15、羊のスタックドヒールで乾杯を
99匹のうちの1匹
羊が積み重なっている。
人間が、積み重なっている。
他人の口から出た汚濁が僕を包み込んでいく。外側から、僕は汚濁になる。そうして積み上がった僕は結局、革であった。仲良しこよしみたいな僕は僕と、君の体裁と欲望の一部になると誓ったのだ。
だれかの欲が、僕らを蝕んでいく。
どうでもいいよって、言ってくれればいいのに。
言葉が消えていく
僕の目の前から。
感情の暴力性が カラダを巻き込む希死が 流浪の流れに沿ってバラバラに落ちた。吐いた言葉は掠れて、吸い込む息は逆流した。こんなにも呼吸がヘタだなんて、ずいぶんとアホらしい。感触は変化し、好きだけを食べていけるほど、楽じゃないよ、ニンゲンは単純なようでちっとも単純じゃない。複雑怪奇。
冷めたコーヒーを口に運んで、また風に吹かれる。もう僕の言葉を誰かは憧れた括りに入れては来れないけど、それも、きみだってその括りに入ってないよ。歴史を重ねて今も、だれも、あそこに入ることは、できないよ。
言い訳
新鮮さを求めるならば、君が、未来に行けばいい。
さよならしたまま いってくれ
僕は今日、失った呼吸を思い出す。
乾杯
いまだけ全てを忘れ、サッカーでもしようよ