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Pilot's note NZ在住Ashの飛行士論

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NZ在住のパイロットAshによる飛行士論です。パイロットの就職、海外への転職、訓練のこと、海外エアラインの運航の舞台裏などを、主に個人的な経験に基づいて事実と意見を織り交ぜ、毎回…
自分が訓練生だった時に、こんなレポートがあったらよかったな!と思えるような内容を意識しています。自…
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2024年2月の記事一覧

PPLからつづく俺の弱点とは

いやほんとにしんどかったよ。 どのレイヤーで話をするかによって異なるんだけど、一番浅いというか、短期的かつ表面的なところでは、前回も書いたジェット機の速度と高度、つまりエナジーマネジメント。 風の強いNZでATR飛ばしてきたのと、よくできている飛行機のおかげで、3000ftから下の操縦にケチがついたことはなく、割と風が強くても(訓練生の間は20ktの横風制限だから、大した風ではないんだけど)ふーん、って感じで毎回降ろしていた。 問題は、3000ftにちゃんと持ってこられ

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ベースはどこがいいかな

今日はこれについて オーストラリアに来てそろそろ半年が経つ。今はメルボルンだけど、うちの会社はベース間の動きが多いので、今のところ移ろうと思えばどこへでも行ける状態。さて。 それぞれのベースの特徴メルボルン 長所 東海岸を中心に短距離路線(=離着陸多い)が多く、面白い 大きな都会で、便利。日本への直行便(QF JAL)。子供の教育機会が充実 短所 忙しい、深夜早朝便、4セクター、馬車馬ベース 家の購入は厳しい。今の場所(高速で20-30分くらい)だと、1億はする。 オー

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ジェット機に100時間乗って感じたプロペラ機との違い

ジェット機のA320に乗っておよそ100時間。 ターボプロップ(プロペラ)機のATRから移って最も難しいと感じた違いは、やっぱり降下プロファイルとスピードの管理(エナジーマネジメント)だった。頭の整理も兼ねてちょっとまとめてみる。 プロップは運用限界高度が25000ftで、運用限界速度(VMO)は250kt。滑走路から降下開始点(TOD)にVNAVが引いた降下プロファイルは基本的にずっと3度のままで、降下開始したらパワーオンでずっとその3度を降りていけるし、巨大なプロペラ

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