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ヒコーキの着陸研究!ATR72
ツイッターでATR72の着陸研究をしました。
ATR着陸研究: 22t前後の標準的な重さの着陸コンフィグでの姿勢はミッドファイナルで-2.5度(120kt)位。Vrefが110ktで風で5kt位乗ってVappは115kt位になることが多い。高度500ft位から-1~0度に合わせていくと大体この115~110ktに収まっていく。下向いて降りてくることに注目。https://t.co/aClKAinBLn
— Pilot's note (@soratobonz) December 7, 2021
上記ツイートを開くと一連のスレッドでATRの着陸の動画を解説しています。要約すると
ATR72はピッチ0度でも危険な3点着陸にはならない(ただ、普通は上向きになっている)
フレアは、20ftでまずパワー減による沈みを作ることが大事。
沈みを支えた感触で、パワー減のレートを調整する。ここが日によって違うので一番難しい。間違っても20で「カット」してはいけない。カットすると、飛行機1機分の高さから落っこちる。それをピッチ上げでキャッチしようとすると、後輪を叩きつけてバウンスするか、最悪テールをこする。
20でピッチだけ上げるとパスだけが変わって沈みが起きない。高起こし後に落着する危険が大きくなる。ほんの僅かでもいいから、パワーを減を先行させることが大事。
軽い日はジェット機みたいに上向きのピッチで降りて来ることになり、飛行特性がガラッと変わって難しくなる。
強風の日はVrefに風ファクターを大きく乗せているので、コミットしたらしっかり削っていかないといつまでも伸びる。
フレアは伸ばし過ぎないこと。いつも同じ場所につけられるように、5秒くらいがいい。
20で沈みを見て、支える。その時の反応でパワー減を調節しながら10でピッチを0度以上に上げて待つ。そこから引っ張らないこと。
とまぁ、こんなことを他人が飛ばしたヒコーキの動画を見ながら偉そうに考察してきました。
沈みを作って、それをピッチで支えるその塩梅が、重さやスピードや風が毎回変わるために単純に「カットして止めろ」みたいに言えないのが難しいところです。飛行機の世界のあるある「その時の状況に合わせて適切な量を」という身もふたもない話になってしまいます。
「適切な量」を測るには、リファレンスが必要です。
パワーを下げて、沈んだ。それが自分の予測に対して過剰なのか、不足なのか。これがわからないことには、そこから先、パワー減のレートを調節することはできません。
それを知るには「どこを見るか」つまり、フレア中の目の置き所が大事になってきます。以下、これもある動画を元に説明します。ツイッターでは説明していなかったところです。
目の置き所を動画で解説
こちらの動画で、解説してみましょう。
以下、画像は上記動画からの引用。説明のため、筆者が画像に以下の目印を付しています。水平線は青、ピッチの基準としてアイレベルインディケータのラインをピンク、飛行士の目線を緑の十字です。
■100ft
![](https://assets.st-note.com/img/1638872250568-C2hmjJRZZX.jpg?width=1200)
飛行士がどこを見ているかは、この画面で動かないところがどこかを見つければわかります。緑の十字がそれで、目標点標識(Aiming point marker)の少し手前を狙っていることがわかります。
■50ft
![](https://assets.st-note.com/img/1638872443587-W2tQN6Ts9y.jpg?width=1200)
50ftでも滑走路が相似形に大きくなるだけで、ほとんど絵に変化がありません。青(水平線)と緑の距離が変化していないことに注目して下さい。一定の角度で目標に突っ込んでいる時、この距離は変化しません。
■40ft
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