123.わたしの運命を探して
はい、203号室の南雲あかりです！
今朝、起きたら、目覚まし時計が鳴りながら金粉をまき散らしていた。
何これ！
目覚まし時計を振ると、中から金属の粉のようなものがバラバラと出てくる。
うむ。壊れたか…
時計が壊れる時、それは何かのお知らせなのだ。
それは、きっと決して悪くない知らせ。
館山市、那古海岸に来ました。
昔、ここに遊びに来たんだよなぁ。
足元に落ちている貝殻を耳に当ててみたけど、やはり何も言わない貝殻。
ゴーって聞こえる音は、自分の体の音なんだってね。
知ってました？
あっ！打ち上げられた桜貝を発見！
あれは、12歳の時のこと。
「迷子のお知らせです。白のＴシャツにベージュの短パン、赤いキャップをかぶった6歳の男の子」
あの時の名前…
なんだっけ。
あぁ、思い出せないや…