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18、夏終わらんが、そっちはどう?

 99匹のうちの1匹


夏草を抱えたまま夜空を見上げて、星を掴んだ。

きらきらと熱を持った金星が、火星が、ぼくの首を引き裂いて、余熱をはらむ。
この道中の湿気が、君にはもう届かないこと。吐き出した煙は辺りをぼんやりとさせ、暑さでダメになった頭を、そっと、肯定する。肯定なんかいらないのに、不健康なまま、熱でうなされる夜に今日も身を落とす。

夜を待って、銃声で年を越したい。
ずっと燻ったままの思春期で。 羞恥を晒す。

画像数の足りない視界で口を開くのはあまりにも愚かだけど、愚かなぼく、止まらない口を開けっぱなしで、朝の蒼さを詠いたい。
初めましてを一生、愛していたい。


 あ い う え お

に込めた、感覚を理解したい。
個人差なんて都合の良い魅力を壊したい。

いつまでも春先、ライ麦畑で。
僕は旅をしてるからいつでも会えるよ。




夏が終わったら、また。

そっちはどう?