「アロマテラピー検定、受けてみよう」と思い立ったので。(独学で1級を受けるまでのお話 )
【はじめに】
「そういえば私って、香りには敏感な方なのかもしれない」
ある日、ふいにそう思いました。
でも敏感に反応してしまうのは、どちらかといったらあまり良い匂いのものではなく。
あれ…ってことは私って、良い匂いにも敏感なのかも!
と、自分に都合よく解釈することに。
そして思い立ち、約2ヶ月ほどの勉強期間を経て、
「アロマテラピー検定1級」
を独学で受験しました。
(スクールに通って勉強する、という選択肢もあります)
ところでこの検定、合格率がかなり高いみたいで…。
だから、
「合格だけ目指そう。とりあえず、受かった、って事実だけがあればいいや~」
と思ってしまえば、ある意味とても簡単な気がしました。
でも、スクールに通わなくたってテキスト代、香りテスト精油代、文房具代などなど、費用はかかります。
それを無駄にするのは、やっぱり悔しい。
でもそれよりもっと、自分のモチベーションにつながったのは…
公式テキスト、つまり勉強そのものが、とっても面白かったから。
そこでどのような準備をしたのか、私なりの勉強法や、試験当日のドタバタなどを、書いてみることにしました。
※これはあくまで個人的感想です。状況などが違うこともあると思いますので、あくまでもご参考までに。
(詳しいことは、「公益社団法人 日本アロマ環境協会(AEAJ)」の、公式ホームページをご覧ください。)
【検定について、ざっくりと。】
この他、独学で勉強する際、
まず最低限、購入が必要だと思われるのは…
1 公式テキスト&問題集(各一冊)
2 香りテスト対策用の精油セット
です。
届いてすぐ、ウキウキしつつ、まずはテキストを読みました。
すると…
なんか、オシャレな雑誌を読んでるみたい!
アロマクラフト(クリームやスプレーなどを作る)のレシピも色々載っていて、ふむふむ、と、楽しく読めました。
【勉強編…最初にやってみたこと。】
さあ、勉強を始めるぞ…と、私は張り切って、単語帳を用意しました。
精油のデータなどを覚えるためです。
けれどこれは…
失敗でした…。
何時間もかけて頑張って書いたのですが…なんかもう、覚えにくいったら。
やっぱり単語帳は「単語」を覚えるものであって、今回、私にとっては向いてなかったみたいです…。
そんな、もたもたと回り道をしている間にも、とりあえず私は、問題集は解いていました。
案の定、分からない問題だらけ。
そりゃそうだ。
でも、全然解けなくても、問題集はどんどんやってみた方が良いような気がします。
なぜなら、どこをポイントに勉強すれば良いのかが、かなりはっきりとわかってくるから。
あまり意地悪な問題は無い、と噂には聞いていたのですが、実際もそんな印象を受けました。
結構早い段階で、
「これは…もしかしたら合格だけだったら、多少点がとれなくてもいけちゃうかも…」
と分かってしまいました。(点は80%とれれば良いらしい)
なので、
「よーし、じゃあ、満点合格をめざそう!!」
と、気持ちを切り替えました。
(ちなみに私は、決して優秀ではありません。むしろ勉強は苦手なほう。やさしいテストで、興味のあることの勉強だからです。興味って大事…)
【そして、次に用意したのは。】
ノートとフリクションペン(こすると消えるペン)、それに、赤い透明のシート、インデックス付箋。
ちなみに「ほぼ日ノオト」は、目にやさしい掛線で特許もとっていて、しっかり開いて書きやすく、オススメです!
【ノートの書き方】
ペンは黒、青、ピンク、水色、時々みどりです。
ノートに黒で縦線を引いて区切り、まとめた文章を青で書いて、覚えたい言葉をピンクで書いて…
赤いシートをのせると…
このように隠れます!
フリクションペンは間違えてもすぐに消せるし、消しゴムのようにカスがでないし…とても便利でした。
(フリクションペンは熱で消える性質があるので、絶対に消えてほしくない文を書く時にはご注意くださいね。私の場合は、勝手に消えてしまうことはありませんでした。)
このノートを作成し始めてから、どんどん楽しくなってきた私。
でも、少し不安なことが…。
「ノートを作ることに労力を使いすぎて、勉強が間に合わなかった」
という話を聞いたことがあったからです。
確かにそれじゃ、本末転倒…。
【なので、私のとった作戦は。】
ノートを作り始めた時期は勉強を始めて少し経っていたので、まだまだ頭には入っていなくても、どこを重点的に覚えれば良いのかくらいは分かっていました。
最初から作っていたら要領をつかめなくて、もしかしたら作り直していたかも…!
私は、精油のプロフィール(成分などのデータ)は、ノートの後ろから植物の科ごとに分けて書き始め、その他の項目は前から書きました。
全体的になんとなく書きあがると、少しずつ足りないところがみえてきます。
そのときは作っておいた「余白」の部分に足します。
余白、作っておいてよかった~!!と、過去の自分に感謝…!
それから、途中で感じたことは、
「全部書きあがってから覚えればいいや」
というのは、ちょっと危険!ということ。
それをやってしまうと、何かの都合で勉強時間が取れなくなった場合、試験直前にかなり焦ることになるからです。(私の場合、ただ書いただけでは暗記できないので)
全項目を、とりあえず少しずつでも覚えておけば、万一何かあっても、それまでの勉強で合格だけは目指せる可能性が高くなると思います。
【香りテストの練習】
香りテストの練習は、私はちょっと苦労しました。
似たような香りが数種類あって、その時によって、感じ方も違ったりしたからです。
とりあえず、精油の種類を見ないようにし、クイズのように当てる作業を、毎日とにかく繰り返しました。
(これは、早めに始めたほうがいいかも、と思いました。やりすぎると鼻の奥がスースーしてきて、正答率も下がってくるので、一日にそんなにできないからです)
***
そんなこんなで、二か月ほど。
どこに行くにもノートを持参し、合間を見つけては勉強してきた私。
そしてついに…
試験当日です!
