訪問先で堂々と上座に座っていた新人営業時代#社長の失敗談
こんにちは、soraプロジェクトの樋口です。
前回のnoteで学生時代の失敗談について話したところ思っていたより反響が大きかったので、今回は私がsoraプロジェクトに入社したばかりの頃、営業部を立ち上げ、一人で営業をしていた時のことを振り返ろうと思います。
右も左もわからないまま営業部を任された私ですが、当時は上司がいるわけでもマニュアルがあるわけでもなく、ビジネスマナーや営業について何もわかっていませんでした。
お客様の会社にお邪魔させていただいた際には堂々と上座に座ってしまい
「樋口くん、そこは上座って言ってね。そこに堂々と座る人はあまりいないかな」と言われたのは苦い思い出です。
あの頃はまだ若かったというのもあり、可愛がってもらえた部分もありますが、それだけではうまくいかないことの方が多かったです。
今回はその中でも印象的だった二つの出来事をお話したいと思います。
本音と建前
冒頭でも少し話したように、営業部を立ち上げたばかりの頃は私には上司がおらず、ビジネスマナーや営業の仕方などを教えてくれる人がいませんでした。とはいえ、会社の売り上げを作らなければならないので、とにかくお客様に「会う」ことをしていました。
営業についても何もわかっていない私が最初に始めたのは、既存顧客への訪問でした。
お世話になっているお客様を訪問し、状況をお伺いしたり、契約をご継続いただけないか交渉したりしていました。
そんなある日、非常にご贔屓にしていただいていた会社の社長さんから一緒に食事に行かないかと誘いを受け、行くことに。
そこで、こんなことを言われたのです。
営業未経験の方でも気づくと思いますが、これはいわゆるイエローカードです。
御社にお願いしたいけど、他社の方が魅力的だからなんとか同じぐらい頑張れないか?
本来であればこれを聞いた瞬間、このような解釈をして、なんとか対処法を考えなければなりません。
しかし、当時の私は言葉をそのまま受け取り、「そうか、このお客様は弊社のことをすごく大事にしてくれているんだ」と思ってしまっていたのです。
経験の浅さが仇になっていますね。
言葉を素直に受け取りすぎて、相手が本当に言いたかったことに気づけなかったのです。
結果的に数ヶ月後、解約の連絡をいただき、私はこの時始めてことの重大さに気づきましたが、手遅れとなってしまいました。
わざわざ東京から福岡まで来ていただいて、サービスの改善意見もいただいていたのに何もしなかった私に完全に落ち度があるのですが、言葉の裏を読むって難しいなと痛感しました。
営業をする上で、本音と建前の解釈には気をつけなければなりません。
本心で言っているのか、あることをお願いしたいと思っているから遠回しに言っているのかの判断がつかないと痛い目をみると学んだ出来事でした。
正しさが全てではない
もう一つ印象に残っていることは、ある企業さんと契約書について議論になったことです。
ある日、契約書を締結した後で内容の修正の依頼を受けたことがありました。
今思えば素直に訂正をしていたら良かったのかもしれませんが、当時の私はなんとしてもこの売り上げを作りたい一心で、頑なに訂正は受け付けないことを主張。
結果的に先方が「今回はこの契約書のまま進めましょう。」
と言ってくださり落ち着いたのですが、その後その会社との取引は長くは続きませんでした。やはり、一度揉め事が起きてしまうと追加発注などはしにくくなりますよね。
私は、今でもあの主張は正しかったと思っています。
契約書を結んだ時点でそれは修正が効かないものですし、後から修正ができたら意味がありません。
しかし、自分の感情で正しさを突き通そうとすることは時に失敗にも繋がるのです。
今の私なら、相手の気持ちやその時の状況を理解し、適切な判断を下すと思います。なぜ修正をしたいのか、どの部分が納得できなかったのかを聞き、お互いが納得するものにできれば契約書の修正にも応じるでしょう。
正しい意見を突き通すことよりも、結果的に相手方と良好な関係を築くことのほうがどちらのメリットにもなります。
あの時の私は、正しいからという理由で相手の気持ちなどを考えきれていなかったのではないかと思います。
正しいことは大事です。
ただ、その正しさを突き通すことは今後相手との関係を崩してしまわないかを考えられると良いですよね。
これは、中長期的にみて何が適切な判断なのかをよく考えたいと思わせてくれた出来事でした。
今の自分があるのはこの経験があるから
今話したのは一部で、本当はもっと多くの失敗や悔しい思いをしてきています。
それでも今は「失敗も今に繋がっているから決して悪くなかったな」と思えています。
失敗をした瞬間はもちろんモヤモヤっとした気持ちになります。
しかし、それを引きずっていても売上は立ちませんし、会社は大きくならないです。
私にはその気持ちがあったからやってこれたのかもしれません。
「若い営業マンは当たって砕けろ」というのは昔ながらの考えなのであまり主張したくありませんが、成果をあげたいのであればとにかく場数を踏んで色々な経験をするというのは良いと思います。
最初から完璧にこなせる人なんて本当に僅かだと思いますし、もしかしたらそんな人なんて居ないのかもしれません。
一見成功者に見えている人も実は陰ながら努力して、人の何倍も怒られてきているんだと思います。
私がここまで変わることができたのも、たくさんの人にご指導いただき、その度に反省し次に繋げてきたからだと思っています。
営業をしていると、時には「辞めたいな、しんどいな」と思うこともあるかもしれませんが、数年後には笑い話に変わり、あなたの営業力アップにも繋がっていると思いますので、この道で成功したいという気持ちがあるなら続けてほしいです。
この記事が営業をしている人の励みになったら嬉しいです。
それでは今日はこの辺で!
最後までご覧くださり、ありがとうございました。
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