できる人ほどストレスチェックを活かしている
皆様はストレスチェックを毎年受検いただいているでしょうか?(実施義務のない事業場もあります。)
「ストレスチェックを受けることがストレスだ」
と思われる方や、
「受検する意味が感じられない」
という方のお声をよく聞きます。
このご意見はストレスチェックを活かせていなければ素直な感想でしょう。
私は企業で多くの方と面談をする中で、仕事のできる人ほどストレスチェックを活かしていることに気付きました。
今回はその考え方の一部をご紹介いたします。
ストレスチェックの本来の目的は自己点検
コロナ禍となり、ご家庭や職場、お店などいたる所で検温されるようになりました。検温するだけでは感染を防いだり、症状を治すことはできません。
では、なぜ検温するのでしょうか?
これはコロナウィルスに対して【体調を把握する】目的があります。
検温して「発熱」であれば、医療機関や保健所への相談が必要になります。「平熱」であれば、新規感染しないように感染対策が求められます。
話を戻して、そもそもストレスチェックをなぜ受けるのでしょうか?
それは【ストレス状態を把握する】ためです。
検温と同じで、健康な方は新たにストレスに悩まされない対策、つまり日頃のリフレッシュなどのセルフケアが必要です。
もちろん、高ストレス状態の方は、早期に専門家への相談が必要です。相談をしなかったことで重篤化し、休職や離職せざるを得ない例は後を絶ちません。
体調管理はビジネスにおける基本中の基本
太っている人を「自己管理能力の低い人」と評価する人は一定数います。私はその一面だけを切り取ってステレオタイプ化することは適切ではないと考えますが、体調管理は自己管理能力の重要な要素の1つであることには違いありません。
体調管理ができていないことによる弊害の1つは、仕事のパフォーマンスが下がることです。
ビジネスシーンではハイパフォーマンスな人材が求められることは当然ですが、パフォーマンスが期待を下回ると信頼を損なうことになります。
特にメンタルヘルスは仕事のパフォーマンスとの相関が強いですから、ストレスチェックを活用しないことで体調管理を怠るという状況は避けなければなりません。
できる人はストレスチェックを活用している
ストレスチェックは大きく3つの項目に分かれています。
A.仕事のストレス要因
B.心身のストレス反応
C.周囲のサポート
A.仕事のストレス要因
仕事上のストレスの原因を数値化します。
つまり、職場の課題を表しています。
業務は常に改善し続けるものだと考えると、ストレス要因を職場の実態と合わせて解釈することで大きなヒントを得られます。
B.心身のストレス反応
健康状態を数値化しています。
個人結果はまず最初にここを見るべきです。あなたが今、精神的に健康であるか否かが評価されているのです。先ほどの検温と同じで、しっかりと自己点検結果を確認しておきましょう。
C.周囲のサポート
上司・同僚・家族や友人といった主要な人間関係を尋ねられます。
仕事に情は必要ないと孤高に戦うビジネスパーソンもおられますが、周囲のサポートを得られる関係を築けているかというのは「脆弱性」と関連します。
強いビジネスパーソンになるには上手く周囲に頼れる能力も必要です。
おわりに
ストレスチェックは単なる心の健康診断に留まらず、仕事に活きる大切な情報が詰まっていると見ることで、その活かし方が見えてくるのです。
1年に1回の貴重なストレスチェックを是非活かしてくださいね。
もしストレスチェックの医師面接を受けることによって会社に情報を伝えられたくないと言う方や、日頃のセルフケアについて聞いてみたい方は、ストレスチェックに詳しいメンターへの相談がおすすめです。
あなたの周りの大切な誰かが悩んでいたら、メンターへの相談を提案してあげてください。
株式会社ソラハルのメンターギフトでは、『身近な誰かを想う気持ちを贈り物に』をテーマにサービスをご提供しています。
現在、法人様向けサービスを先行して提供しています。一般の皆様に御利用いただけるサービスは今春より提供予定です。どうぞお楽しみに!
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執筆者
中井裕規 (公認心理師、精神保健福祉士、産業カウンセラー)
大阪心理カウンセリング喜び 代表
ソラハルメンターギフトのメンターとして個人のメンタルヘルスから心理的安全な組織づくりまで幅広いクライアントの課題に寄り添うプロフェッショナル
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参考
厚生労働省 こころの耳 こころの耳:働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト (mhlw.go.jp)
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