身体の声を聞け
2021年も残すところあと一日となってきました。そうなってくると、僕もなんだかしんみりと一年を思い返してみたりし始めます。なんとなく、毎年。それはまぁ明日に回すとして、今日はそんな一年の中でも特に印象に残ったことについて書いてみようと思います。
とにもかくにも、健康管理に目覚めたことが最も大きなことでしょう。noteでも夏以降たびたび登場してきたダイエット話からもそれは滲み出ていたと思います。そのダイエットも含めた、自分自身の身体の調子に目を向け始めたのでした。
きっかけは、一枚の写真。
これをこのnoteに載せられないのが歯がゆいのですが、もう恥ずかしすぎて理性がブレーキをかけるのです。載せたら面白いんだろうけども・・・。
その写真というのは、妻が僕のスマホのLINEに突如として送ってきた写真です。そこに写っていたのは、僕でした。ある日ある時の僕。いつの間に撮られたものか全く気が付きませんでした。盗撮されっぷりが怖い・・・。
ソファに寝転んで、ゲームをやっている僕。夏だからTシャツ姿です。そのTシャツの裾がだらしなく持ち上がっていて、腹が見えています。ぽっこり膨らんだ、たぬきの置物みたいな腹。叩けばさぞや『ポン』と良い音がすることでしょう。
二度見ならず、凝視しました。
思わず同じ部屋にいる妻に向けて「なにこれ」と呟くと、妻は一言、
「これが今の現実。目を背けるな」
と冷たい目をして言い放ったのです。
なんだか物凄くショックでした。別に自分自身のルックスに自信があったわけではありません。むしろ自信を持ったことなど一度もないのですが、しかしこれは一体誰だ?と、不可思議な、そしてとても醜い妖怪を見た気持ちと、けれどそれはまごうことなく自分自身の姿なのだという揺るがない事実を知ったこととが同時にせめぎ合い、悶絶したことを覚えています。
確かに、その写真に写った自分の姿を目の当たりにする前の段階から、様々な『身体の不調』を感じ取っていました。例えば、疲れが取れない。早く寝ても、翌日までどんよりとした疲れを引き摺っています。テレビのCMで良く見る、ビタミン剤のアレです。実際にそんなビタミン剤に頼ってもいました。けれど効果はあまり感じませんでした。
あとは、動きが悪い。
それはそのはずで、体重が増えていたのだから当然の結果です。
仕事柄、そこそこ重い荷物を持って階段を上り下りするのですが、とにかく身体が重くてすぐに息が切れていました。持久力も落ちているように感じていました。運動不足なのは分かっていたのに、それに目を瞑って、帰宅してはソファでゲームをする毎日。
それから、食事に関しても。これは妻を責めるつもりはないのですが、毎日頑張ってくれて美味しい晩御飯を用意してくれていたので、とにかくご飯がすすみました。加えて、お昼ごはんはその日の気分でコンビニ弁当やら定食屋やら牛丼やらハンバーガー、エトセトラ・・・。
とにかくまあ、古今東西のあらゆる美味いものを気の向くまま食べていたのです。それでストレスを解消していました。
典型的ですね。苦笑を通り越して、失笑。けれど、こういう生活を送っておられる方って結構多いと思うんです。だって、色んなところで色んなものと戦っている現代人にとって、やっぱりどこかで気持ちの緊張というか、タガみたいなものを外さないと、とてもじゃないけどやっていけませんよ。ここ数年、飲み会なども出来なくて、発散させる機会が皆無で。
話を戻します。
とにかく、僕はそんな日々を送り続けた成れの果てを突き付けられて、とにかくエンジンがかかったんですね。そうです。それはもう、もの凄い爆音を上げて、怒りのエンジンが始動したんです。むしろかかるのが遅かったほどです。
* * *
妻も同じように、意識を変えてくれたようでした。食事に野菜を増やしてくれて、肉も鶏肉にしたり、低カロリーのものを選ぶようになりました。口には出さないけれど、「食べ過ぎを注意しなかった」という負い目を感じているようで、それ以降僕がごはんをお代わりしようとするのを阻止するようになったのです。
