野良猫

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こんばんは、寒くなってきたね。
君はいつも大変そうだね。朝はいつも起きてすぐに駆け足で家の中を回る。聞き耳を立てていると君はすぐどこかへ行ってしまう。次に君と会うのは大抵陽が落ちてからだよ。今のようにね。せっかく太陽がほんの少しでも暖かくしてくれているのに、それを受け取ろうと思わないのかい？私は太陽が気に食わないからそんなことは思わないが。奴は加減を知らない。ちょうどいい気温なんてすぐに通り過ぎる。全く、何年太陽をやっているんだ。
いや、そんなことはどうでもいいんだ。私は最近の君の顔つきが冬場の太陽のような弱々しいものになっていると言いたいんだよ。かつてはよく私と遊んだものだけれど、最近はめっきり。そんなもの、私が面白くないんだよ。私にはよく分からないが、君は誰かに飼われ始めたのかな？飼い猫というのは大変だよ。私は生まれてこの方ずっと野良だけどね。
だから今日は、これだけを言いに来たんだ。
どうだい、私と一緒の、野良にならないかい？