人望が集まる人の考え方
レス・ギブリン
著者はアメリカの心理カウンセラー。人間の本質に関する深い洞察がある。半世紀に渡るロングセラーという事だが心に染みる良書になっている。コミュニケーションで大事なことを沢山のエッセンスから教えてくれる。間違いなく★5つ。
エッセンス
・すべての人は自尊心を満たしたいと思っている。1.自尊心が満たされないと人とのトラブルの原因になる。2.自分が何より大切だと思っている。3.正論を説くよりも相手の自尊心を満たす方が人を動かす。
・相手を重要な存在と見る。1.約束の時間に遅れないといった小さな礼儀を大切にする。2.家族や友人こそ礼儀正しく接する。3.相手に注目する。(相手の間違いを指摘する前に相手が正しいかどうかは大きな意味を持つかと自問する)
・私たちは常にコントロールしている。相手はあなたの行動と態度を反映する。1.熱意のある態度を心がける。2.自信にあふれた態度を心がける。3.意見は堂々と 4.背筋を伸ばして姿勢を正して自信にあふれた歩き方をする。
・自分の最初の言葉と態度が「主音」となる。1.フォーマル、友好的、ビジネスライク、謝罪、すべてが主音になる。2.人々はあなたの自己評価に基づいてあなたを受け入れる。つまらない人物と思うと軽んじられる。3.人は自分の仕事や環境や見解に基づいてあなたを判断する。3.イエスを求める時にノーという答えが返ってくる質問をしてはいけない。
・相手を受け入れる。相手を認める。相手を尊重する。自分から歩み寄る。おおらかな気分で相手が友好的だと想定して自分から積極的に行動する。
・楽しい話をする、相手に自分のことを話すおぜん立てをする。求められた時だけ自分のことを話す。相手の関心事に合わせて「私も同じ」と言って距離感を縮める。相手をからかったり皮肉を言わない。
・相手の自尊心を傷つけずに議論に勝つポイント6つ 1.相手に意見を述べさせる(興奮する相手には「要点をもう一度言って」「それ以外に仰りたいことは」など聞く) 2.答える前に少し間を置く(考慮してもらっていると思う)3.100%勝とうとしない(それも一理あると譲歩) 4.控えめな態度で主張する(私が間違っているかもしれないが) 5.第三者に代弁してもらう(説得に客観性) 6.相手の面子をつぶさない(相手が事実関係を把握していなかったことにする、言い訳をする機会を与えるなど相手に逃げ道を与える)
・他人に作業を手伝って欲しい時はアイデアを求める。1.自分の問題は相手の問題であると感じさせる 2.チーム員に運営方針についての意見を求める 3.依頼するときはもしあなたが私の立場なら成果を上げる為にどんな風にしますかと尋ねる 4.数人の信頼できる人に相談役になってもらいアドバイスを活用する
・ありがとうと言うとき心を込めてはっきりと相手の名前を言う。顔を見る。思いもよらない時に感謝する。感謝することを見つける努力をする
・心のこもった褒め言葉は相手に力を与える。健全な意味で自尊心を高めて行動を改善する。相手がしてくれたことに感謝の意見を述べる。気前よく褒める。相手そのものではなく相手の好意や性質を褒める。
・相手に注意を与えるための7つのルール 1一対一で注意を与える 2.褒め言葉から始める 3.要求する相手の行為に対して注意を与える 4.正しい方法を教える 5.要求ではなく依頼をする 6.注意は一回にとどめる 7.友好的に話を終える
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