僕自身も、まずは昼ご飯を見直しました。コンビニ飯は変わらずですが、サラダやサラダチキンを食べるようにしました。結構スタートから極端でしたが、でも今までさんざん脂っこいものや塩分を取りまくっていたから、それぐらい極端でもいいやと思いました。
サラダだけ、とか、プラスサラダチキンなんてランチを一か月続けました。それが一か月続いた時点で、はっきりと自分の本気度を知ることができました。今回は本気だぞ、と。これが人生最後のダイエットだ!という覚悟。
ひと月でまず4キロ近くが落ちました。
それがとても嬉しかったし、体調も良くなった気になりました。実際、疲れを引き摺らなくなったように思います。
7月から8月、夏真っ盛りでした。夏バテするどころか、なんだか体中から毒素が抜けていくような感覚がありました。気のせいかもしれないけど・・・。
そうこうしているうちに、妻がオートミールの情報をもたらしてくれました。「オートミールを米化すると食べやすいし、食物繊維が取れて良いらしいよ」と言うので、さっそく取り入れてみました。
最初はオートミールの雑炊。これはまあ、保温ポットにオートミールとお湯を入れて、お茶漬けの素を入れただけなんですけど、それを一か月以上食べてました。お昼はこれと野菜ジュースのみ。
その頃には胃も小さくなったのか、それだけで腹が膨れます。
夜も必ず野菜を使ってもらい、そして米を食べない生活を続けました。
そして、並行して、運動。
ゲームの、リングフィットを始めました。ソファに寝転んでやるゲームではなく、筋トレをするゲームです。
週一でランニングも始めました。
この、食生活の改善と継続した運動をとにかくやり続けました。
そしてかれこれ半年が経とうとしています。
気が付けば、自然とカロリー計算を頭の中でできるようになり、一日の摂取カロリーを運動の消費カロリーで相殺しています。体重をコントロールできるようになったと思っています。
身体の声を聞く、といったら大げさだし眉唾物かもしれませんが、調子の良し悪しを敏感に感じ取ってその日の食事内容や運動のメニューを考えている自分がいます。そのおかげで、風邪もひかないし良く眠れるようになったように思います。
現在は、昼ご飯に納豆を必ず食べます。タンパク質も取れるし、食物繊維も取れるので、重宝しています。そしてオートミールおにぎり。一か月以上毎朝作り続けて、ふと気が付けばめちゃくちゃおにぎりを握るのが上手くなりました。握れなかったのに・・・。変なところで技術が向上しました。
妻に衝撃的な写真を見せられた日から半年。体重は14キロ落ち、体脂肪率も10パーセント以上減りました。
ここまで来たら、もう半年前には戻りたくないです。決して順調ではなかったダイエット。全てを書けなかったので、本当に苦しい時期もあったのだということを記しておきます。イライラしてしまった時もそれはそれは多々ありました。
だからこそ、そのときの辛さを思い知ったからこそ、強く、この健康を維持していきたいと思うのです。
エンジンをかけるきっかけを与えてくれた妻には心から感謝するとともに、これからも妻のためにも自分の健康には注意を払っていかなければと改めて思います。
そしてまた、改善してくれてありがとうと、自分の身体も言っている気がしています。不摂生は自分で自分の身体を痛めつけているという事実に、できるだけ早く気が付くことが出来て良かった。
これが僕の、エンジンのかかった瞬間でした。
2022年もまた、なにかのきっかけで、なにかのエンジンがかかると良いな!!
サポートの程、宜しくお願い致します。これからも、少しでも良い作品を創作して参ります。サポートはその糧となります。心に響くような作品になれば幸いです。頑張ります!