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アロマセラピストになる!と決めた理由

12歳だった私は、「心理学入門」と言う本を読み、心理学に興味を持ちました。

めちゃ高!! うちにあるのも売ろうかな?

そこから、心理学を学びたいと思い、設立2年目の早稲田大学人間科学部に入学します。つまり2期生です。
大学の授業はとても面白かったです。

そこで出会った行動療法(現在は認知行動療法と言います)は、私にとって衝撃でした。
過去を紐解くことなく、現在の社会不適応行動を「行動」から修正し、心まで変えていくという目から鱗の手法。

私は、心理療法の「過去への回帰」が受け入れられず、臨床心理学を嫌っていました。
現在の原因は、常に過去です。しかし、辛い過去があったから不調の現在があるのなら、辛い過去に遡る必要があるのだろうか?と。
辛いから封印したはずの過去を敢えて掘り起こし、そこに向き合うサディスティックな忍耐力が必要だろうか?と思っていました。
少なくとも、私は無理。

行動療法は、現在から未来しか見ない。こんなにポジティブで愉快な心理療法があるなら、私はこれを知りたい。と、大学では行動療法を専攻しました。
そこでカウンセラーになりたいと思ったのですが、当時は臨床心理士や公認心理士などという資格はなく、ただ金にもならない心理学を学んだだけの学生でした。

社会人になり、26歳の時、地域で募集していた「相談員」と言う仕事。
いわゆるカウンセリングをする仕事でした。
OLをする傍ら、夜と土日はカウンセリングの勉強をして、カウンセラーとして現場で仕事をしました。
ただ、その現場は「死にたい」か「●ろしたい」の相談ばかりで、20代の私には過酷で、1年半で辞めてしまいました。

しかしこの途中離脱は、私の心に大きなシミとなり、長い間私を苦しめました。

そんなある日、自分自身が心を病み、どうやら社会人として社会に適応することが難しいのかもしれない、と感じるようになります。
正直、心理学を学び、たくさんの症例を見てきた私が、「この私が?」と言う気持ちがありました。

そこで出会ったアロマセラピー、ベルガモットの香りは、これまでの私の心理学の知識や経験を一気に吹き飛ばし、「解放感」ってこんなに簡単に得られるんだ。「明るい気持ち」ってこんなに簡単に得られるんだ。と、いろんな意味で驚愕で、
天啓のように「アロマセラピストに私はなる!」と思ったのです。

いや嘘です。当時はアロマセラピストという職業すら知らなかった・・・。

でも、「これを仕事にする!」と思ったのは事実。

アロマセラピーは、これまでに心理学の知識や技術なんかを軽〜く飛び越えて、さっと私の心と脳に入ってきて、「おしまい」と、ピリオドをつけて私の不調を改善したのです。
今でもこの時のことを思うと、背筋が震えるくらいの衝撃を覚えます。

そこからの私は、リベンジと希望の生活です。
カウンセラーになるんだ!という気持ちと、アロマセラピストという新しい仕事に就くための勉強は、とにかく楽しかった。

私の解放してくれたベルガモット精油には、酢酸リナリルとリナロールが入っているらしい・・・だから、抗不安作用や鎮静作用があるらしい。
と、何となくわかった気になって、うっかりアロマセラーサロンVert Mer(ヴェール・メール)を開業してしまうのです。ちなみにVert Merは緑の海という意味。

しかし、ちょっと待って。
抗不安作用や鎮静作用があるからと言って、病んでいた私が「私はアロマセラピストになる!」って、ルフィーばりに思ったことって、どうリンクするの?
と、それこそサロンの臨床に立てば立つほどよくわからない。
なぜなら、サロンのお客様は、誰一人としてベルガモットを嗅いで、そのような衝撃を受けている様子がないから。

なぜだ?
っていうか、なぜ私は、あれほど衝撃を受け、衝動的に起業してしまったのか?衝動的にもほどがある。

と、そこから私の精油の探究の旅が始まります。
精油は、私に何をしたのか?
なぜ、あの人には何もしないのか?
精油は、心に作用するのか?心の何を動かすのか?ということに、興味を持ち始めた。

精油の香りは、人によって感じ方が違い、その違いにはその人の潜在意識や深層心理が大きく関わっている。
香りの反応は、嗅覚が獲得した「記憶」「情動」「イメージ」と関係があるが、ほとんどの場合それは「潜在意識」に収められている。
ということは、香りが引き出すものは「潜在意識」そのものなのではないか?
そう思って完成したのが今の「アロマアナリーゼ」です。

アロマアナリーゼというアロマセラピーの手法を作り、アロマアナリーゼを通して、私はこれまで4000人近い人たちの心の声を聞いてきました。
ピュアでまっすぐで、可憐で力強い。
そんな声を聞いて、私は、アロマセラピストという仕事の必要性をさらに強く感じるようになりました。

それはつまり、
私が思う以上に、みんな心に重りを抱えている。ということ。
心は身体と違って目に見えないし、どこまで耐えられるかがわかりません。
壊れる時は、ある日突然です。
壊れそうな人たちをたくさん目にしてきました。
幸い。そんな人たちを救える精油をアロマアナリーゼを通して渡すことができたけど、精油だけでは足りない人もいます。

もっとちゃんと話を聞かせてください。
私は、あなたの話を聴くこともできるけど、あなたの心の声を聞くこともできるはずです。
私に聞かせてください。
この「聞かせてください」は、質問させてください。という意味です。

私は、静かに耳を傾けるだけではなく、積極的にあなたに関わりたいと思っています。
なぜなら、それが私が「アロマセラピスト」になった理由だから。

あなたの本当の声を聞くことができるなら、精油も使います。施術も使います。カードも使います。占いも使います。
もちろん、言葉も使います。

そんなおせっかいなアロマセラピストの私です。
そして、やはりカウンセラーでありたいと思うのです。

そんな暑苦しい、同じ志の人を募集します。


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精油の翻訳家 藤原綾子
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