストレス〜コミュニティの五つの段階を乗り越える事で問題が解決されますが、これまで提起されてきた問題(ストレス)が全てコミュニティに到達出来た訳ではありません。
通常問題解決は様々な要因によって阻害されます。
議論の構造化
SocialBoosterは問題解決の進展を阻害する要因を最小化する事で問題解決を効率化します。
皆の意見を集める機能、集めた意見を選別する機能、選りすぐられた意見に更に優先順位を付ける機能、プロジェクトの実行をサポートするコミュニケーション機能等がSocialBoosterに内蔵されています。
皆の意見を集める
問題提起たるストレスを投稿する事が出来ます。
投稿されたストレスは一覧化されます。
”↑”は提案ボタンです。ストレスに対して方向性を提示するニーズを提案する事が出来ます。
”↑”ボタンを介して投稿した場合、ストレスと投稿したニーズとがデータ的に紐付けられます。
複数の紐付けを行う事もでき、投稿をクリックすることで紐付けを一覧する事が出来ます。
ニーズにはアイデアを紐付ける事が出来ます。
アイデアにはプロジェクトを紐付ける事ができ、プロジェクトにはコミュニティを紐付ける事ができます。
この作業にはサイトにアクセスした者なら誰でも加わる事が出来ます。
不特定多数の利用者がこの作業に加わる事で、会議室や閉鎖的なコミュニティでの議論では有り得ない速度で意見を集める事が出来ます。
匿名性の高さや話し合いを紐付けで代替する仕組みにより、心理的な安全性を確保しコミュニケーションにおける負担を緩和しています。
集めた意見の選別
議論では時間的制約と構成員が限られている事から選択肢に限りが出てしまいますが、SBの紐付けは上述の設計上その数に限りがありません。
有用な紐付けがされるなか、無用で不自然な紐付けがされてもおかしくありません。SBにはその紐付けがどれだけ有用であるかを判別するための仕組みが用意されています。
右下にあるハートマークは投票ボタンです。ログインしていれば投票する事が出来ます。この投票はコンセプトに対してではなく、紐付けに対して行われます。
このニーズに対するアイデアとして望ましいものであれば+投票してください。
投票できる上位の紐付け(この場合はアイデア)の数に限りはありません。
ユーザーの投票が蓄積される事でそれがニーズに対してどれだけ望ましいかが数値化出来るようになります。
優先順位の算出
SocialBoosterの最初に表示される一覧は投票などから算出した優先順位順に並んでいます。
優先順位が高い投稿は社会で進展が期待されているものの、その期待に見合った対応が社会でされていない事を表します。
期待の度合は上述の紐付けへの投票ではなく、投稿への投票を元に算出します。
投稿の投票数には紐付けを介した加算が行われます。ニーズであればその下位に紐付けられているストレスの投票数を加算します。全て加算されるわけではなく、紐付けに対する投票の多さに応じて加算されます。
対応の度合は、ストレス〜プロジェクトでは”有用な紐付け”、コミュニティでは”参加者数”を元に算出します。
優先順位が高い投稿は上位に表示されるため、ユーザーの注目を集めます。注目を集めればそれだけ有用な紐付けをして貰える確率が増え、コミュニティであれば参加者が増えやすくなります。
実際に有用な紐付けや参加者が増えると対応の度合が上がるので、優先順位が下がって注目されにくくなります。
このサイクルを繰り返す事で投稿が社会の支援を必要なだけ得る事が出来るようになります。
コミュニケーション機能
SocialBoosterはプロジェクトの実行をサポートする機能があります。
プロジェクトの投稿には吹き出しボタンがあります。
これをタッチするとモーダルが表示されます。
”進捗を見る”からミーティングルームへ行く事が出来ます。
ミーティングルームではプロジェクトの実行に必要な相談ができます。
ここでの発言は紐付けられているコミュニティの参加者にしか出来ません。
プロジェクトをコミュニティ(の参加者)が実行する事によって当初のニーズが満たされ、ストレスが解決・緩和されます。
Google Play
実はGoogle Play にもSocialBoosterがあります。
https://play.google.com/store/apps/details?id=tech.socialbooster.twa
Microsoft Store
まさかのMicrosoft StoreにもSocialBoosterがございます。
https://www.microsoft.com/ja-jp/p/socialbooster/9phk5lm9wk8f?activetab=pivot:overviewtab
集合知
インターネット上でうまく集合知を形成できているサービスを見た事がありません。どれも構造が単純であり、人間の悪しき側面を抑制する構造や、人々の叡智を集約して昇華させる構造を持っていないのです。
SocialBoosterでは議論を封じました。議論は他所のSNSでやってください。SocialBoosterは何よりも行動を重視します。投稿と紐付けによる構造により問題提起が結論に至るまでの時間を最短にし、コミュニティによるプロジェクトの運営をサポートする事で結論を社会に反映します。
SBの応用
SocialBoosterで想定している利用ケースについて詳しく説明しています。
SBと経済
何かと不具合の多い現行経済に対してSBを中枢に据えた新しい経済の仕組みの提案しています。
オープンソース
SocialBoosterはMITライセンスで公開されています!
https://github.com/syuumu200/social-booster
企業、自治体の問題解決にご利用ください
Discord
ご意見、ご質問、開発協力など!
ConceptReactorとの関わり
※この「SocialBooster」は「ConceptReactor」の後継サービスです。
どこがどう違うのかについてはこちらに詳しくあります。