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第303話:ジャガイモのコロッケ
単なる私信ではありますが、昨年12月頃から再就職先を探していて、今日、ある公立の図書館の内定をいただくことができました。
今年度は4月より時短勤務(週19時間勤務)に切り替えのんびり過ごそうと思ったのですが、前任校の部活の卒業生の妹がテニス部の部長をしていて、その生徒に頼まれ、よせばいいのに7月から部活に出るようになりました。
12時に勤務が終わっても放課後まで待って19時に帰るみたいな生活。週19時間勤務なのに、プラス週30時間のボランティア。それだけで月120時間の時間外労働ということになります。何をやっているんだかと我ながら自分のおバカ加減に今更ながら困惑しているところです。
異常に熱い夏はなんとか乗り切ったのですが、涼しくなるころから疲れがどっと出てくたびれてしまい、「ああ歳だなあ」と実感させられもしました。
過酷な労働と安い給料(笑)、IT化についていく気力もなく、前の晩に作った空欄補充の答えが朝になると思い出せなくもなり、次年度の再任用の希望調査がちょうど疲れ切っていた11月のタイミングと重なったこともあり、その時点でこの3月で教員稼業を退こうと決意しました。
ただ、64歳での転職はなかなか厳しく、何度かハローワークに通い(職安で面接してくれた職員の方が生徒のお母さんだったりしたこともありました)、3回事業所の面接に臨みました。
中には非常に不快な面接もあり、当然不採用の連絡ももらったりもし、なんだか重い気分でこの2ヶ月くらいを過ごしてきました。大学受験に苦労している生徒の気持ちもこんなのだろうと改めて思ってみたりした次第です。
三度目の正直という感じで、やっと図書館に救ってもらいました。
前々から「僕は一年契約だから来年はいないよ」と生徒には伝えてあったのですが、部活の生徒に改めてそう言うと、
「私たちみたいなJKと公然と一緒にいられるのに、その権利を自ら放棄するのはもったいなくないですか?」と言います。
そんなことを面と向かって臆面もなく言ってのけることができるのは、ひょっとしたら僕の教育の成果かもしれません。(笑)
それで、「そう?お前たちってJKだったんだ。じゃあ、JKっていうのはジャガイモのコロッケのことか?」と言うと、
「わー、セクハラ!」と騒いでいます。
辞める前に辞めさせられるかもしれません。
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寒気が入ってきている上に、風が吹き荒れて、テニスコートに立っていると頭の血管が切れちゃうんじゃないかと思うことがあります。
辞める前に死んじゃうかもしれません。
それは冗談ですが、あと1ヶ月半。最後までこの子たちのために頑張りたいと思っています。
寒さ厳しい折、皆様もお身体に気をつけてお過ごしください。
■土竜のひとりごと:第303話