インターネット試験なので、自宅のパソコンの前にスタンバイ。
朝からドキドキです。
「動作環境確認テスト」を何度も受け
(ホームページ上で受験者が事前に行うもの)、
注意事項を何度も読み
(ブラウザの戻るボタン、×ボタンを試験中に押してしまうと、もうおしまい!です。受けなおしは出来ません…!!恐怖!)
本番まで、落ち着きなく過ごしました。
(14時から14時20分の間に、自分のタイミングでスタートすればよい、というシステムには、安心感がありました。)
そしていよいよ…
試験スタート!!!
まずは、香りテストです。
急いで開封。
くんくん、くんくん…
「あれっ?!?!…わかんないかも?!?!」
一問目からつまづいて、一瞬パニックです。
同じ植物の精油でも、香りが違う印象の場合があるとのこと。
「どうしよう…でも、とりあえず…これっ!」
と、第一印象で回答。
「気をとりなおして、がんばろう。」
その後、快調に答えていると…
ガチャ…ガチャガチャ…バタン。
その時間は、たまたま家族が、おなかをすかせて帰ってくる時間だったのです。お昼ご飯は用意しておいたので、万全です。
「お味噌汁、あっためてね~」
そう声をかけました。
家族には事前に言ってあったので、無言で隣の部屋に行ってくれました。
…でもちょっと、集中がそがれたな。
「気をとりなおしてがんばるぞ」
そして、とりあえず駆け足で全問解きました。
あとは、うっかりミスがないかどうか、見直しです。
香りテストも、何度か嗅いだらわかりました!
「よし、70問もあるし、急いで見直しを…」
するとそのとき、パソコンの横の家電が、
チャ~チャ~チャ~チャ チャ~ラーラ~
と、けたたましい電子音で「きらきら星」を奏ではじめました。
(ウソでしょ?!なんで今?!…でも留守電にしてあるし、ここは無視だな)
そう思っていると…
『もしもし~ワタクシ○○の○○ですけれども…』
(げげっ!!めっちゃ大事な電話…ううう…もう………仕方ない、でるか!)
「はい、もしもし、○○です…」
要件はすぐ終わりました。
パソコン画面の右上のカウントダウンは、あと残り5分ほど。
そのとき、隣の部屋から
「あっ」
という声が。
「今度はなんだ?!」
何事かと思っているとドアが開き、家族が忘れていたらしいお味噌汁をつぎに出てきました。
気をとりなおして…
集中…
…
集中
…
残り、3分。
「ひえ~~~見直し、間に合わん!!」
70問あるので、最初から慎重に見直ししていると、意外と時間がない…!!
二か月前からずっと目指してきたこのたった35分間に、なんでこうもいろいろあるかな…と、もはや笑ってしまいました。
そして、ニヤニヤとした顔のまま、残り1分を切りました。
「どーしよ、どーしよ……」
うーー。もう、いいや!
ポチ。
送信ボタンを押しました。
残り30秒くらい!!
セーフ!!!
(自分で送信できなくても、それまでの回答は時間切れと共に送信されるそうです。でも怖いので押しちゃった…)
そして…
次の瞬間、画面上には…
「合格です」
の文字が…!!!
わーい!!
(贅沢を言うと、ドラムロールみたいに、発表までにちょっとだけ余韻が欲しかったかも…)
自分なりの手ごたえでは、たぶん満点だったはず…。
やったーー!
(自分の得点や問題は教えてもらえないようなので、多分ですが。自己満足ですみません!)
とにかく、ホッとしました。…あー疲れた。
合格証が、ひと月くらい後に配送されてくるそう。
【おわりに】
今回試験を受けてみて、勉強が本当に楽しかったこと、自分がそういう気持ちになれたこと、精一杯頑張れたことを嬉しく感じました。
アロマテラピーの世界では、これはほんの入り口に過ぎず、もっと本格的に目指すつもりなら、色々な資格があります。
せっかく始めた勉強、止まるのはもったいないなぁ、と思うので、次の段階はどうしようか…と考えています。
それには、時間や資金もかかりそうなので、慎重に考えていきたいなと思いました。
こちらのサイトに、詳しく載っています。
先日、こちらにも行きました。
建築家の隈研吾さんのとても美しい建物です。アロマのワークショップにも参加できます。
ヒノキの香りが立ち込める中、貴重な精油の香りも楽しめ、とても素敵なスペースでした。
最後まで読んで下さり、ありがとうございました。
【追記】
その後、色々と考えたのですが、アロマテラピーアドバイザーの資格と、ハンドセラピストの資格をとることにしました。
今ここで立ち止まってしまうと、せっかくとった検定一級も「ただ持ってるだけ」になってしまう気がしたからです。
でも…資格をとったり、維持するのにはアロマテラピー協会の年会費を払い続けなければならず、正直迷いました。
そんな中参加したアロマのイベントで、講師の先生に相談したところ、
「自分はアロマテラピーに出会って人生が変わった。最初はゆるい坂道にボールを転がすようでいいから、ゆっくりとスタートして、色々なことにチャレンジしてみたら」
というようなアドバイスを頂きました。
その先生の働く姿が楽しそうで、眩しくて…!
私もやってみよう!という気持ちになりました。